勇者の娘だからという理由で嫌われいじめられていました。婚約破棄され国外追放されたら国は滅びました。私は何も悪くないっ!私にどうしろというのよ

甘いからあげ

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2話 チートスキル"常時自己回復魔法"があるから人間相手に負ける事なんてそうないし無双という程強くはないけど僕TUEEEしちゃっていいですか

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 僕はモルガナが嫌いだ。
勇者の娘だからって、持て囃されて。
親の七光りじゃないか。
 でも、強いんだ。
 僕が勝てるわけがないぐらいに強いんだ。
 勇者の娘だから強いのだろうか。
 それもあるかもしれない。
 でも、僕だって両親が優秀な回復魔法使いで、僕も回復魔法を使える。
 努力はしてきた。
 でも、回復魔法に関しては人より素質が数倍ある。
 チートスキル"常時自己回復"まで生まれて持ってきた。
 そんな僕が、モルガナに親の七光りだ母親が勇者だから強いんじゃないかなんて
そんな事は思うのは僕がモルガナより弱いから、難癖をつけているだけだ。
それが分かっているから、辛くて、余計にモルガナが嫌いだ。
 "回復魔法のサラブレッド""勇者様に2代仕える回復魔法使い"
そう言われてきた。
 優れた両親の元になんて生まれなければよかったなんてずっと思ってきたけれど、ずっと自覚している。
 それは、逃げているんだ。
 『素質がないから才能がないから仕方ない』
 きっとそう言って逃げるために、そう願っているんだ。
 学校に行けば、皆がモルガナと僕を持て囃す。
 モルガナは照れたり恥ずかしがったりしていない。
 皆の期待をそのまま受け取っている。
 僕は怖がっている。
皆の期待が怖い。
期待しないで欲しい。
僕はモルガナ程強くない。
魔王と戦うなんて、僕にはできない。
なんで僕が魔王と戦わなければいけないんだろうか。
魔王となんて戦わなくてもいいじゃないか。
魔王なんて放っておいても、きっと僕はモンスターや魔族に食われたりしない。
僕の故郷ドレミファ村は勇者のいる村だ。
勇者だけじゃなく、勇者の仲間も兵隊もいる。
モンスターも魔族も近づかない。
もし、勇者一行が村から離れている時に魔族がモンスターを率いドレミファ村を襲ったら。
ドレミファ村で生まれ育った勇者は怒り魔族の領域に攻め込むだろう。
そうなれば、困るのは魔族だ。
だから、魔族がドレミファ村に手を出すなんてありえない。
魔族は臆病だ。
人に紛れ、静かに人を食う。
人の少ない、戦闘員の少ない村をモンスターを率いて遅い、人を食う。
魔族は、人間を滅ぼそうとはしない。
人間が滅んでしまえば自分達が餓死するから当然だ。
魔族は、人間の領地を奪いはしない。
僕が戦わなくても、僕は安全なんだ。
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