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吉哉さんの笑顔
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「真由っ」
ビクッ!
考え事をしているときにいきなり声をかけられ、過剰な反応をしてしまう。
「悪い、待たせたか?」
「あ、ううん…」
あ、またキャンディーの甘い香り…。
仕事中にも食べるほど好きなんだ。
吉哉さんは書類を受け取ると、後ろにいた彼女に気づいた。
「鈴原、いたのか」
「ハイ!奥さん拝見しちゃいました~!」
その言葉に、吉哉さんは顔をしかめる。
何?その反応?
まるで、その子に私が見られるのが嫌だったみたい。
「真由、もういいから」
用がすんだらさっさと帰れって?
バカにしてる。
「それでは失礼します」
鈴原と呼ばれた彼女に軽く一礼をして踵を返す。
前へ前へと進むが、後ろの2人の声がまだ聞こえる。
「鈴原、お前何持ってんだ?」
「あ~、コレ、○○社の試作品で…」
吉哉さん、自分から話しかけたりするんだ。
彼女の喋り方も砕けた感じで、2人の仲の良さが伺える。
「てゆーか、持ってくれたりしないんですか!?
私、一応女の子なのに!」
私は何気なく後ろを振り返ってみた。
「あはは。若いんだから大丈夫!俺もうトシだもん」
吉哉さんが、笑ってる―。
何?ソレ。
なんで笑ってるの?
吉哉さんの笑ってる顔なんか、初めて見たよ。
そんなに楽しい?
その子といるのが?
好きな人ってその子なの?
…その子ではないにしろ、吉哉さんに好きな人がいるのは事実。
そして、そんなに私の事が嫌いだったんだ?
『口数が少ないだけ』
そう思って気づかないフリをしてきたけど、こんな所を見せられたら、もうそれもできない。
でも別にいい。
私だって
吉哉さんのことなんか
キライだし。
ビクッ!
考え事をしているときにいきなり声をかけられ、過剰な反応をしてしまう。
「悪い、待たせたか?」
「あ、ううん…」
あ、またキャンディーの甘い香り…。
仕事中にも食べるほど好きなんだ。
吉哉さんは書類を受け取ると、後ろにいた彼女に気づいた。
「鈴原、いたのか」
「ハイ!奥さん拝見しちゃいました~!」
その言葉に、吉哉さんは顔をしかめる。
何?その反応?
まるで、その子に私が見られるのが嫌だったみたい。
「真由、もういいから」
用がすんだらさっさと帰れって?
バカにしてる。
「それでは失礼します」
鈴原と呼ばれた彼女に軽く一礼をして踵を返す。
前へ前へと進むが、後ろの2人の声がまだ聞こえる。
「鈴原、お前何持ってんだ?」
「あ~、コレ、○○社の試作品で…」
吉哉さん、自分から話しかけたりするんだ。
彼女の喋り方も砕けた感じで、2人の仲の良さが伺える。
「てゆーか、持ってくれたりしないんですか!?
私、一応女の子なのに!」
私は何気なく後ろを振り返ってみた。
「あはは。若いんだから大丈夫!俺もうトシだもん」
吉哉さんが、笑ってる―。
何?ソレ。
なんで笑ってるの?
吉哉さんの笑ってる顔なんか、初めて見たよ。
そんなに楽しい?
その子といるのが?
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そして、そんなに私の事が嫌いだったんだ?
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でも別にいい。
私だって
吉哉さんのことなんか
キライだし。
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