異世界転生したら女に生まれ変わってて王太子に激愛されてる件

高見桂羅

文字の大きさ
6 / 97

05.騙されてると思った?

しおりを挟む
結局、婚約者様との会うことは避けられず、3日たった今日に俺は王太子様に会うべく王宮に訪れたのだ。

アンジェリカの記憶が殆ど無く、婚約者の王太子の事を覚えてなかったのに上手く接しられるか不安で仕方なかった。
しかも会うだけで朝から凄い気合い入れて着飾れたから来る前からヘロヘロだった。

さらに会ってみたら発光物かよ!って言いたくなるぐらい輝いたイケメンだし…もう見るのも嫌になって現実逃避しまくってたが、王太子を無視し続ける訳にもいかねぇ…


「申し訳ありません、殿下がとても素敵で恥ずかしくて目を合わせられなかったのです…それに此処からの風景もとても美しくて、つい見とれてしまいましたわ」


顔を少し伏せて恥ずかしそうに手を頬に当てて少し顔を隠しつつ、言い訳を述べる。
お嬢様ぽい喋り方と、前世で見たぶりっ子を少し真似て対応する。

いやー我ながら気持ち悪いなー。
でも、これが功を奏したのかジョセフィードは特に疑問に思うこともなく微笑んだ。


「…君に褒められると嬉しいよ。お世辞でも嬉しい。この庭園は落ち着くんだよね。だから、このガゼボで本を読むのが好きなんだ。ここで君と過ごす事が出来て幸せだよ」

「私もこんな素敵な場所で殿下と過ごせて幸せですわ」


御互いに微笑み合いながらお茶とスイーツを頂く。
会話が続かないと思ったが王太子様が色々、話をしてくれるので相槌を打つだけで助かってる。

下手にこちらから話をして墓穴掘るのだけは勘弁したいからな。

それにしても、このケーキ旨いな。


「アンジェリカ嬢はとても美味しそうに食べるね」

「やだ、食い意地張って、はしたないですよね…とても美味しくて、つい食べすぎてしまいましたわ」

「いや幸せそうに食べる君は見てて飽きない。遠慮せずに沢山食べると良い。こっちのケーキもどうだい?私のお薦めだよ」

「…ええと…では頂きます」


差し示されたケーキを後ろに控えていた王宮仕えの侍女に頼んでお皿に取り分けてもらう。

よく英国のアフタヌーンとかで見る三段になってるティースタンドに色とりどりのケーキやクッキー等の焼き菓子が乗っている。
それがテーブルの横のワゴンに乗っていて、侍女に頼んで取り分けてもらうスタイルらしい。


「私はお茶のお代わりをくれないか。ああ、アンジェリカ嬢にも入れてあげてくれ」 


取り分け綺麗にケーキが盛られた皿を俺の前に置いた侍女に王太子様が頼むと「畏まりました」と言ってティースタンドの横に置いてあったティーポットを持ちお茶の準備を始める。

今使ってるカップに注いでくれて良いのに、新しいカップに注いでる。
お貴族様は贅沢だなー。
そう思いながら、お薦めされたケーキを一口食べる。


「んん!美味しい!」


思わず叫んでしまってから、ハッとする。
王太子様にも侍女にもめっちゃ見られてる。
恥ずかしくなり俺は俯いた。しかし王太子様は嬉しそうな声で笑った


「ははは!そうだろう、私もそのケーキが一番好きなんだ。酸味があって甘過ぎなくてね。女性には物足りないらしいんだが…」

「確かに…甘さ控えめと言うか、酸味のお陰でさっぱりしてますね。でも私は好きですわ!これなら何個でも入りそう!」

「そこまで気に入って貰えたなら薦めたかいがあったよ。君とお茶を飲むときは毎回これを出してもらおう」

「嬉しいです!有難うございます殿下」


なんだよ王太子様良い奴だなー!
上手いこと誤魔化せてるし、このまま何とかなりそうだな!

ご機嫌でケーキを頬張る俺を見て微笑むと王太子様は優雅にカップを傾けた。やっぱイケメンは絵になるな。

遠慮しなくて良いと言われたので、図々しくもう1切れ同じケーキを取ってもらう。

「よっぽど気に入ってくれたんだね。良ければ焼き菓子をもって帰るかい?」

「良いのですか?」

「ああ、アンジェリカ嬢が喜んでくれるなら幾らでも。君、そこの焼き菓子を幾つか包んでくれ」

侍女に頼むと、侍女は頭を垂れた後、包み紙を取りに行ってしまった。
橋の向こうに護衛さんは立っているが、ガゼボの中は先程の侍女さんだけだったので二人きりになった。

すると王太子様は微笑みを深めて俺を見据えた。



「さて…と、君は一体誰だ?」




しおりを挟む
感想 74

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。

Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。 そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。 そんな夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。 これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。 (1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)

娼館で元夫と再会しました

無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。 しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。 連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。 「シーク様…」 どうして貴方がここに? 元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!

お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。

下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。 またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。 あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。 ご都合主義の多分ハッピーエンド? 小説家になろう様でも投稿しています。

国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします。

樋口紗夕
恋愛
公爵令嬢ヘレーネは王立魔法学園の卒業パーティーで第三王子ジークベルトから婚約破棄を宣言される。 ジークベルトの真実の愛の相手、男爵令嬢ルーシアへの嫌がらせが原因だ。 国外追放を言い渡したジークベルトに、ヘレーネは眉一つ動かさずに答えた。 「国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします」

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

ヤンデレにデレてみた

果桃しろくろ
恋愛
母が、ヤンデレな義父と再婚した。 もれなく、ヤンデレな義弟がついてきた。

処理中です...