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10.素は強引すぎるだろ
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俺に気づいたお兄様は素晴らしく爽やかな笑顔を俺に向けた。
「アンジェ制服似合ってるよ!流石は僕の天使だ」
妹に天使とかシスコンかよ!知ってた!
そんな事よりお兄様の横にいる人は俺の見間違いですか?見間違いが良いです!お兄様もキラキラなのに、さらにキラキラした人が横に居ない!居ないったら居ない!
目が合ってそんな眩しい笑顔向けないでください!
「おはよう、アンジェリカ嬢」
「オハヨウゴザイマス」
「今日から同じ学院に通えるんだね。嬉しいよ」
「ソウデスネ……所で何故、殿下はこちらに?」
「ああ、朝早く押し掛けてすまない。君を迎えにきたんだ。共に登校しようと思ってね」
「は!?」
硬直してた身体がさらに強張る。
何て言った?迎えにきた?誰を?俺を?何で!?
「良かったなアンジェ、一緒に初登校出来ないのは残念だが、ジョセフなら安心だ」
いやいや!なに言ってるのお兄様!俺は嫌ですよ!
何故俺を嫌ってる奴とご一緒しなけりゃならんのだ!
「来て頂けて嬉しいですが……初めての学院に緊張してまして……だから私……お兄様と一緒が良いのですわ」
瞳を潤ませ上目遣いで見上げ精一杯ぶりっ子ぶる。
男の俺がやっても気持ち悪いが、アンジェリカの見た目ならば、お兄様に効くことは分かってる。
案の定、お兄様は嬉しそうな顔をして俺を抱きしめてきた。
野郎に抱きしめられても嬉しくもなんともねぇ。
でも、これで殿下と、ご一緒することもないだろうと安心していたが、急にグッと後ろに引っ張られてバランスを崩す。
ぽすんと誰かに受け止められて見上げると殿下の顔。めっちゃ近い!
「っ!!!!???」
声にならない叫びを上げ、顔は熱くなる。多分真っ赤になってるであろう。
何で!?固まる俺の顔をじっと見る殿下は少し苛立ってる様に見えた。
「ジョセフ?いきなりどうしたんだ?」
呆気にとらわれた、お兄様の声が聞こえて来る。
俺も是非お聞きしたい。何故こうなってるのかを!
「……エリックであっても他の男に抱かれた君を見るのは嫌だ……」
俺にしか聞こえないような小さな声で呟く。
密着していなければ俺でも聞こえなかったかも。
殿下はアンジェリカが嫌いではなかったのか?
困惑した顔を向けると、苦笑いした殿下は、お兄様に向き直り、何事もなかったかのような笑顔を作る。
「すまないなエリック。アンジェリカ嬢は俺の愛する婚約者だと周りに知らしめなくてはならない。彼女に何かすれば俺を敵に回すと。其のために共に登校して見せつけなくては……最初が肝心だろう?」
「……ああ……そうだな、分かった」
「ではアンジェリカ嬢、参りましょう」
ちょっと!!お兄様!何納得しちゃってるんですか!!ちょ、腰に手を置くな!押すな!
俺の抵抗も虚しく、スマートに腰を掴んで押すように馬車に押し込まれてしまった。
お兄様が呆けた顔をしてそれを見ているのが視界の端に写ったが、その視線から隠すように馬車のドアが閉められた。
「何すんだ!お兄様放置して強引すぎるだろ!」
馬車の中は二人っきりだったからか素が出てしまった。もう殿下には男だったとバレているんだ。ぶりっ子はしない。
目の前に座っている殿下を睨む。
もちろん外に聞こえないように小声ですよ。
殿下は窓を開けて御者に出すように指示をだしてかから、お兄様に声をかけた
「すまないなエリック。また後で」
窓に近寄り外にいる兄エリックを見る。
「ああ、また後で。アンジェも後でな!」
何故か嬉しそうな、お兄様に見送られ馬車は走り出す。
遠ざかる兄と屋敷を俺は茫然と見るしかなかったのだった。
「アンジェ制服似合ってるよ!流石は僕の天使だ」
妹に天使とかシスコンかよ!知ってた!
そんな事よりお兄様の横にいる人は俺の見間違いですか?見間違いが良いです!お兄様もキラキラなのに、さらにキラキラした人が横に居ない!居ないったら居ない!
目が合ってそんな眩しい笑顔向けないでください!
「おはよう、アンジェリカ嬢」
「オハヨウゴザイマス」
「今日から同じ学院に通えるんだね。嬉しいよ」
「ソウデスネ……所で何故、殿下はこちらに?」
「ああ、朝早く押し掛けてすまない。君を迎えにきたんだ。共に登校しようと思ってね」
「は!?」
硬直してた身体がさらに強張る。
何て言った?迎えにきた?誰を?俺を?何で!?
「良かったなアンジェ、一緒に初登校出来ないのは残念だが、ジョセフなら安心だ」
いやいや!なに言ってるのお兄様!俺は嫌ですよ!
何故俺を嫌ってる奴とご一緒しなけりゃならんのだ!
「来て頂けて嬉しいですが……初めての学院に緊張してまして……だから私……お兄様と一緒が良いのですわ」
瞳を潤ませ上目遣いで見上げ精一杯ぶりっ子ぶる。
男の俺がやっても気持ち悪いが、アンジェリカの見た目ならば、お兄様に効くことは分かってる。
案の定、お兄様は嬉しそうな顔をして俺を抱きしめてきた。
野郎に抱きしめられても嬉しくもなんともねぇ。
でも、これで殿下と、ご一緒することもないだろうと安心していたが、急にグッと後ろに引っ張られてバランスを崩す。
ぽすんと誰かに受け止められて見上げると殿下の顔。めっちゃ近い!
「っ!!!!???」
声にならない叫びを上げ、顔は熱くなる。多分真っ赤になってるであろう。
何で!?固まる俺の顔をじっと見る殿下は少し苛立ってる様に見えた。
「ジョセフ?いきなりどうしたんだ?」
呆気にとらわれた、お兄様の声が聞こえて来る。
俺も是非お聞きしたい。何故こうなってるのかを!
「……エリックであっても他の男に抱かれた君を見るのは嫌だ……」
俺にしか聞こえないような小さな声で呟く。
密着していなければ俺でも聞こえなかったかも。
殿下はアンジェリカが嫌いではなかったのか?
困惑した顔を向けると、苦笑いした殿下は、お兄様に向き直り、何事もなかったかのような笑顔を作る。
「すまないなエリック。アンジェリカ嬢は俺の愛する婚約者だと周りに知らしめなくてはならない。彼女に何かすれば俺を敵に回すと。其のために共に登校して見せつけなくては……最初が肝心だろう?」
「……ああ……そうだな、分かった」
「ではアンジェリカ嬢、参りましょう」
ちょっと!!お兄様!何納得しちゃってるんですか!!ちょ、腰に手を置くな!押すな!
俺の抵抗も虚しく、スマートに腰を掴んで押すように馬車に押し込まれてしまった。
お兄様が呆けた顔をしてそれを見ているのが視界の端に写ったが、その視線から隠すように馬車のドアが閉められた。
「何すんだ!お兄様放置して強引すぎるだろ!」
馬車の中は二人っきりだったからか素が出てしまった。もう殿下には男だったとバレているんだ。ぶりっ子はしない。
目の前に座っている殿下を睨む。
もちろん外に聞こえないように小声ですよ。
殿下は窓を開けて御者に出すように指示をだしてかから、お兄様に声をかけた
「すまないなエリック。また後で」
窓に近寄り外にいる兄エリックを見る。
「ああ、また後で。アンジェも後でな!」
何故か嬉しそうな、お兄様に見送られ馬車は走り出す。
遠ざかる兄と屋敷を俺は茫然と見るしかなかったのだった。
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