111 / 131
それどころじゃない2月
2月3日(火)21:23
しおりを挟む
今日は、節分の日だけど、それどころじゃなかった。
朱莉ちゃんが、エマージェンシーアラートを出して、いつものカフェに、お姉ちゃんも連れてきたんだけど、それでもいえなかった。
朱莉ちゃんとりっちゃんは、「「一体、どうしたのよっ?!」」と聞いてきたんだけど、
私は、「あー、えーと、守秘義務があって答えられない」と目を逸らしながら、答えた。
お姉ちゃんも援護してくれて、「そのうち、わかるようになるから、本当に心配かけてごめんっ! でも、これだけはいわせて。私達の仕事のミスで、こんなに落ち込んでいるわけじゃないから」と説明された。
お姉ちゃんが、なぜ鬼頭巡と影山和多留のグラムインスターの出来事を知っているかというと、私が事前にLIMEでスクリーンショットを送ったのと、藤堂さんに報告したことを伝えたからだ。
でも、そんなことは、部外者である、りっちゃんや朱莉ちゃん達には、いえないから。
おいちは、不安そうにため息をつき、「千枝殿と実果殿が大丈夫ならば、今、拙者達ができることは、その来たる時期を待つだけでござる。焦って聞いても、今の二人は、答えられないみたいですしな」といって、理解を示してくれた。
「おいち、ありがとうー」と私はいって、ゆかりちゃんも、「千枝ちゃんと実果ちゃんのミスによる損害じゃなさそうだし、見守るしかない」といってくれた。
さすが、ゆかりちゃんだなあ。
私は、冷静を装って、お姉ちゃんと目を合わせて、みんなに聞こえるようにいった。
「これもいったらダメだと思うけど、みんなには、特別にいうね。実はね、SNS関連で起こったことだから、私達、篠田姉妹は、グラムインスターのアカウントを削除することに決めたの。そして、何かしら困ったことがあれば、みんなもグラムインスターのアカウントを非公開にするか、しばらく更新しないか、私達みたいにグラムインスターのアカウントを消してほしいの」と、真剣な眼差しでいった。
りっちゃんが第一に口を開いて、「千枝がそこまでいうのならば、私は、千枝のいうことを従うわ。パブの宣伝には困っちゃうけど」といってくれた。
お姉ちゃんは苦笑いしながら、「みんな、ごめんねえー。いずれ、わかる時が来るから」といった。
実は会社でも、今日は、雰囲気がガラリと変わっていた。
藤堂さんに至っては、前の藤堂さんに戻っていたぐらい。そして、朝のミーティングで、名指しはしなかったけれど、鬼頭巡と影山和多留のグラムインスターでの未発表の情報漏洩について、議題に出された。
久しぶりに、めちゃくちゃ緊張したなあ。なんか、藤堂さんと近衛さんが、しかめっ面で話していて、いつも以上に、真剣に話し合っていた。
あー、本当に疲れたー。
さよなら、私のグラムインスター。今までの思い出は、まあ、消えないし、今のスマホにも写真とかのデータは残っているけど、鬼頭巡と影山和多留関連で炎上して飛び火する可能性があるから、お別れするね。
今までありがとう、私のグラムインスター。
朱莉ちゃんが、エマージェンシーアラートを出して、いつものカフェに、お姉ちゃんも連れてきたんだけど、それでもいえなかった。
朱莉ちゃんとりっちゃんは、「「一体、どうしたのよっ?!」」と聞いてきたんだけど、
私は、「あー、えーと、守秘義務があって答えられない」と目を逸らしながら、答えた。
お姉ちゃんも援護してくれて、「そのうち、わかるようになるから、本当に心配かけてごめんっ! でも、これだけはいわせて。私達の仕事のミスで、こんなに落ち込んでいるわけじゃないから」と説明された。
お姉ちゃんが、なぜ鬼頭巡と影山和多留のグラムインスターの出来事を知っているかというと、私が事前にLIMEでスクリーンショットを送ったのと、藤堂さんに報告したことを伝えたからだ。
でも、そんなことは、部外者である、りっちゃんや朱莉ちゃん達には、いえないから。
おいちは、不安そうにため息をつき、「千枝殿と実果殿が大丈夫ならば、今、拙者達ができることは、その来たる時期を待つだけでござる。焦って聞いても、今の二人は、答えられないみたいですしな」といって、理解を示してくれた。
「おいち、ありがとうー」と私はいって、ゆかりちゃんも、「千枝ちゃんと実果ちゃんのミスによる損害じゃなさそうだし、見守るしかない」といってくれた。
さすが、ゆかりちゃんだなあ。
私は、冷静を装って、お姉ちゃんと目を合わせて、みんなに聞こえるようにいった。
「これもいったらダメだと思うけど、みんなには、特別にいうね。実はね、SNS関連で起こったことだから、私達、篠田姉妹は、グラムインスターのアカウントを削除することに決めたの。そして、何かしら困ったことがあれば、みんなもグラムインスターのアカウントを非公開にするか、しばらく更新しないか、私達みたいにグラムインスターのアカウントを消してほしいの」と、真剣な眼差しでいった。
りっちゃんが第一に口を開いて、「千枝がそこまでいうのならば、私は、千枝のいうことを従うわ。パブの宣伝には困っちゃうけど」といってくれた。
お姉ちゃんは苦笑いしながら、「みんな、ごめんねえー。いずれ、わかる時が来るから」といった。
実は会社でも、今日は、雰囲気がガラリと変わっていた。
藤堂さんに至っては、前の藤堂さんに戻っていたぐらい。そして、朝のミーティングで、名指しはしなかったけれど、鬼頭巡と影山和多留のグラムインスターでの未発表の情報漏洩について、議題に出された。
久しぶりに、めちゃくちゃ緊張したなあ。なんか、藤堂さんと近衛さんが、しかめっ面で話していて、いつも以上に、真剣に話し合っていた。
あー、本当に疲れたー。
さよなら、私のグラムインスター。今までの思い出は、まあ、消えないし、今のスマホにも写真とかのデータは残っているけど、鬼頭巡と影山和多留関連で炎上して飛び火する可能性があるから、お別れするね。
今までありがとう、私のグラムインスター。
0
あなたにおすすめの小説
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
好きの手前と、さよならの向こう
茶ノ畑おーど
恋愛
数年前の失恋の痛みを抱えたまま、淡々と日々を過ごしていた社会人・中町ヒロト。
そんな彼の前に、不器用ながら真っすぐな後輩・明坂キリカが配属される。
小悪魔的な新人女子や、忘れられない元恋人も現れ、
ヒロトの平穏な日常は静かに崩れ、やがて過去と心の傷が再び揺らぎ始める――。
仕事と恋、すれ違いと再生。
交錯する想いの中で、彼は“本当に守りたいもの”を選び取れるのか。
――――――
※【20:30】の毎日更新になります。
ストーリーや展開等、色々と試行錯誤しながら執筆していますが、楽しんでいただけると嬉しいです。
不器用な大人たちに行く末を、温かく見守ってあげてください。
クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について
沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。
かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。
しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。
現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。
その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。
「今日から私、あなたのメイドになります!」
なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!?
謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける!
カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
エリート警察官の溺愛は甘く切ない
日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。
両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる