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第19話:誕生日パーティー2
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メイド長の部屋に連れてこられた私は、すぐに椅子に座らされた。
服を脱ぎ散らかして部屋を汚すグレースとは違い、整理整頓された部屋であり、冷厳な彼女らしさを表している。厳しい家系であるローズレイ家の人間としては、こういった部屋の方が落ち着く。
ただ、向かい合うように座ったロジリーと気が合うとは思えない。
「ここなら何を話しても問題ないと思いますよ。仮病が上手な公爵令嬢様」
気づかれていると知っていたが、シャルロットとして話すのは、久しぶりだ。私が婚約者だった時でさえ、あまり話したことはない。
なぜなら、嫌われているから。
「助かったわ。一応、お礼を言っておくわね」
「勘違いしないでください。シャルロット様のためではなく、レオン殿下のためです」
「そう言うと思ったわ。相変わらず、レオン殿下が好きそうで何よりね」
この場合の好きというのは、愛してるという意味ではない。息子のように可愛がっている、という意味である。
元々、王妃様専属のメイドだったロジリーだが、レオン殿下を出産されたと同時に王妃様は亡くなってしまった。王国の意向もあり、レオン殿下を息子のように育てることになったロジリーは、彼に心酔している。
そのため、レオン殿下が相思相愛で婚約することを望んでいるのだ。よって、レオン殿下と人前で距離を置きたがる私は、論外だという結論が出ていた。
「不本意ですが、私たちはシャルロット様を婚約者に望んでおります」
「こういう事態なんだし、そこは嘘でも本意と言ってほしかったわね」
「いつからご冗談がお好きになったのですか? あくまで、ウォルトン家と比較するならば、の話です」
キリッと鋭い視線を向けられて、さすがに自分が可哀想に思えてくる。
私とレオン殿下は相思相愛であって、裏ではちゃんと愛し合っている。嫌われる筋合いはないのだが、ローズレイ家の仕来たりがある以上、強くは言えない。
ハッキリ言えば、とても迷惑な話だ。レオン殿下のことを愛していると伝えたのに、もっと態度で示せ、と言われても困る。
そういうことができない家系だと知っているはずなのだけれど……まあいいわ。こうして助けてくれるのなら、味方ではあるんだもの。
「わざわざロジリーが接触してくるくらいだし、国王様の容態は良くないのかしら。グレースが治療しているのでしょう?」
「大臣の監視の下で治療されていますし、私も同席したことがございます。グレース様の治療は適切だと判断していますが、国王様の容態は悪化する一方です」
適切な治療はされている……か。地獄のメイド長の目を欺くのは難しいと思うし、グレースは真面目に回復魔法をかけているのね。それでも重症化しているとなれば、良い傾向とは言えないわ。
「そもそも、国王様は病気なの? うちにも詳しい情報が下りてきていないのだけれど」
「……原因不明です。一時期はグレース様の治療で改善の兆しが見られたので、引き続き治療していただいているにすぎません。意識が戻らないことが増えてきましたので、最悪のケースも考えられます」
衰弱した国王様に聞かせるような話でもないが、もし容態が回復したら、この騒動も終わらせやすくなるだろう。それだけに、ウォルトン家が指を咥えて眺めるとは思えない。
「国王様の命を助けたい気持ちはわかるけれど、レオン殿下がウォルトン家に尻尾を振らなくてもいいのに」
「もしかして、レオン殿下のことを馬鹿にされてます?」
「可能性の話をしているだけよ。そうじゃないと、こんな格好をしてまで潜入しないわ」
こっちはお母様譲りの大切な髪まで切り落として、メイドになってるのよ。正直、ロジリーのメイド教育がもっと優しかったら、ここまでやさぐれることもなかったわ。
少し愚痴がこぼれただけであって、レオン殿下のことは信じているもの。
「この際だから言っておくけれど、ロジリーが思っている以上に、私はレオン殿下を愛しているの。無事に婚約者に戻れたら、もう少し祝ってほしいものね」
「努力されていることは認めますが、祝うかどうかは個人の感情です。強制するものではございません。何よりも大切なのは、レオン殿下のお心だと考えています」
「その肝心な心がわからなくて、今は崖の上に立たされているのでしょう? レオン殿下と極秘で連絡は取れないの?」
「今のところは不可能です。どうにもレオン殿下の様子もおかしいので」
「……どういうこと?」
婚約破棄を言い渡された夜会以降、私はレオン殿下と直接話していない。遠くで見かける程度だったので、ロジリーの言葉の意味がわからなかった。
「婚約者がグレース様になってから、レオン殿下は極端に口数が減りました。物を壊すことも増えており、様子がおかしいです。毒を盛られた可能性も疑ったのですが、食事は昔から料理長が作っておりますし、私が運んでいるので、毒を入れるタイミングはないかと」
弱みを握られているであろうレオン殿下の口数が少なくなるのは、理解できる。短い言葉で何かを伝えようとして、頭で考えすぎているのが原因だろう。
しかし、物を壊すというのは理解できない。部屋の模様替えをした時、グレースとレオン殿下が話していたが、そんな行動は起こさなかった。
ロジリーが嘘をつくはずもないので、何か思い当たる節がないか考えていると……、グレースの言葉に僅かな違和感を覚える。そう、あれは体を寄せたグレースがレオン殿下に迫った時だ。
『もう。まだダメだなんて、意地っ張りね。その方が堕ちたときに面白そうだけど』
頑なに拒むレオン殿下が、グレースと恋に落ちるはずがない。でも、グレースは恋に落ちることを前提に話していた。
聖女にしか使えない男を落とす魔法でもあるのかしら。色気だけでどうにかなるような問題ではないと思うのだけれど。
「う~ん、この件は保留ね。考えても仕方がないわ。レオン殿下と話す機会も少ないし、今夜のパーティーで見定めるしかないわね」
「パーティー会場には、ウォルトン派の人間がいることも忘れないでください。レオン殿下の立場が悪くなることも考えられますので」
下手なことをして、レオン殿下を暴走させてしまったら、かなりイメージが悪くなる。あくまでローズレイ家とウォルトン家が争っているだけであり、レオン殿下が不利な立場にいると知らない人も多い。
まあ、先手を打っておいたし、問題はないかな。レオン殿下の様子を注視する形でいこう。
「ところで、今日はあの赤いドレスで参加される予定ですか? 礼儀作法もお忘れになった挙句、趣味まで悪くなられたのですね」
不満げな表情を浮かべるロジリーは、明らかに軽蔑の眼差しを送ってきた。それに対して私は、悪役令嬢らしい不敵な笑みで返す。
「あら、おかしなことを言うのね。王妃教育を受けた淑女が、主役よりも目立つドレスを着ると思う?」
あくまでレオン殿下の誕生日パーティーであり、私は主役ではない。元婚約者という複雑な立場の人間なら、落ち着いた服装で参加するのが妥当だろう。派手な赤いドレスで登場するのは、マナー違反もいいところだ。
ましてや、それ以上に目立つドレスを着るなんて、論外である。だから私は、ウォルトン家のメイドを使って、赤いドレスの情報を広めた。
グレースを罠に嵌めるために、ね。
ポカーンと口を開けるロジリーを見れば、きっとグレースも騙されていると思う。一応、心配してくれているみたいだし、彼女には話しておいてもいいかな。
「うちは断罪する家系、ローズレイ家よ。赤いドレスなんて着るはずがないじゃない。今日の王城での着付けは、キャンセルでお願いね」
服を脱ぎ散らかして部屋を汚すグレースとは違い、整理整頓された部屋であり、冷厳な彼女らしさを表している。厳しい家系であるローズレイ家の人間としては、こういった部屋の方が落ち着く。
ただ、向かい合うように座ったロジリーと気が合うとは思えない。
「ここなら何を話しても問題ないと思いますよ。仮病が上手な公爵令嬢様」
気づかれていると知っていたが、シャルロットとして話すのは、久しぶりだ。私が婚約者だった時でさえ、あまり話したことはない。
なぜなら、嫌われているから。
「助かったわ。一応、お礼を言っておくわね」
「勘違いしないでください。シャルロット様のためではなく、レオン殿下のためです」
「そう言うと思ったわ。相変わらず、レオン殿下が好きそうで何よりね」
この場合の好きというのは、愛してるという意味ではない。息子のように可愛がっている、という意味である。
元々、王妃様専属のメイドだったロジリーだが、レオン殿下を出産されたと同時に王妃様は亡くなってしまった。王国の意向もあり、レオン殿下を息子のように育てることになったロジリーは、彼に心酔している。
そのため、レオン殿下が相思相愛で婚約することを望んでいるのだ。よって、レオン殿下と人前で距離を置きたがる私は、論外だという結論が出ていた。
「不本意ですが、私たちはシャルロット様を婚約者に望んでおります」
「こういう事態なんだし、そこは嘘でも本意と言ってほしかったわね」
「いつからご冗談がお好きになったのですか? あくまで、ウォルトン家と比較するならば、の話です」
キリッと鋭い視線を向けられて、さすがに自分が可哀想に思えてくる。
私とレオン殿下は相思相愛であって、裏ではちゃんと愛し合っている。嫌われる筋合いはないのだが、ローズレイ家の仕来たりがある以上、強くは言えない。
ハッキリ言えば、とても迷惑な話だ。レオン殿下のことを愛していると伝えたのに、もっと態度で示せ、と言われても困る。
そういうことができない家系だと知っているはずなのだけれど……まあいいわ。こうして助けてくれるのなら、味方ではあるんだもの。
「わざわざロジリーが接触してくるくらいだし、国王様の容態は良くないのかしら。グレースが治療しているのでしょう?」
「大臣の監視の下で治療されていますし、私も同席したことがございます。グレース様の治療は適切だと判断していますが、国王様の容態は悪化する一方です」
適切な治療はされている……か。地獄のメイド長の目を欺くのは難しいと思うし、グレースは真面目に回復魔法をかけているのね。それでも重症化しているとなれば、良い傾向とは言えないわ。
「そもそも、国王様は病気なの? うちにも詳しい情報が下りてきていないのだけれど」
「……原因不明です。一時期はグレース様の治療で改善の兆しが見られたので、引き続き治療していただいているにすぎません。意識が戻らないことが増えてきましたので、最悪のケースも考えられます」
衰弱した国王様に聞かせるような話でもないが、もし容態が回復したら、この騒動も終わらせやすくなるだろう。それだけに、ウォルトン家が指を咥えて眺めるとは思えない。
「国王様の命を助けたい気持ちはわかるけれど、レオン殿下がウォルトン家に尻尾を振らなくてもいいのに」
「もしかして、レオン殿下のことを馬鹿にされてます?」
「可能性の話をしているだけよ。そうじゃないと、こんな格好をしてまで潜入しないわ」
こっちはお母様譲りの大切な髪まで切り落として、メイドになってるのよ。正直、ロジリーのメイド教育がもっと優しかったら、ここまでやさぐれることもなかったわ。
少し愚痴がこぼれただけであって、レオン殿下のことは信じているもの。
「この際だから言っておくけれど、ロジリーが思っている以上に、私はレオン殿下を愛しているの。無事に婚約者に戻れたら、もう少し祝ってほしいものね」
「努力されていることは認めますが、祝うかどうかは個人の感情です。強制するものではございません。何よりも大切なのは、レオン殿下のお心だと考えています」
「その肝心な心がわからなくて、今は崖の上に立たされているのでしょう? レオン殿下と極秘で連絡は取れないの?」
「今のところは不可能です。どうにもレオン殿下の様子もおかしいので」
「……どういうこと?」
婚約破棄を言い渡された夜会以降、私はレオン殿下と直接話していない。遠くで見かける程度だったので、ロジリーの言葉の意味がわからなかった。
「婚約者がグレース様になってから、レオン殿下は極端に口数が減りました。物を壊すことも増えており、様子がおかしいです。毒を盛られた可能性も疑ったのですが、食事は昔から料理長が作っておりますし、私が運んでいるので、毒を入れるタイミングはないかと」
弱みを握られているであろうレオン殿下の口数が少なくなるのは、理解できる。短い言葉で何かを伝えようとして、頭で考えすぎているのが原因だろう。
しかし、物を壊すというのは理解できない。部屋の模様替えをした時、グレースとレオン殿下が話していたが、そんな行動は起こさなかった。
ロジリーが嘘をつくはずもないので、何か思い当たる節がないか考えていると……、グレースの言葉に僅かな違和感を覚える。そう、あれは体を寄せたグレースがレオン殿下に迫った時だ。
『もう。まだダメだなんて、意地っ張りね。その方が堕ちたときに面白そうだけど』
頑なに拒むレオン殿下が、グレースと恋に落ちるはずがない。でも、グレースは恋に落ちることを前提に話していた。
聖女にしか使えない男を落とす魔法でもあるのかしら。色気だけでどうにかなるような問題ではないと思うのだけれど。
「う~ん、この件は保留ね。考えても仕方がないわ。レオン殿下と話す機会も少ないし、今夜のパーティーで見定めるしかないわね」
「パーティー会場には、ウォルトン派の人間がいることも忘れないでください。レオン殿下の立場が悪くなることも考えられますので」
下手なことをして、レオン殿下を暴走させてしまったら、かなりイメージが悪くなる。あくまでローズレイ家とウォルトン家が争っているだけであり、レオン殿下が不利な立場にいると知らない人も多い。
まあ、先手を打っておいたし、問題はないかな。レオン殿下の様子を注視する形でいこう。
「ところで、今日はあの赤いドレスで参加される予定ですか? 礼儀作法もお忘れになった挙句、趣味まで悪くなられたのですね」
不満げな表情を浮かべるロジリーは、明らかに軽蔑の眼差しを送ってきた。それに対して私は、悪役令嬢らしい不敵な笑みで返す。
「あら、おかしなことを言うのね。王妃教育を受けた淑女が、主役よりも目立つドレスを着ると思う?」
あくまでレオン殿下の誕生日パーティーであり、私は主役ではない。元婚約者という複雑な立場の人間なら、落ち着いた服装で参加するのが妥当だろう。派手な赤いドレスで登場するのは、マナー違反もいいところだ。
ましてや、それ以上に目立つドレスを着るなんて、論外である。だから私は、ウォルトン家のメイドを使って、赤いドレスの情報を広めた。
グレースを罠に嵌めるために、ね。
ポカーンと口を開けるロジリーを見れば、きっとグレースも騙されていると思う。一応、心配してくれているみたいだし、彼女には話しておいてもいいかな。
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