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第38話
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元の世界とこの裏の世界では時間の差があると武良久が言っていた。僕たちがこちらで6年の修行も向こうの世界では9ヶ月と。
と、言うことはこっちの100年は向こうの12年半の月日しか経ってないのだ。あり得る。
「ルイ?どうしたの?顔色が悪いわよ?」
「あ…大丈夫だよ」
その時だ。
蠢うごめく殺気、魔力…いろんなモノがこの屋敷をおおっていく。
やばい…ヤバイやつがここに来る。
その気配をヴァルカスとヴィオラも感じ取ったみたいだった。
3人は戦闘体勢に入る。
冷や汗が止まらない。この場から逃げ出してしまいたくなるぐらい…嫌なオーラ。
「はぁ~い♪お久しぶりね~」
禍々しいオーラとは反して明るい声が聞こえる。
「あ、あなたは!」
ライアはその登場した人物を見て顔を青ざめた。
その反応をみて、3人は瞬時にこいつが13番目の魔法使いだと察した。
赤い瞳に赤く長い髪。
「ふふふ…100年経っても変わらないわねぇ。そりゃそうか!呪いで寝てたんだもんねぇ~♪」
上機嫌でオーロラとライアを見る。
そして、オーロラの側に近よりベッドに腰かけた。
ギシッとベッドが軋む。
「あなたに会いたかったのよ?殺す呪いをかけた私が言うのもなんだけどねぇ~。呪いを軽くしたあの魔法使いに少し感謝かしらぁ~♪しかし永かったわ~お陰で私の方は少し老けちゃったわよ」
オーロラの顎をくいっと指で持ち上げ、赤髪の魔法使いはオーロラの顔をまじまじと見つめる。
「ど、どうして…私に会いに来たの?」
「うふふ…貴女にはやってほしいことがあるのよ。だから、私と一緒に来てもらうわよ」
「お嬢様から…離れなさい!」
「やだ~…ばぁや、こわーい」
クスクス笑いながらオーロラの身体を抱き寄せる。
「オーロラちゃんからも言ってよ~。ばぁやがいじめる~」
「うっ…」
赤髪の魔法使いがきつく抱き締めると、オーロラは苦しそうな表情になる。
「お、お嬢様!」
その顔をみたライアは赤髪の魔法使いに殴りかかっていた。
しかし、その身体は実体の無い身体。
振り上げた拳は虚しくも魔法使いの身体をすり抜ける。
「くそっ…こんな身体ではお嬢様を守れぬ」
「ふふふふ…やーっぱりこの屋敷の人間は目覚めないように呪いをかけ直しててよかったわ♪ばぁやは格闘レベル高いからねぇ。私は肉体対戦は苦手なのよ~」
「くっ…すみません…お嬢様」
「ライア…私は大丈夫です…」
ルイたち3人は目の前で起こっていることに唖然としていた。
あの魔法使い…隙があるようで全くない。
ライアやオーロラと喋っているがこっちへの警戒も怠ってない。
しかし、このままだとオーロラが…。
「おい、ルイ」
ヴァルカスが小声で話しかけてきた。
「お前…結界はれるって言ってなかったか?」
結界。
自分や他の者を護る壁。もしくはかけた相手の動きを止めれる。術者の魔力が強いほど強力な壁が作れる。ただし、かけた術者よりも強力な魔力の持ち主には効果はあまり認められない。
「いや…僕よりあいつの方が強い。きっとすぐに結界は解かれる」
「あいつをオーロラから離して、オーロラに結界は?それだと簡単には解けないだろ?」
確かにヴァルカスの言うとおりだ。
あの魔法使い自身に結界をはっても僕より強い魔力を持っているためすぐに解かれる。しかし、他の者(今だったらオーロラ)に結界をはって護るとその結界は、他の者が解くときには結界を解く術を知らないと解けない。その術を知っている者は少ないというのを聞いたことがある。基本、結界は結界をかけた本人しか解けないのだ。
試してみる価値はある…しかし、今はオーロラと魔法使いが近すぎる。
「俺に任せろ」
ヴァルカスはそう呟き、魔法使いの方に歩み寄る。
「おいおい…こっちのこと忘れてんじゃねぇーだろうなぁ。あんたがオーロラに用があるのは分かったんだけどさ…オーロラやばぁちゃんの反応みてどうぞって言えねぇんだわ」
背中に担いでいた大剣を構えた。
そんなヴァルカスを見て魔法使いはクスクスと笑いながらそのままの体勢だ。
これくらいの挑発じゃ来ないのか。
「っ~~~?!」
いきなり魔法使いがオーロラから離れ、座ってたベッドから立ち上がった。
「可愛い顔して、狂暴ねぇ…」
魔法使いのオーロラを抱き締めていた右腕に歯形がくっきりと残っていた。オーロラが隙をついて噛みついたのだ。
「私って…そんなに甘くないのよ?気まぐれだから…あなたをやっぱり殺すって気が変わっちゃうかも…」
さっきと表情は変わっていない。笑顔だ。しかし、目が笑っていない。殺気を宿した真っ赤で冷たい瞳。この言葉が本気だと伝わってくる。
だが、これくらい離れていれば結界をかけれる。
ルイはすぐに結界の詠唱を始めた。
だが、結界は強力なものは詠唱が長い。
オーロラと魔法使いの距離があと少し近くなると難しい。
間に合うか…
と、言うことはこっちの100年は向こうの12年半の月日しか経ってないのだ。あり得る。
「ルイ?どうしたの?顔色が悪いわよ?」
「あ…大丈夫だよ」
その時だ。
蠢うごめく殺気、魔力…いろんなモノがこの屋敷をおおっていく。
やばい…ヤバイやつがここに来る。
その気配をヴァルカスとヴィオラも感じ取ったみたいだった。
3人は戦闘体勢に入る。
冷や汗が止まらない。この場から逃げ出してしまいたくなるぐらい…嫌なオーラ。
「はぁ~い♪お久しぶりね~」
禍々しいオーラとは反して明るい声が聞こえる。
「あ、あなたは!」
ライアはその登場した人物を見て顔を青ざめた。
その反応をみて、3人は瞬時にこいつが13番目の魔法使いだと察した。
赤い瞳に赤く長い髪。
「ふふふ…100年経っても変わらないわねぇ。そりゃそうか!呪いで寝てたんだもんねぇ~♪」
上機嫌でオーロラとライアを見る。
そして、オーロラの側に近よりベッドに腰かけた。
ギシッとベッドが軋む。
「あなたに会いたかったのよ?殺す呪いをかけた私が言うのもなんだけどねぇ~。呪いを軽くしたあの魔法使いに少し感謝かしらぁ~♪しかし永かったわ~お陰で私の方は少し老けちゃったわよ」
オーロラの顎をくいっと指で持ち上げ、赤髪の魔法使いはオーロラの顔をまじまじと見つめる。
「ど、どうして…私に会いに来たの?」
「うふふ…貴女にはやってほしいことがあるのよ。だから、私と一緒に来てもらうわよ」
「お嬢様から…離れなさい!」
「やだ~…ばぁや、こわーい」
クスクス笑いながらオーロラの身体を抱き寄せる。
「オーロラちゃんからも言ってよ~。ばぁやがいじめる~」
「うっ…」
赤髪の魔法使いがきつく抱き締めると、オーロラは苦しそうな表情になる。
「お、お嬢様!」
その顔をみたライアは赤髪の魔法使いに殴りかかっていた。
しかし、その身体は実体の無い身体。
振り上げた拳は虚しくも魔法使いの身体をすり抜ける。
「くそっ…こんな身体ではお嬢様を守れぬ」
「ふふふふ…やーっぱりこの屋敷の人間は目覚めないように呪いをかけ直しててよかったわ♪ばぁやは格闘レベル高いからねぇ。私は肉体対戦は苦手なのよ~」
「くっ…すみません…お嬢様」
「ライア…私は大丈夫です…」
ルイたち3人は目の前で起こっていることに唖然としていた。
あの魔法使い…隙があるようで全くない。
ライアやオーロラと喋っているがこっちへの警戒も怠ってない。
しかし、このままだとオーロラが…。
「おい、ルイ」
ヴァルカスが小声で話しかけてきた。
「お前…結界はれるって言ってなかったか?」
結界。
自分や他の者を護る壁。もしくはかけた相手の動きを止めれる。術者の魔力が強いほど強力な壁が作れる。ただし、かけた術者よりも強力な魔力の持ち主には効果はあまり認められない。
「いや…僕よりあいつの方が強い。きっとすぐに結界は解かれる」
「あいつをオーロラから離して、オーロラに結界は?それだと簡単には解けないだろ?」
確かにヴァルカスの言うとおりだ。
あの魔法使い自身に結界をはっても僕より強い魔力を持っているためすぐに解かれる。しかし、他の者(今だったらオーロラ)に結界をはって護るとその結界は、他の者が解くときには結界を解く術を知らないと解けない。その術を知っている者は少ないというのを聞いたことがある。基本、結界は結界をかけた本人しか解けないのだ。
試してみる価値はある…しかし、今はオーロラと魔法使いが近すぎる。
「俺に任せろ」
ヴァルカスはそう呟き、魔法使いの方に歩み寄る。
「おいおい…こっちのこと忘れてんじゃねぇーだろうなぁ。あんたがオーロラに用があるのは分かったんだけどさ…オーロラやばぁちゃんの反応みてどうぞって言えねぇんだわ」
背中に担いでいた大剣を構えた。
そんなヴァルカスを見て魔法使いはクスクスと笑いながらそのままの体勢だ。
これくらいの挑発じゃ来ないのか。
「っ~~~?!」
いきなり魔法使いがオーロラから離れ、座ってたベッドから立ち上がった。
「可愛い顔して、狂暴ねぇ…」
魔法使いのオーロラを抱き締めていた右腕に歯形がくっきりと残っていた。オーロラが隙をついて噛みついたのだ。
「私って…そんなに甘くないのよ?気まぐれだから…あなたをやっぱり殺すって気が変わっちゃうかも…」
さっきと表情は変わっていない。笑顔だ。しかし、目が笑っていない。殺気を宿した真っ赤で冷たい瞳。この言葉が本気だと伝わってくる。
だが、これくらい離れていれば結界をかけれる。
ルイはすぐに結界の詠唱を始めた。
だが、結界は強力なものは詠唱が長い。
オーロラと魔法使いの距離があと少し近くなると難しい。
間に合うか…
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