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番?
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それから話し合って、僕はアルと一緒に暮らすことにした。僕がお金も持ってないしこの世界の事が全くわからない状況だったっていうのもあるけど、一番はアルが僕と離れるのを嫌がったからだ。
今もソファで僕は膝の上に座らせて抱きしめられながらアルと話している。
「アル、お仕事とか大丈夫なの?」
「ああ。俺は冒険者だからな。決まった時に働かなきゃいけないというルールは無い」
「冒険者……!カッコイイね!」
「そうか?冒険者なんて世界中にいるが…」
冒険者は異世界をテーマにしたものによく出てくる。魔物を狩ったり街の人の手伝いをして生活している人たち。
本当に冒険者という職業があることに少し興奮してしまった。
「で、でもなんだかカッコイイな~って」
「そうか。ソラがそう言ってくれるなら冒険者も悪くないな…」
「ん…アル…」
アルは昨日の夜から僕にキスするようになった。なんでもないような自然な流れでしてくるもんだから、いつか慣れてしまいそうで怖い。男なのに、アルが優しくキスしてきて、目を細めて蕩けるように微笑まれるとときめいてしまう。かっこいいんだからしょうがないと思う…
そうじゃない、何の話をしていたんだっけ…そうだ、冒険者の話だ。そういえば、アルが僕を助けてくれた時。よく見えなかったけれど化け物は一瞬で消えてしまった。
異世界で冒険者といえば魔法もあるのではないだろうか。
「あの時、アルは魔法を…使ったんだよね?」
「森でオークを倒した時か?」
「うん!あの時、すごくかっこよかったよ」
「魔法も使うが、剣で戦うことの方が多いな。あの時はソラの匂いを感じて何も持たずに家を飛び出して来たから魔法を使うしかなかったんだ」
やっぱり魔法はあるんだ。…僕も魔法って使えるのかな?異世界転生って言ったらチート能力とかがつきものだけど…
そもそもこれは異世界転生なんだろうか。僕はトラックに引かれたり階段から落ちたりはしていない。コケただけだ。
まさか…コケただけで死んだのか…?ダサい。ダサすぎる。このことはあまり考えないようにしておこう。
それと…向こうのことを考えると少し胸が苦しくなる。
「うーん…」
「どうした?」
「ぎゅってして……?」
「ああ、もちろん」
甘えてみると嫌な顔ひとつせず、むしろ嬉しそうに抱きしめてくれる彼の温もりに安心する。
あまり僕があっちの世界に帰りたいと思っていないのには理由がある。僕の親は厳しくて、家ではずっと勉強。努力しても認めては貰えない。僕には友達もいなかった。
その生活がとても辛くて、寂しかった。
正直、困らないのかと聞かれるとあっちの世界での僕の扱いはどうなっているのかとか、気になることはいくつもあるし、困るといえば困るのだが。
いつか寂しいと感じる時が来るかもしれないけれど、今はアルがそばにいるし、あっちの世界のことは考えないようにしよう。
「アルは…僕がいつか元いた所に帰りたいって言ったらどうする?」
「着いていく」
即答だ。着いていくなんて…できるの?
「えーと、着いて行けないとしたら?」
「ん………ソラに俺を殺してもらうか」
「ええ!?」
僕にキスを落としながらアルが出した答えに驚愕する。殺すなんて現実味のないことをお願いされるなんて思ってもみなかった。
「獣人とはそういうものだ。番を追い求めるものだし、番と離されたら狂ってしまう。」
「へぇ……」
「だからソラが俺から離れようとするなら俺を殺してからにしてくれ。置いていかれたりしたら…俺はお前を求めて狂う」
「分かった…気を付ける…?うーん…」
獣人などの番を判別できる種族の価値観、というか考え方にびっくりした。自分の伴侶を失ったら狂ってしまうなんて。
もし僕が急にあっちの世界に戻ったらアルは狂ってしまうのかな。そう思うと少し不安だ。
「普通に過ごしてるだけなら少しくらい離れても大丈夫でしょう?」
「…………」
「アル?」
「正直、ソラは誰にも見せたくないし誰も見て欲しくない。俺だけを見ていればいいと思っている。あまり離れては欲しくない」
「えーっと…」
「重いということは分かっている。ソラをそこまでして縛るつもりはない……はずだ」
さすが番を失ったら狂ってしまう種族だ。確かに少し重いけれど僕はアル以外に知り合いなんていないから離れることは無いだろう。
安心させるように頭を撫でると、耳を後ろに畳んでしっぽを振っている。可愛い。
僕がなんの理由でこの世界にいるのかは分からないし、この世界に突然来たということは元の世界に突然戻るということもあるのではないだろうか。
なんで僕はこの世界に来たんだろう。いつかは知ることができるかな。
今もソファで僕は膝の上に座らせて抱きしめられながらアルと話している。
「アル、お仕事とか大丈夫なの?」
「ああ。俺は冒険者だからな。決まった時に働かなきゃいけないというルールは無い」
「冒険者……!カッコイイね!」
「そうか?冒険者なんて世界中にいるが…」
冒険者は異世界をテーマにしたものによく出てくる。魔物を狩ったり街の人の手伝いをして生活している人たち。
本当に冒険者という職業があることに少し興奮してしまった。
「で、でもなんだかカッコイイな~って」
「そうか。ソラがそう言ってくれるなら冒険者も悪くないな…」
「ん…アル…」
アルは昨日の夜から僕にキスするようになった。なんでもないような自然な流れでしてくるもんだから、いつか慣れてしまいそうで怖い。男なのに、アルが優しくキスしてきて、目を細めて蕩けるように微笑まれるとときめいてしまう。かっこいいんだからしょうがないと思う…
そうじゃない、何の話をしていたんだっけ…そうだ、冒険者の話だ。そういえば、アルが僕を助けてくれた時。よく見えなかったけれど化け物は一瞬で消えてしまった。
異世界で冒険者といえば魔法もあるのではないだろうか。
「あの時、アルは魔法を…使ったんだよね?」
「森でオークを倒した時か?」
「うん!あの時、すごくかっこよかったよ」
「魔法も使うが、剣で戦うことの方が多いな。あの時はソラの匂いを感じて何も持たずに家を飛び出して来たから魔法を使うしかなかったんだ」
やっぱり魔法はあるんだ。…僕も魔法って使えるのかな?異世界転生って言ったらチート能力とかがつきものだけど…
そもそもこれは異世界転生なんだろうか。僕はトラックに引かれたり階段から落ちたりはしていない。コケただけだ。
まさか…コケただけで死んだのか…?ダサい。ダサすぎる。このことはあまり考えないようにしておこう。
それと…向こうのことを考えると少し胸が苦しくなる。
「うーん…」
「どうした?」
「ぎゅってして……?」
「ああ、もちろん」
甘えてみると嫌な顔ひとつせず、むしろ嬉しそうに抱きしめてくれる彼の温もりに安心する。
あまり僕があっちの世界に帰りたいと思っていないのには理由がある。僕の親は厳しくて、家ではずっと勉強。努力しても認めては貰えない。僕には友達もいなかった。
その生活がとても辛くて、寂しかった。
正直、困らないのかと聞かれるとあっちの世界での僕の扱いはどうなっているのかとか、気になることはいくつもあるし、困るといえば困るのだが。
いつか寂しいと感じる時が来るかもしれないけれど、今はアルがそばにいるし、あっちの世界のことは考えないようにしよう。
「アルは…僕がいつか元いた所に帰りたいって言ったらどうする?」
「着いていく」
即答だ。着いていくなんて…できるの?
「えーと、着いて行けないとしたら?」
「ん………ソラに俺を殺してもらうか」
「ええ!?」
僕にキスを落としながらアルが出した答えに驚愕する。殺すなんて現実味のないことをお願いされるなんて思ってもみなかった。
「獣人とはそういうものだ。番を追い求めるものだし、番と離されたら狂ってしまう。」
「へぇ……」
「だからソラが俺から離れようとするなら俺を殺してからにしてくれ。置いていかれたりしたら…俺はお前を求めて狂う」
「分かった…気を付ける…?うーん…」
獣人などの番を判別できる種族の価値観、というか考え方にびっくりした。自分の伴侶を失ったら狂ってしまうなんて。
もし僕が急にあっちの世界に戻ったらアルは狂ってしまうのかな。そう思うと少し不安だ。
「普通に過ごしてるだけなら少しくらい離れても大丈夫でしょう?」
「…………」
「アル?」
「正直、ソラは誰にも見せたくないし誰も見て欲しくない。俺だけを見ていればいいと思っている。あまり離れては欲しくない」
「えーっと…」
「重いということは分かっている。ソラをそこまでして縛るつもりはない……はずだ」
さすが番を失ったら狂ってしまう種族だ。確かに少し重いけれど僕はアル以外に知り合いなんていないから離れることは無いだろう。
安心させるように頭を撫でると、耳を後ろに畳んでしっぽを振っている。可愛い。
僕がなんの理由でこの世界にいるのかは分からないし、この世界に突然来たということは元の世界に突然戻るということもあるのではないだろうか。
なんで僕はこの世界に来たんだろう。いつかは知ることができるかな。
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