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第六章 干渉
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駅までは母親が送ってくれるというのでお言葉に甘えてそうしてもらったが、体調管理や勉強、バイトのことなどを小言で言われ続けるのを聞きながら、断っておくべきだったと後悔しながら駅へとついた。
後は電車に揺られながら帰宅するだけである。
カードに残高が少なかったことを思い出し、俺はチャージしようとかばんの中を見たときに、この2日一回も携帯を確認していないことを思い出した。
電車に乗った時にマナーにした記憶はあるが、その後解除した覚えすらもない。
こちらでは携帯などほぼ必要なかったこともあり、完全に存在を忘れていた。
俺はチャージする機械に向かいながら携帯を確認すれば、なぜか着信履歴が凄いことになっており、京介と多田が1日に1回ずつ俺に着信を入れてくれていた以外の8件は全て颯斗からだった。
そのうち5件ぐらいはこの数時間の間に掛かってきており、俺は緊急の用事があったのかも知れないと思い慌ててかけ直す。
『お前何で出ねぇんだよ。』
電話に出れば第一声はそれであり、颯斗は怒っているようだった。
「ごめん、今実家に帰ってきてて。色々あって忘れてた。」
『だろうな。お前北条明人とどういう繋がりなわけ?』
「え?何で先生のこと知ってるの?」
颯斗の口からまさか先生の名前が出てくるとは思っておらず、意味が分からず落ち着いて考えたくて柱の影に行って足を止める。
『先生?昔勉強でも教えてもらってたのか?』
「いや、そういうわけでもないけど、父親の大学時代の教授で。家族で付き合いがあるだけだけど、何で颯斗が先生のこと知ってるの?いくら先生が有名だって言っても、颯斗が大学の教授なんて興味あるはずないよね?」
『お前な、俺らが柚希の情報徹底的に洗ったの知ってるだろ。そっちに繋がりがあるんだよ。その中で、お前と北条明人の異様な写真が今日送られてきた。どこのジジイに腰抱かれてんだよ。この距離感は異常だろ。何でこれを許してんだよ。』
「えっ?写真?何でそんなものが颯斗のとこに行くの?」
『俺の質問に先に答えろ。どういうことだって聞いてんだよ。あれほど隙は作るなつったよな。まさかこの距離感が異常だと思わなかっただなんて言わねぇよな?』
颯斗は何やらとても怒っている様で、声に重みがある。
俺はその声音に逆らうことは出来ず、正直に話すことにした。
「さすがに異常だと思ったし、気持ち悪かったけど、父親の付き合いだから。俺は全てを受け入れて我慢しないといけない立場なんだ。でも何かをされたわけじゃないし、それだけだよ。」
『それだけつってもお前触られてんじゃねぇかよ。孫とのツーショットでも説明がつかねぇほど異様な距離感だぞ。そもそもこの距離をつめてきたのはお前のガードが甘いからだろ。お前は狙われやすいから隙を作るなって散々、』
『亀ちゃんごめんねー。颯斗くん嫉妬でイラついてるのねーん。』
颯斗の説教がずっと続くのかと覚悟をしていると、突然声の主が切り替わってそう言った。
こんな独特な喋り方をするのは智くん以外にいない。
どうやらいつものように一緒にいるらしく、颯斗から携帯を奪ったようだ。
電話口の向こうでまだ終わってないとでも言いたげに怒っている颯斗の声が聞こえる。
後は電車に揺られながら帰宅するだけである。
カードに残高が少なかったことを思い出し、俺はチャージしようとかばんの中を見たときに、この2日一回も携帯を確認していないことを思い出した。
電車に乗った時にマナーにした記憶はあるが、その後解除した覚えすらもない。
こちらでは携帯などほぼ必要なかったこともあり、完全に存在を忘れていた。
俺はチャージする機械に向かいながら携帯を確認すれば、なぜか着信履歴が凄いことになっており、京介と多田が1日に1回ずつ俺に着信を入れてくれていた以外の8件は全て颯斗からだった。
そのうち5件ぐらいはこの数時間の間に掛かってきており、俺は緊急の用事があったのかも知れないと思い慌ててかけ直す。
『お前何で出ねぇんだよ。』
電話に出れば第一声はそれであり、颯斗は怒っているようだった。
「ごめん、今実家に帰ってきてて。色々あって忘れてた。」
『だろうな。お前北条明人とどういう繋がりなわけ?』
「え?何で先生のこと知ってるの?」
颯斗の口からまさか先生の名前が出てくるとは思っておらず、意味が分からず落ち着いて考えたくて柱の影に行って足を止める。
『先生?昔勉強でも教えてもらってたのか?』
「いや、そういうわけでもないけど、父親の大学時代の教授で。家族で付き合いがあるだけだけど、何で颯斗が先生のこと知ってるの?いくら先生が有名だって言っても、颯斗が大学の教授なんて興味あるはずないよね?」
『お前な、俺らが柚希の情報徹底的に洗ったの知ってるだろ。そっちに繋がりがあるんだよ。その中で、お前と北条明人の異様な写真が今日送られてきた。どこのジジイに腰抱かれてんだよ。この距離感は異常だろ。何でこれを許してんだよ。』
「えっ?写真?何でそんなものが颯斗のとこに行くの?」
『俺の質問に先に答えろ。どういうことだって聞いてんだよ。あれほど隙は作るなつったよな。まさかこの距離感が異常だと思わなかっただなんて言わねぇよな?』
颯斗は何やらとても怒っている様で、声に重みがある。
俺はその声音に逆らうことは出来ず、正直に話すことにした。
「さすがに異常だと思ったし、気持ち悪かったけど、父親の付き合いだから。俺は全てを受け入れて我慢しないといけない立場なんだ。でも何かをされたわけじゃないし、それだけだよ。」
『それだけつってもお前触られてんじゃねぇかよ。孫とのツーショットでも説明がつかねぇほど異様な距離感だぞ。そもそもこの距離をつめてきたのはお前のガードが甘いからだろ。お前は狙われやすいから隙を作るなって散々、』
『亀ちゃんごめんねー。颯斗くん嫉妬でイラついてるのねーん。』
颯斗の説教がずっと続くのかと覚悟をしていると、突然声の主が切り替わってそう言った。
こんな独特な喋り方をするのは智くん以外にいない。
どうやらいつものように一緒にいるらしく、颯斗から携帯を奪ったようだ。
電話口の向こうでまだ終わってないとでも言いたげに怒っている颯斗の声が聞こえる。
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