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第七章 従順な俺
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はっと目を開いた時、俺の視界に自室の天井が見えた。
窓の外からは明るい日差しが差している。
何時だ。
俺は慌てて飛び起き、携帯を探す。
枕元に置いてあった携帯を手に取り時間を見た。
試験日の朝8時と表記してあった。
やばい、電車の時間まであと少ししかない。
急がなければ。
俺はベッドから飛び出し、寝室から出ると、そこには颯斗も智くんも亮も、京介も多田も全員が揃っていた。
通常時ならばその異様な光景に突っ込みをいれていただろうが、今はそれどころではない。
今すぐに支度をして出なければ試験に間に合わない。
試験を受けないなど許されない。
視線を俺に向けていた全員を無視して洗面所へと向かおうとした。
しかしその腕を颯斗に掴まれて止められてしまう。
「放してっ。今すぐ出ないと間に合わなくなるからっ。」
掴まれた腕を引き抜こうとも、元々力の差が歴然な俺はその腕を振り払うことが出来ないし、体にもうまく力が入らない。
「ちょっと落ち着けよ。お前自分が昨日どうなったのか覚えてねぇの?」
「そんなことどうだっていいっ。行かないといけないのっ、行かないなんて許されないっ。絶対行かないといけないのっ。」
「分かったから、とりあえず落ち着けよ。そんなに慌てたっていいことにはならねぇから。俺が送ってやるから、座って熱はかれ。間に合うから。」
そう言われて俺は少し落ち着きを取り戻し、颯斗が座ってるソファーへと腰掛ける。
手に体温計を握らされたので素直に脇に挟んだ。
「お前、昨日俺らが対決中に熱出してぶっ倒れたんだよ。ろくに寝てなかったんだろ。」
「うん・・・。追い込み、かけないといけなくて。」
「だろうな。どうりで顔色悪かったわけだわ。」
「なぁ、行くってどこに行くんだよ?何かの約束か?」
京介たちには親のことで詮索をされたくなくて黙っていたため、今の状況は何も知らない。
「試験、受けに行かないといけないんだ。大学判定試験。それに受からなかったら俺、実家に帰らないといけなくなる。」
「っはぁ?んだよそれ、初耳だし。何で黙ってたんだよ?」
「知られたくなくて。親のことも、親に逆らえないことも。」
「何だよそれ。どういうこと?」
「その話はまた後だ。熱、下がってねぇな。ほんとは空きっ腹にはよくねぇけど、とりあえず薬飲め。落ち着いて支度してもまだ間に合う。慌てたら勉強も全部飛ぶぞ。せっかくここまで頑張ったんだ、俺が間に合わせてやるから落ち着いて支度しろ。」
俺の体温を見ながら諭してくれる颯斗に、俺は落ち着いて頷いた。
智くんが水と薬をくれるので素直に受け取り、俺はそれを飲み下して支度を始める。
窓の外からは明るい日差しが差している。
何時だ。
俺は慌てて飛び起き、携帯を探す。
枕元に置いてあった携帯を手に取り時間を見た。
試験日の朝8時と表記してあった。
やばい、電車の時間まであと少ししかない。
急がなければ。
俺はベッドから飛び出し、寝室から出ると、そこには颯斗も智くんも亮も、京介も多田も全員が揃っていた。
通常時ならばその異様な光景に突っ込みをいれていただろうが、今はそれどころではない。
今すぐに支度をして出なければ試験に間に合わない。
試験を受けないなど許されない。
視線を俺に向けていた全員を無視して洗面所へと向かおうとした。
しかしその腕を颯斗に掴まれて止められてしまう。
「放してっ。今すぐ出ないと間に合わなくなるからっ。」
掴まれた腕を引き抜こうとも、元々力の差が歴然な俺はその腕を振り払うことが出来ないし、体にもうまく力が入らない。
「ちょっと落ち着けよ。お前自分が昨日どうなったのか覚えてねぇの?」
「そんなことどうだっていいっ。行かないといけないのっ、行かないなんて許されないっ。絶対行かないといけないのっ。」
「分かったから、とりあえず落ち着けよ。そんなに慌てたっていいことにはならねぇから。俺が送ってやるから、座って熱はかれ。間に合うから。」
そう言われて俺は少し落ち着きを取り戻し、颯斗が座ってるソファーへと腰掛ける。
手に体温計を握らされたので素直に脇に挟んだ。
「お前、昨日俺らが対決中に熱出してぶっ倒れたんだよ。ろくに寝てなかったんだろ。」
「うん・・・。追い込み、かけないといけなくて。」
「だろうな。どうりで顔色悪かったわけだわ。」
「なぁ、行くってどこに行くんだよ?何かの約束か?」
京介たちには親のことで詮索をされたくなくて黙っていたため、今の状況は何も知らない。
「試験、受けに行かないといけないんだ。大学判定試験。それに受からなかったら俺、実家に帰らないといけなくなる。」
「っはぁ?んだよそれ、初耳だし。何で黙ってたんだよ?」
「知られたくなくて。親のことも、親に逆らえないことも。」
「何だよそれ。どういうこと?」
「その話はまた後だ。熱、下がってねぇな。ほんとは空きっ腹にはよくねぇけど、とりあえず薬飲め。落ち着いて支度してもまだ間に合う。慌てたら勉強も全部飛ぶぞ。せっかくここまで頑張ったんだ、俺が間に合わせてやるから落ち着いて支度しろ。」
俺の体温を見ながら諭してくれる颯斗に、俺は落ち着いて頷いた。
智くんが水と薬をくれるので素直に受け取り、俺はそれを飲み下して支度を始める。
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