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第七章 従順な俺
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「そうですね。一人暮らしには広いので。あの、使っていなくて埃っぽいので、行かない方がいいと思います。」
「それぐらい別に構わないわ。何、見られて困るのかしら?」
「そういうわけではないのですが、埃があるような場所は好まれないので、来客用のスリッパもありませんし、汚れてはいけないと思いまして。」
「帰って洗えば十分よ。本当に何もないわね。たまには換気しているの?」
「なるべく、心がけてます。それより、晩ご飯は食べられましたか?良かったらお作りしますが。」
「結構よ。後であなたと行かないと行けない場所があるから。」
「行かないといけない場所、ですか?」
「あなたの以前のバイト先よ。案内してもらうわ。そこ、何が入ってるのかしら?」
俺は母親が部屋を見ている間に京介たちの入っている押入れの前に立って話をしていた。
無闇に開けられないためである。
しかし、何かを疑って掛かっている母親はこの扉の中の存在が気になるらしい。
「ここには来客布団しか入れていません。それより、バイト先に何か御用ですか?」
「場所を知っておいて何か悪いことでもあるの?どんな場所だったか親として知っておくべきだと思うけど。」
「そうですね。今日はバスでこちらまで来られたのですか?」
「いいえ、車よ。仕事で近くに来たからついでね。そこ、見せてもらえる?」
「来客用の布団しかありませんから。何か気になることでもありますか?」
「いいからどきなさい。何か見られて困るものでもあるのかしら?」
「いえ、ありませんが・・・。あの、バイト先に行かれるのでしたら、早めに家を出たほうが良いかと思います。もう少しすると一番混む時間になるので、少し遠くに行っていたので時間が掛かると思います。」
「別に構わないわ。仕事も終わらせたから後は帰るだけだから。いいからどきなさい。」
必死に頭を回転させるが、これ以上はどうにも外へとは促せない。
仕方なく、俺は堪忍して押入れの前から体を動かす。
あの2人を見られたらどう説明しよう。
隠れていた理由もどう説明をしよう。
何を言われるだろうか。
2人に何か言ったりしないだろうか。
何を答えるのが正解だろうか。
連れて帰られないためにどう繕うのが正解だろうか。
俺は一瞬で頭がパンクしそうなほど思考を巡らせた。
その中、母親が押入れの戸を開け放つ。
俺は怒られることを覚悟して下にうつむいて軽く目を閉じた。
「それぐらい別に構わないわ。何、見られて困るのかしら?」
「そういうわけではないのですが、埃があるような場所は好まれないので、来客用のスリッパもありませんし、汚れてはいけないと思いまして。」
「帰って洗えば十分よ。本当に何もないわね。たまには換気しているの?」
「なるべく、心がけてます。それより、晩ご飯は食べられましたか?良かったらお作りしますが。」
「結構よ。後であなたと行かないと行けない場所があるから。」
「行かないといけない場所、ですか?」
「あなたの以前のバイト先よ。案内してもらうわ。そこ、何が入ってるのかしら?」
俺は母親が部屋を見ている間に京介たちの入っている押入れの前に立って話をしていた。
無闇に開けられないためである。
しかし、何かを疑って掛かっている母親はこの扉の中の存在が気になるらしい。
「ここには来客布団しか入れていません。それより、バイト先に何か御用ですか?」
「場所を知っておいて何か悪いことでもあるの?どんな場所だったか親として知っておくべきだと思うけど。」
「そうですね。今日はバスでこちらまで来られたのですか?」
「いいえ、車よ。仕事で近くに来たからついでね。そこ、見せてもらえる?」
「来客用の布団しかありませんから。何か気になることでもありますか?」
「いいからどきなさい。何か見られて困るものでもあるのかしら?」
「いえ、ありませんが・・・。あの、バイト先に行かれるのでしたら、早めに家を出たほうが良いかと思います。もう少しすると一番混む時間になるので、少し遠くに行っていたので時間が掛かると思います。」
「別に構わないわ。仕事も終わらせたから後は帰るだけだから。いいからどきなさい。」
必死に頭を回転させるが、これ以上はどうにも外へとは促せない。
仕方なく、俺は堪忍して押入れの前から体を動かす。
あの2人を見られたらどう説明しよう。
隠れていた理由もどう説明をしよう。
何を言われるだろうか。
2人に何か言ったりしないだろうか。
何を答えるのが正解だろうか。
連れて帰られないためにどう繕うのが正解だろうか。
俺は一瞬で頭がパンクしそうなほど思考を巡らせた。
その中、母親が押入れの戸を開け放つ。
俺は怒られることを覚悟して下にうつむいて軽く目を閉じた。
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