13 / 36
12.ファーストキス
しおりを挟む「……まこ!…………大丈夫?」
なおが息を切らせて走ってくる。
とても必死そうにしていたから、
また『平気』なとどと答えようとしてしまったとき、それに気付いたようにゆうがこちらをみる。
………………どっちにしろ言いにくいっ。
どうしようもない気持ちになり、
目を瞑ってしまう。
「…………見た目でわかんだろ。」
…………。
一見冷たい言い方だとは思うが、俺にはきちんと、俺を庇ってくれたのだとわかった。
よく漫画にいる不器用なタイプの良い奴だ。
「……………なお、さっきの人はゆうがボコボコにしたから大丈夫っ!
あと、俺は……今はもう平気だよ。」
「そう……よかった。」
なおが、ほっとしたように微笑む。
それに対して、ゆうは顔を顰めた。
「お前っ……だからさっきっ」
「わかってるよっ、でも、もう本当に今は平気なんだよっ…ゆうが助けに来てくれたしなっ!」
「………………そうかよ。」
少し照れたようなゆうの顔が演技ではないんだと思うと、何故かすこし嬉しく思えた。
⿴ ⿻ ⿸ ⿴ ⿻ ⿸
今日は色んな事件がありすぎて、
………………死ぬかと思ったぁっ
疲れているはずなのに、何度もあの恐ろしい光景が目に浮かんで、なかなか眠れない。
消灯時間はとっくに過ぎている。
ゆうも寝たのかなと思い、謎の孤独感を感じる。
…………俺ってこんな精神弱かったっけ…。
すると、寝たと思っていたゆうがいきなり話しだす。
「…………まこ…あいつにさ、どこまで……
されたの。」
?!?!?!
「……おっ、お前…………何聞くんだよ……
まったく…………デリカシーの欠片もない…」
暗い中、俺の前で人影が動く。
「…………ゆ…う?……んっ?!」
ゆうの唇が何故か俺の唇と重なり合い、
そして、ゆっくりと俺の口から離れた。
「……………………なにっ……してっ」
ゆうの唇の感触が熱く俺の唇に残り、
その熱は全体にぼわぼわとひろがってゆく。
「……………こういうことも……されたの?」
「さっ…………されてねぇよっ…。ていうか、
今のが………………………………はじめて。」
はぁっと息を吸った音が小さく聞こえる。
「………………そうか。」
吐き出した息と同時に出る安心したような声。
「………まこと…おやすみ。」
「……うん。…おやすみ」
もしかしたら、他のところは触られたかもしれない。
そう思ってもこれ以上触れてこなかったのは
気遣いなんだろうとおもった。
デリカシーあんのかないのかっ……はぁ。
って!キッ、キキ、キスッ?!
シーンで大切なファーストキスを失ってしまったのだと思うと、喉の奥になにかつっかえているような感覚になった。
1
あなたにおすすめの小説
怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
クラスのボッチくんな僕が風邪をひいたら急激なモテ期が到来した件について。
とうふ
BL
題名そのままです。
クラスでボッチ陰キャな僕が風邪をひいた。友達もいないから、誰も心配してくれない。静かな部屋で落ち込んでいたが...モテ期の到来!?いつも無視してたクラスの人が、先生が、先輩が、部屋に押しかけてきた!あの、僕風邪なんですけど。
陰キャ系腐男子はキラキラ王子様とイケメン幼馴染に溺愛されています!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
まったり書いていきます。
2024.05.14
閲覧ありがとうございます。
午後4時に更新します。
よろしくお願いします。
栞、お気に入り嬉しいです。
いつもありがとうございます。
2024.05.29
閲覧ありがとうございます。
m(_ _)m
明日のおまけで完結します。
反応ありがとうございます。
とても嬉しいです。
明後日より新作が始まります。
良かったら覗いてみてください。
(^O^)
マネージャー~お前を甲子園に連れて行ったら……野球部のエース♥マネージャー
夏目碧央
BL
強豪校の野球部に入った相沢瀬那は、ベンチ入りを目指し、とにかくガッツを認めてもらおうと、グランド整備やボール磨きを頑張った。しかし、その結果は「マネージャーにならないか?」という監督からの言葉。瀬那は葛藤の末、マネージャーに転身する。
一方、才能溢れるピッチャーの戸田遼悠。瀬那は遼悠の才能を羨ましく思っていたが、マネージャーとして関わる内に、遼悠が文字通り血のにじむような努力をしている事を知る。
陰キャな俺、人気者の幼馴染に溺愛されてます。
陽七 葵
BL
主人公である佐倉 晴翔(さくら はると)は、顔がコンプレックスで、何をやらせてもダメダメな高校二年生。前髪で顔を隠し、目立たず平穏な高校ライフを望んでいる。
しかし、そんな晴翔の平穏な生活を脅かすのはこの男。幼馴染の葉山 蓮(はやま れん)。
蓮は、イケメンな上に人当たりも良く、勉強、スポーツ何でも出来る学校一の人気者。蓮と一緒にいれば、自ずと目立つ。
だから、晴翔は学校では極力蓮に近付きたくないのだが、避けているはずの蓮が晴翔にベッタリ構ってくる。
そして、ひょんなことから『恋人のフリ』を始める二人。
そこから物語は始まるのだが——。
実はこの二人、最初から両想いだったのにそれを拗らせまくり。蓮に新たな恋敵も現れ、蓮の執着心は過剰なモノへと変わっていく。
素直になれない主人公と人気者な幼馴染の恋の物語。どうぞお楽しみ下さい♪
ビッチです!誤解しないでください!
モカ
BL
男好きのビッチと噂される主人公 西宮晃
「ほら、あいつだろ?あの例のやつ」
「あれな、頼めば誰とでも寝るってやつだろ?あんな平凡なやつによく勃つよな笑」
「大丈夫か?あんな噂気にするな」
「晃ほど清純な男はいないというのに」
「お前に嫉妬してあんな下らない噂を流すなんてな」
噂じゃなくて事実ですけど!!!??
俺がくそビッチという噂(真実)に怒るイケメン達、なぜか噂を流して俺を貶めてると勘違いされてる転校生……
魔性の男で申し訳ない笑
めちゃくちゃスロー更新になりますが、完結させたいと思っているので、気長にお待ちいただけると嬉しいです!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる