上 下
28 / 36

27.宣戦布告のキスマーク

しおりを挟む


「…………ふふっ、なんちゃってっ♡」



「ふぇ?」


なおがニヤニヤといかにも何かコメントを
言って欲しいかのように俺の顔を覗き込む。


「……………………。」


ここは意地でも何も言わん!!!!……

人が本気で傷ついてる時にっっ
なんでこんな冗談言うんだバカ!


「…………………………まこ?……まこぉ~
なんか言わないとつまらないでしょ?」


そんな上目遣いしてまで、なんか言って欲しかったのかよこいつは……。


「…………………………バカ。」




「わぁぁぁ!ひどぉぉいっ………………
でもさぁ、まこ?」


ん?この目はまた何か企んでいる目だ。


「……ゆうのこと、嫉妬させてやりたくない?」



ほらぁぁぁぁぁあ!!!!!


いったでしょ??ねっ?!


しょうもなっ……



「…………………………。」



でも………嫉妬……は…されたい…かm


っって!!!


そんなのあいつがする訳ないだろ!!!


…………でも…最後に、

本当にこれで最後にするから、

これにかけてみてもいいかな。


「…………………………ふ、ふりなら……
やってやっても……いいけどぉ?」




「…………ふふっ、なんで上からなのさっ
わかったよ、じゃあ、明日から俺達、恋人……ね?」



「………………でも、いいのかよっ
お前…上尾のことは……」



「んー?お金より友達!って感じの気分だからいーのっ……そ・れ・よ・り………

んっ……………………ぢゅっ…………っ」



?!?!?!



「……んぁっ…………首っ…何すんだよ…。」




「んー?…………ちょっとね。
これも作戦のうちかなぁっ♡」




こいっっ…………つは……。


初めて会った時とは大違いだなこのやろぉ…

抑制剤飲んでても辛いんだからな……



「もぉぉぉいいっ!!出てけバァーカ!!」


なおを蹴飛ばして布団に包まる。



「いっったぁ~い!蹴らなくでもいいじゃん!…………………………で、もう、平気?」



「……ん……………さんきゅ…」



「そっか、じゃあ、お望み通り僕は出ていくのでっ、後はおひとり様でどーぞっ♡」



「はぁ?!…なっ、何もしねーし!!」



「……ふふっ、おやすみまこっ」



「……………………おやすみ。」




◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇





「………………はぁ……あのタイミングで
告白だなんて俺どうかしてるな……
………………でも、そうだな。」


あの二人の間に入れるいいチャンスになった。


…………ゆう?


後から後悔してももう遅いからね。



君がウジウジしてまこを傷つけている間に、

俺は奪いに行く。









俺をただのΩだと思っていると、
いつか痛い目を見るよ?
















しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

楽しい幼ちん園

BL / 連載中 24h.ポイント:220pt お気に入り:133

俺の指をちゅぱちゅぱする癖が治っていない幼馴染

BL / 完結 24h.ポイント:14pt お気に入り:22

こころ・ぽかぽか 〜お金以外の僕の価値〜

BL / 連載中 24h.ポイント:788pt お気に入り:783

どこまでも醜い私は、ある日黒髪の少年を手に入れた

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:113pt お気に入り:1,740

【BL】死んだ俺と、吸血鬼の嫌い!

BL / 完結 24h.ポイント:106pt お気に入り:240

兄のマネージャー(9歳年上)と恋愛する話

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:35pt お気に入り:5

幸か不幸か

BL / 完結 24h.ポイント:28pt お気に入り:216

処理中です...