［完結：1話 1分読書］幼馴染を勇者に寝取られた不遇職の躍進

第8章 恋人・・・

第4話 山賊の団長が戻ると・・・

山賊の団長と女が部屋に戻った。

なんだ・・・。
この状況は・・・。

副団長が縛られている。
そして、魔族の娘がいない・・・。

やられた。

急いで副団長を助ける。

「誰にやられた？」
「団長、申し訳ございません。
　団長の声で扉を開けたら、急に・・・」

誰だ。こんな事をした奴は・・・。
俺が席を外したのは約１時間。

「俺が席を外してからどのくらい後だ？」
「だいたい、５分ぐらいです」

５分・・・。
という事は、俺がこの部屋を出て、すぐ後か・・・。

見張られている？
けど、そんな奴はいなかった。
俺も警戒していたのに・・・。
どうやって・・・？

「カーミラ、宿屋のおかみに出入りを聞いてこい」
「はい」

すぐに聞きに行く。

「本当に俺の声だったのか？」
「はい。間違いありません。
　団長の声を間違えるはずがありません」

この部屋を調べる・・・。
盗聴器などもない。

周りの部屋も人がいない。
どうやってこの部屋の動きを・・・。

「お前はどう思う？」
「この現状からすると、俺たちより探索能力が高いと思われます。
　相手が解らないので逃げる方が良いかと・・・」

「なるほど・・・」
「団長、おかみに聞いた所、特に出入りは・・・。
　やはり、裏口を使ったかと・・・」

副団長の考えに一理ある。
我々より・・・。

「今日一日捜索。その後は撤退する」
「かしこまりました」