[1分読書] 高校生 家を買う そして同棲する・・・

無責任

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5章 大学生活(妊娠、そして・・・)

第9話 結婚の報告

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星華の両親に結婚の事を言っていない。

星華の意思が強い。
『まだ、言いたくない』って。
絶対に言った方が良いと思うけど・・・。

もう、赤ちゃんの状態も落ち着いている。
安定期だ。

「星華。
 結婚の事を言った方が良いと思うけど・・・」
「いや!」
また、この流れか・・・。

「もう、結婚をしたし、向こうも住民票をとればわかるよ。
 抜いたの。
 こっちから話した方が良いと思うけど・・・」
「でも・・・。
 私は嫌!」

「なんで、この件に関しては、そんなに頑ななの?」
「私は、信繁が悪く言われるのが嫌なの。
 だから、言いたくないの」

「それは、仕方ないと思うんだけど・・・」
「でも・・・」

「僕が話すから、電話を貸して」
「嫌」
電話を抱きかかえる。

「一回だけ、電話しよう。
 それでだめなら、もう、言わないから・・・」
「わかった。
 私がする」

・・・

「お父さん。星華です」
「どうした」
「私、結婚した。じゃあ」
星華は切ろうとする。

「ちょ、ちょっと待て!
 ・・・
 子供ができたのか?」
「うん」
「そうか。生活はできるのか?」
「うん」

「一度、会えるか?」
「嫌」
「なんでだ?」
「信繁に怒るでしょ」
「怒らないぞ。責任をとって結婚するんだろ」
「うん」

「誰にでも失敗はある。
 同棲しているから、子供ができる可能性は十分にある。
 そんな事では怒らないぞ。
 いつ、出産予定だ?」
「来月」
「えっ!なんでこんなに遅くに言うんだ」
「結婚したばかりだから・・・。
 ようやく二十歳になったから・・・」
「そうか。
 子供が生まれたら、行っても良いか?」
「うん」

「元気に産めよ」
「ありがとう。じゃあ」
「じゃあな」

電話を切った。

「どうだった?」
「意外にも怒らなかった」
「嫌だったか?」
星華は首を振る。

「なら、良かったな」
「うん」

これで一つ心の重荷がなくなった。

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