［1分読書］ 高校生 家を買う そして同棲する・・・

１０章 予想外のできごと

第74話 とばっちり（4）

相手の弁護士といろいろ話した。

晴彦側は、示談解決を強く望んでいる。
それは、十分に解った。

どうしたら、示談の約束を守ってもらえるか。
契約をしても、守る保証がない。
信繁くんの事も晴彦側からいろいろ暴露されている。

インターネットで情報を集める限り、晴彦側は財政状況が厳しいみたいだ。
趣味の車も売却しているみたいだし・・・。

相手からも相場より遥かに高い示談金が提示されている。

「当方としましては、示談に応じたいと考えています。
　しかし、１点だけ、条件を変更して頂きたい部分があります。
　この条件でいかがでしょうか？」

約束を破った場合の罰則条項だけ、すごく厳しい状況になっている。

「こ、これは・・・。
　流石に、厳し過ぎるのではないでしょうか？」
「当方としては、今回の示談が守られる事を望んでいます。
　絶対にそれを守るという事を重視しています。
　破る気なのでしょうか？」

「いえ、約束を破る気はないですが、偶発的な接触は可能性があるかと・・・。
　その時にこの条項が発生すると・・・」
「こちらとしても偶発的な接触まで訴える気はありません。
　その部分を修正して・・・」

そして最終的に、示談が成立した。

示談成立されたので、清田晴彦の不起訴が決まった。