12 / 59
年下ワンコはご主人様が好き
2・波多
しおりを挟む
※※※
それから数週間後。家具や電化製品が入り住める状態となった。
元から久世の荷物はあまりないらしく、片づけもそう大変ではなかった。後は備え付けのクローゼットにスーツをしまうだけだ。
「寝室に入るぞ?」
流石にここに入るには声を掛けた。
「はい、どうぞ」
「なっ、ベッド……」
あのキングサイズのベッドが寝室にどんと置かれている。
会計の時、お茶をしながら待っていてくださいと言われてベンチで煙草を吸いながら待っていた。その時に変更したのだろう。
「俺はこのベッドで波多さんと一緒に寝たいんです! だから何を言われてもいいんですもん」
「言いきったか、この野郎。寝たけりゃお一人様でどうぞ」
とクローゼットを開けるが、ベッドが大きいせいで扉を開くと狭い。
「すっげぇ使いにくい……」
「でも、開きますし。それにね」
そう身体を掴まれてベッドにダイブする。
「うおっ、久世、何を」
「寝心地良くないですか、これ」
確かに。マットは体になじむし、ゆったりとしていて気持ちがいい。
「まぁ、なんだ、お前が唯一選んだモノだしな」
これで寝たら気持ち良く朝を迎えられそうだと、思ってしまった事は黙っておく。
「そういえばケーキ貰ったよな」
「はい。引っ越し祝いだそうです。リビングに行きましょうか」
久世の元彼女の家へと荷物を引き取りに行った時、お祝いだと渡された。
「俺の好きなデコレーションケーキだ」
家の形をしたマジパンと、チョコレートプレートには『だいきくん、おひっこしおめでとう』と書かれていた。
「ぶはっ、まるで子供の誕生日ケーキだな、これ」
彼女の茶目っ気を感じて、好感度が上がる。
「こういう事をしてくる所が、また可愛いんですよ」
ケーキを眺めながら元彼女の事を自惚れる久世に、はいはいと適当にあしらう。
「お前の引っ越し祝いだ。このまま食べてもいいぞ」
とフォークを渡す。
「折角ですし、少しで良いですから波多さんも食べて下さい」
一口サイズにカットされたケーキをフォークに刺して差し出してきて、あまり好きではないがお祝いだしと仕方なくそれを食べる。
「ん、甘いな」
唇についてしまった生クリームをぺろりと舌で舐めとれば、そのまま唇を奪われた。
「く、ぜ」
甘いままの舌を絡みとられ、離せと肩を掴むがそのまま床へと押さえつけられる。
「や……」
「はぁ、可愛い、波多さん、大好き……」
くちゅくちゅといやらしい水音と熱に体の芯が甘く痺れをもつ。
間近で見つめる久世の目は、甘い物を食べている時見たくトロンと垂れていて、そんな表情を見ていたらたまらなくなって、手を伸ばして頭を抱きしめていた。
唇が離れると、嬉しいと何度も唇を啄まれ、それもしばらくは受け入れていたが鬱陶しくなってきてやめろと額を手刀で叩く。
「キス、気持ちよかったですね」
人差し指の先でちょんと唇に触れられて、やめろと首を振る。
「お前、調子にのんなよな」
「えぇ? でも、波多さんも感じてましたよね」
「はっ、あんなの大したことは……」
「でも波多さんの、たってますよ?」
とズボンの上から撫でられて、ビクッと飛び跳ねる。
「仕方がないだろ。お前が家にいたから抜いてなかったし」
きっとそのせいだと、けしてキスに感じてなどいないと久世に言い聞かせる。
「へぇ、ならお詫びに、あのベッドでご奉仕させて頂きます」
「いらん。お前はケーキでも食っていろ」
「後でちゃんと食べますよ」
と冷蔵庫へケーキをしまうと、軽々と波多を抱き上げられた。
それから数週間後。家具や電化製品が入り住める状態となった。
元から久世の荷物はあまりないらしく、片づけもそう大変ではなかった。後は備え付けのクローゼットにスーツをしまうだけだ。
「寝室に入るぞ?」
流石にここに入るには声を掛けた。
「はい、どうぞ」
「なっ、ベッド……」
あのキングサイズのベッドが寝室にどんと置かれている。
会計の時、お茶をしながら待っていてくださいと言われてベンチで煙草を吸いながら待っていた。その時に変更したのだろう。
「俺はこのベッドで波多さんと一緒に寝たいんです! だから何を言われてもいいんですもん」
「言いきったか、この野郎。寝たけりゃお一人様でどうぞ」
とクローゼットを開けるが、ベッドが大きいせいで扉を開くと狭い。
「すっげぇ使いにくい……」
「でも、開きますし。それにね」
そう身体を掴まれてベッドにダイブする。
「うおっ、久世、何を」
「寝心地良くないですか、これ」
確かに。マットは体になじむし、ゆったりとしていて気持ちがいい。
「まぁ、なんだ、お前が唯一選んだモノだしな」
これで寝たら気持ち良く朝を迎えられそうだと、思ってしまった事は黙っておく。
「そういえばケーキ貰ったよな」
「はい。引っ越し祝いだそうです。リビングに行きましょうか」
久世の元彼女の家へと荷物を引き取りに行った時、お祝いだと渡された。
「俺の好きなデコレーションケーキだ」
家の形をしたマジパンと、チョコレートプレートには『だいきくん、おひっこしおめでとう』と書かれていた。
「ぶはっ、まるで子供の誕生日ケーキだな、これ」
彼女の茶目っ気を感じて、好感度が上がる。
「こういう事をしてくる所が、また可愛いんですよ」
ケーキを眺めながら元彼女の事を自惚れる久世に、はいはいと適当にあしらう。
「お前の引っ越し祝いだ。このまま食べてもいいぞ」
とフォークを渡す。
「折角ですし、少しで良いですから波多さんも食べて下さい」
一口サイズにカットされたケーキをフォークに刺して差し出してきて、あまり好きではないがお祝いだしと仕方なくそれを食べる。
「ん、甘いな」
唇についてしまった生クリームをぺろりと舌で舐めとれば、そのまま唇を奪われた。
「く、ぜ」
甘いままの舌を絡みとられ、離せと肩を掴むがそのまま床へと押さえつけられる。
「や……」
「はぁ、可愛い、波多さん、大好き……」
くちゅくちゅといやらしい水音と熱に体の芯が甘く痺れをもつ。
間近で見つめる久世の目は、甘い物を食べている時見たくトロンと垂れていて、そんな表情を見ていたらたまらなくなって、手を伸ばして頭を抱きしめていた。
唇が離れると、嬉しいと何度も唇を啄まれ、それもしばらくは受け入れていたが鬱陶しくなってきてやめろと額を手刀で叩く。
「キス、気持ちよかったですね」
人差し指の先でちょんと唇に触れられて、やめろと首を振る。
「お前、調子にのんなよな」
「えぇ? でも、波多さんも感じてましたよね」
「はっ、あんなの大したことは……」
「でも波多さんの、たってますよ?」
とズボンの上から撫でられて、ビクッと飛び跳ねる。
「仕方がないだろ。お前が家にいたから抜いてなかったし」
きっとそのせいだと、けしてキスに感じてなどいないと久世に言い聞かせる。
「へぇ、ならお詫びに、あのベッドでご奉仕させて頂きます」
「いらん。お前はケーキでも食っていろ」
「後でちゃんと食べますよ」
と冷蔵庫へケーキをしまうと、軽々と波多を抱き上げられた。
10
あなたにおすすめの小説
有能課長のあり得ない秘密
みなみ ゆうき
BL
地方の支社から本社の有能課長のプロジェクトチームに配属された男は、ある日ミーティングルームで課長のとんでもない姿を目撃してしまう。
しかもそれを見てしまったことが課長にバレて、何故か男のほうが弱味を握られたかのようにいいなりになるはめに……。
エリート上司に完全に落とされるまで
琴音
BL
大手食品会社営業の楠木 智也(26)はある日会社の上司一ノ瀬 和樹(34)に告白されて付き合うことになった。
彼は会社ではよくわかんない、掴みどころのない不思議な人だった。スペックは申し分なく有能。いつもニコニコしててチームの空気はいい。俺はそんな彼が分からなくて距離を置いていたんだ。まあ、俺は問題児と会社では思われてるから、変にみんなと仲良くなりたいとも思ってはいなかった。その事情は一ノ瀬は知っている。なのに告白してくるとはいい度胸だと思う。
そんな彼と俺は上手くやれるのか不安の中スタート。俺は彼との付き合いの中で苦悩し、愛されて溺れていったんだ。
社会人同士の年の差カップルのお話です。智也は優柔不断で行き当たりばったり。自分の心すらよくわかってない。そんな智也を和樹は溺愛する。自分の男の本能をくすぐる智也が愛しくて堪らなくて、自分を知って欲しいが先行し過ぎていた。結果智也が不安に思っていることを見落とし、智也去ってしまう結果に。この後和樹は智也を取り戻せるのか。
【完結・BL】胃袋と掴まれただけでなく、心も身体も掴まれそうなんだが!?【弁当屋×サラリーマン】
彩華
BL
俺の名前は水野圭。年は25。
自慢じゃないが、年齢=彼女いない歴。まだ魔法使いになるまでには、余裕がある年。人並の人生を歩んでいるが、これといった楽しみが無い。ただ食べることは好きなので、せめて夕食くらいは……と美味しい弁当を買ったりしているつもりだが!(結局弁当なのかというのは、お愛嬌ということで)
だがそんなある日。いつものスーパーで弁当を買えなかった俺はワンチャンいつもと違う店に寄ってみたが……────。
凄い! 美味そうな弁当が並んでいる!
凄い! 店員もイケメン!
と、実は穴場? な店を見つけたわけで。
(今度からこの店で弁当を買おう)
浮かれていた俺は、夕飯は美味い弁当を食べれてハッピ~! な日々。店員さんにも顔を覚えられ、名前を聞かれ……?
「胃袋掴みたいなぁ」
その一言が、どんな意味があったなんて、俺は知る由もなかった。
******
そんな感じの健全なBLを緩く、短く出来ればいいなと思っています
お気軽にコメント頂けると嬉しいです
■表紙お借りしました
番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か
雪兎
BL
第二性が存在する世界。
Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。
しかし入学初日、彼の前に現れたのは――
幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。
成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。
だが湊だけが知っている。
彼が異常なほど執着深いことを。
「大丈夫、全部管理してあげる」
「君が困らないようにしてるだけだよ」
座席、時間割、交友関係、体調管理。
いつの間にか整えられていく環境。
逃げ場のない距離。
番を拒みたいΩと、手放す気のないα。
これは保護か、それとも束縛か。
閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。
死ぬほど嫌いな上司と付き合いました【完結】
三宅スズ
BL
社会人3年目の皆川涼介(みながわりょうすけ)25歳。
皆川涼介の上司、瀧本樹(たきもといつき)28歳。
涼介はとにかく樹のことが苦手だし、嫌いだし、話すのも嫌だし、絶対に自分とは釣り合わないと思っていたが‥‥
上司×部下BL
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる