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第28話 S級狩り
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くじの換金のために俺達3人は宝くじ売り場までやって来た。そこではちょうど昨日助けた女の子ララが窓口を担当していた。
さて、さっそく換金してもらうとしよう。俺は宝くじを差し出し、ララに声をかけた。
「すみません、これを換金してほしいんだけど」
「はい、宝くじの換金ですね。承りま……って、ユウトさん! 昨日はありがとうございました! 宝くじ当たったんですね!」
ララが俺の顔を見て驚き声を上げる。
「お、おう。まさかだったよ」
「何? この人が昨日ちらっと言ってた助けてあげたっていう女の子なの?」
俺がララと話していると、エミリアがそう尋ねてきた。
「そうだ。この子がそのお礼にくじをくれたから今ここにいるんだ。感謝しとけよー」
俺がそう言うとエミリアは両手でガシッとララの手をつかみお礼を言った。
「ありがとうララさん! あなたのおかげでしばらく贅沢な暮らしができそうだわ!!」
「え? あ、はい。どういたしまして……」
エミリアのあまりの気迫に少々困惑しているララである。エミリアさん、興奮しすぎだよ。少し落ち着きなさい。
「そんなにすごい額当たったんですか? どれどれ……」
ララはくじの番号を確認すると、目を丸くした。
「1等当たってるじゃないですか!!! おめでとうございます!!!」
エミリアを超える大興奮を見せるララ。まあ気持ちは分からんでもないがね。
「す、凄い……。私この売り場で働き始めてもうすぐ2年なんですけど、1等のくじは初めて見ました……。しかも私があげたくじだなんて……。あ、やっぱりそのくじ返してもらえますかユウトさん?」
「ええっ!!?」
俺は思わず叫んだ。
いきなり何を言っているんだこの子は。そんなこと言うからエミリアとミーシャが隣でこの世の終わりみたいな顔になってるじゃないか。
確かにこれはララからタダで貰ったくじではあるが、俺が貰った以上俺の物だろこれは。返す必要はないはずだ。断固拒否する。お前の物は俺の物、俺の物も俺の物ってやつだ。それは違うか。
俺がテンパっているとララはクスッと笑い、
「ふふっ、みなさんなんて顔してるんですか。冗談ですよ。それはお礼ですし、売れ残ってたくじの中からあげたものですから、正真正銘ユウトさんの物です」
「よ、よかった……」
俺は胸をなで下ろした。心臓に悪いわ。
「では、手続きのために身分証明書の提示をお願いします」
「身分証明書? 冒険者カードでもいいのか?」
「あ、はい。それで大丈夫です。一旦お預かりします」
俺はカードをララに渡した。
「あとは銀行口座を教えていただけますか? このような大金を手渡しは出来ないので振り込みという形にする決まりなもので」
「ぎ、銀行口座?」
なんだと、この世界にも銀行なんてあるのか。聞いてないぞ。
「何? あんた口座持ってないの?」
「持ってない。2人は持ってるのか?」
「もちろんよ」
「はい、一応持ってます」
「マジか……」
「てゆーか持ってないって、あんたクエストとかで貰ったりしたお金はどうしてたわけ?」
「えっと、普通に持ち歩くか宿に置いとくかしてたな」
「あんた……。泥棒とか入ったら一巻の終わりよそれ。すぐ作りに行きなさい」
「はい……」
「あ、ここでも口座は作れますよ。作りましょうか?」
「おお! それは助かる。お願いするわ」
俺はララに口座作成用の用紙を貰い、記載事項を書き提出した。
「では、もう少ししたらこちらの口座に振り込まれますので、よろしくお願いします。あ、あとくじもお返ししますね。記念に取っておいてください」
「了解。ありがとよ」
ふう、なんとか手続きは済んだか。よかったよかった。これでめでたく小金持ちだ。とりあえず振り込まれたらエミリアとミーシャに1500万ずつ渡さんとな。
「それにしても今日は朝から凄い新聞記事もありましたし、その上1等当選まで生で見れて凄い1日です」
「凄い新聞記事? なんかあったのか?」
俺はなんだろうとララに尋ねた。
「あれ? 宝くじの当選結果を見るために今日のガルロ新聞読んだんじゃないんですか? 一面にでっかく記事が出てましたよ?」
「え、そうなのか?」
宝くじの結果が気になるあまり一面には目もくれなかったからなあ。まったく気が付かんかった。お金の力は怖いな。
「ララ、今日の新聞持ってないか? 記事が読みたい」
「あります。この間のS級の方の死亡事件の続報みたいですよ。かなりショッキングな内容ですけど……」
「何っ!?」
続報だと……。それはめっちゃ気になるぞ。
俺はララから新聞を受けとり、エミリア達と一緒に一面に目を通した。
昨夜遅く、王都リーベから少し南にあるグーナの森でS級冒険者のサイラスが死んでいるのを森を探索中だった冒険者の1人が発見した。遺体は先日のリオンと同様に激しく損傷していた。また、遺体のすぐそばの地面に数字の2が書いてあったそうで、リオンの遺体のそばに書いてあった数字の1も今回の2も犯人が書いたものと思われる。そして、森の中でサイラスと誰かが闘っているところを目撃した人物がおり、おそらくリオンとサイラスを殺したのは人間であり同一人物であることが推測される。さらに書いてあった数字からS級冒険者たちを順番に殺しているものと考えられる。以上のことからガルロ新聞社では今回の連続殺人の犯人を『S級狩り』と呼称することとした。新聞社ではこれからも情報を追って世間の人々に早急に続報を届けたい。
記事の内容をまとめるとこんな感じだった。
「S級狩りだと……」
「そんな事が出来る人間がいるって言うの……?」
「人の仕業だったなんて……、酷すぎます……」
俺達3人は思い思いの言葉を口にした。
S級冒険者を殺してまわっているやつがいるだと? なにがしたいんだそいつは。自分の強さを世間にアピールしたいのか? だったら冒険者として名を上げてアピールすればいいだけのことだろう。殺人なんて残虐なことをして名を上げるとか許されることじゃないぞ。
待てよ……、S級を殺すって事は……!!
「まずいぞ……、急いでベイルを探さないと!」
「ええ、そうね。ベイルさんが危ないわ。おそらくこのS級狩りとかいう人はまだリーベ近郊にいるはずだもの。同じくリーベ近郊にいるベイルさんは格好の獲物だわ!」
そう、次に狙われるのは間違いなくベイルだ。というか今回の被害者がベイルでもおかしくなかったぐらいだしな。
ベイルもこの記事はたぶん読んでるよな。だとしたらベイルの性格だとリオンの敵討ちをしてやろうと変な気を起こす可能性だって高い。なんとか見つけ出して止めないと。
「ど、どうしましょう! ユウトさん、エミリアさん! ベイルさんが死ぬなんて私嫌です!」
慌てふためくミーシャ。俺だってベイルがこんな訳の分からんやつに殺されるのは嫌だ。まだ決闘の続きもしてないしな。
「落ち着けミーシャ。とにかく情報を集めるんだ。手分けして聞き込みすればきっとベイルの居場所は分かる。とっとと見つけて安全を確保しよう」
「そ、そうですね。きっと見つかりますよね」
そうさ。見つかるに決まってる。いや、見つけてやる。絶対に。
「じゃあすぐに手分けして聞き込みだ、2人とも!」
「ええ!」
「はい!」
しかし、聞き込みをする必要はすぐになくなった。
なぜなら一番聞きたくなかった情報が耳に飛び込んできたからだ。
「大変だあああ!! ベイルがS級狩りに襲われて重傷だあああ!!」
さて、さっそく換金してもらうとしよう。俺は宝くじを差し出し、ララに声をかけた。
「すみません、これを換金してほしいんだけど」
「はい、宝くじの換金ですね。承りま……って、ユウトさん! 昨日はありがとうございました! 宝くじ当たったんですね!」
ララが俺の顔を見て驚き声を上げる。
「お、おう。まさかだったよ」
「何? この人が昨日ちらっと言ってた助けてあげたっていう女の子なの?」
俺がララと話していると、エミリアがそう尋ねてきた。
「そうだ。この子がそのお礼にくじをくれたから今ここにいるんだ。感謝しとけよー」
俺がそう言うとエミリアは両手でガシッとララの手をつかみお礼を言った。
「ありがとうララさん! あなたのおかげでしばらく贅沢な暮らしができそうだわ!!」
「え? あ、はい。どういたしまして……」
エミリアのあまりの気迫に少々困惑しているララである。エミリアさん、興奮しすぎだよ。少し落ち着きなさい。
「そんなにすごい額当たったんですか? どれどれ……」
ララはくじの番号を確認すると、目を丸くした。
「1等当たってるじゃないですか!!! おめでとうございます!!!」
エミリアを超える大興奮を見せるララ。まあ気持ちは分からんでもないがね。
「す、凄い……。私この売り場で働き始めてもうすぐ2年なんですけど、1等のくじは初めて見ました……。しかも私があげたくじだなんて……。あ、やっぱりそのくじ返してもらえますかユウトさん?」
「ええっ!!?」
俺は思わず叫んだ。
いきなり何を言っているんだこの子は。そんなこと言うからエミリアとミーシャが隣でこの世の終わりみたいな顔になってるじゃないか。
確かにこれはララからタダで貰ったくじではあるが、俺が貰った以上俺の物だろこれは。返す必要はないはずだ。断固拒否する。お前の物は俺の物、俺の物も俺の物ってやつだ。それは違うか。
俺がテンパっているとララはクスッと笑い、
「ふふっ、みなさんなんて顔してるんですか。冗談ですよ。それはお礼ですし、売れ残ってたくじの中からあげたものですから、正真正銘ユウトさんの物です」
「よ、よかった……」
俺は胸をなで下ろした。心臓に悪いわ。
「では、手続きのために身分証明書の提示をお願いします」
「身分証明書? 冒険者カードでもいいのか?」
「あ、はい。それで大丈夫です。一旦お預かりします」
俺はカードをララに渡した。
「あとは銀行口座を教えていただけますか? このような大金を手渡しは出来ないので振り込みという形にする決まりなもので」
「ぎ、銀行口座?」
なんだと、この世界にも銀行なんてあるのか。聞いてないぞ。
「何? あんた口座持ってないの?」
「持ってない。2人は持ってるのか?」
「もちろんよ」
「はい、一応持ってます」
「マジか……」
「てゆーか持ってないって、あんたクエストとかで貰ったりしたお金はどうしてたわけ?」
「えっと、普通に持ち歩くか宿に置いとくかしてたな」
「あんた……。泥棒とか入ったら一巻の終わりよそれ。すぐ作りに行きなさい」
「はい……」
「あ、ここでも口座は作れますよ。作りましょうか?」
「おお! それは助かる。お願いするわ」
俺はララに口座作成用の用紙を貰い、記載事項を書き提出した。
「では、もう少ししたらこちらの口座に振り込まれますので、よろしくお願いします。あ、あとくじもお返ししますね。記念に取っておいてください」
「了解。ありがとよ」
ふう、なんとか手続きは済んだか。よかったよかった。これでめでたく小金持ちだ。とりあえず振り込まれたらエミリアとミーシャに1500万ずつ渡さんとな。
「それにしても今日は朝から凄い新聞記事もありましたし、その上1等当選まで生で見れて凄い1日です」
「凄い新聞記事? なんかあったのか?」
俺はなんだろうとララに尋ねた。
「あれ? 宝くじの当選結果を見るために今日のガルロ新聞読んだんじゃないんですか? 一面にでっかく記事が出てましたよ?」
「え、そうなのか?」
宝くじの結果が気になるあまり一面には目もくれなかったからなあ。まったく気が付かんかった。お金の力は怖いな。
「ララ、今日の新聞持ってないか? 記事が読みたい」
「あります。この間のS級の方の死亡事件の続報みたいですよ。かなりショッキングな内容ですけど……」
「何っ!?」
続報だと……。それはめっちゃ気になるぞ。
俺はララから新聞を受けとり、エミリア達と一緒に一面に目を通した。
昨夜遅く、王都リーベから少し南にあるグーナの森でS級冒険者のサイラスが死んでいるのを森を探索中だった冒険者の1人が発見した。遺体は先日のリオンと同様に激しく損傷していた。また、遺体のすぐそばの地面に数字の2が書いてあったそうで、リオンの遺体のそばに書いてあった数字の1も今回の2も犯人が書いたものと思われる。そして、森の中でサイラスと誰かが闘っているところを目撃した人物がおり、おそらくリオンとサイラスを殺したのは人間であり同一人物であることが推測される。さらに書いてあった数字からS級冒険者たちを順番に殺しているものと考えられる。以上のことからガルロ新聞社では今回の連続殺人の犯人を『S級狩り』と呼称することとした。新聞社ではこれからも情報を追って世間の人々に早急に続報を届けたい。
記事の内容をまとめるとこんな感じだった。
「S級狩りだと……」
「そんな事が出来る人間がいるって言うの……?」
「人の仕業だったなんて……、酷すぎます……」
俺達3人は思い思いの言葉を口にした。
S級冒険者を殺してまわっているやつがいるだと? なにがしたいんだそいつは。自分の強さを世間にアピールしたいのか? だったら冒険者として名を上げてアピールすればいいだけのことだろう。殺人なんて残虐なことをして名を上げるとか許されることじゃないぞ。
待てよ……、S級を殺すって事は……!!
「まずいぞ……、急いでベイルを探さないと!」
「ええ、そうね。ベイルさんが危ないわ。おそらくこのS級狩りとかいう人はまだリーベ近郊にいるはずだもの。同じくリーベ近郊にいるベイルさんは格好の獲物だわ!」
そう、次に狙われるのは間違いなくベイルだ。というか今回の被害者がベイルでもおかしくなかったぐらいだしな。
ベイルもこの記事はたぶん読んでるよな。だとしたらベイルの性格だとリオンの敵討ちをしてやろうと変な気を起こす可能性だって高い。なんとか見つけ出して止めないと。
「ど、どうしましょう! ユウトさん、エミリアさん! ベイルさんが死ぬなんて私嫌です!」
慌てふためくミーシャ。俺だってベイルがこんな訳の分からんやつに殺されるのは嫌だ。まだ決闘の続きもしてないしな。
「落ち着けミーシャ。とにかく情報を集めるんだ。手分けして聞き込みすればきっとベイルの居場所は分かる。とっとと見つけて安全を確保しよう」
「そ、そうですね。きっと見つかりますよね」
そうさ。見つかるに決まってる。いや、見つけてやる。絶対に。
「じゃあすぐに手分けして聞き込みだ、2人とも!」
「ええ!」
「はい!」
しかし、聞き込みをする必要はすぐになくなった。
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