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ダイエットは一生?
気をつけるべき言葉
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世の中には、たくさんの「耳ざわりの良い罠」、更にはもっとタチの悪いものまで溢れています。
中には、効果がないだけではなく、怪我や健康障害の可能性がある場合も。
ダイエットに関係ないものは極力取り除いたはずです。
様々な情報を取捨選択するためのヒント、として参考になさってください。
<運動編>
・水分を摂らないで運動した方が痩せる
単に水分が抜けただけだし最悪、熱中症で死ぬ。
逆に、熱中症にならない程度の運動しかできていないので、運動量不足では?
汗をかかない体質ではなく、汗をかく前から脱水していて、汗を出せない可能性あり。
(高齢者は脱水に気づきにくく、屋内でも熱中症に)
また、体重2パーセントの脱水(体重60kgで1.2リットル/一晩寝ているだけで500ml以上の汗をかく、との説)で運動能力の低下、つまり消費の低下が発生し結果、痩せにくくなる。
・サウナで代謝上昇
体温1度で基礎代謝が十数パーセント違う、は熱産生で体温を上げた場合。
外部からの体温上昇では増えず、したがって夏は冬に比べて基礎代謝が低い。
血管の拡張は、運動で十分に行われているはず。
血圧が高いのに、水風呂で急激に血管を縮めるのは、自殺行為。
十分間サウナに入るなら、その時間、運動を増やそう。
体温を上げることで、ヒートショックプロテインが褐色脂肪細胞を活性化、という説もあるが、入浴や熱いシャワー、運動での体温上昇でも同等との説も。
<食事編>
・お菓子とか好きなだけ食べてたけど痩せた
ダイエット成功者の摂取カロリーを誤解させる「耳ざわりの良い罠」。
糖質だろうが、脂であろうが、「マイナスカロリー」になっていれば痩せる。
ただし、極端に偏っていれば、健康障害の可能性があるが、宣伝文句では触れない。
・糖質が足りない
「糖質制限ダイエット」と「ダイエットにはPFCバランスが重要」という二つの「耳ざわりの良い罠」を利用した罠。
糖質制限ダイエットで糖質を減らしたものの「摂取カロリー<消費カロリー」にならず痩せていないところに、代謝を上げるためには「PFCバランス」が重要で、糖質が足りない、と不安を煽る宣伝文句。
そもそも「マイナスカロリー」になっていない摂取カロリーで、PFCバランスを変えても痩せない。
PFCバランスを理解しないままに、単に糖質を追加すれば、摂取が増えるだけで、これも痩せない。
また、「マイナスカロリー」内であれば、糖質を摂っても代謝は回復しないし、「摂取カロリー>消費カロリー」になるほど糖質を追加すれば、これも痩せずに太る。
・空腹になってから食べる
痩せだしたらわかるが、常に空腹なので、机上の空論。
空腹が過ぎれば、食べ過ぎたり、血糖値の乱高下が起きやすくなる。
血糖値の維持に、スモールミール(食事量を減らして回数を増やす)やオヤツ(カロリーは食事から減らす)がお勧め。
無資格者、専門外医の摂食障害に対しての医療行為(摂食障害だと明言する診断など)には要注意。
・痩せる食べ方
野菜を先に食べるなどの工夫をして、血糖値には影響しても、摂っているカロリーは変わらないので、「マイナスカロリー」でなければ痩せない。
・××を食べれば痩せる
単一に成分だけ抜き出してみれば、効果がありそうにも思えるが、それを食べたことで、吸収されにくくなる栄養素は、悪影響はないか?
そもそも、その食品のその成分が効いているのか?
高カロリーだったり、悪影響の方が多くないか?
例えば、お茶のカテキンは、脂肪減少の効果がある、との説があるが、鉄と結合して、吸収を阻害する。
カテキンではなく、お茶のカフェインの方が、体重減少に効果が高い、との説もある。
納豆は身体に良いが、血栓予防薬を阻害するし、グレープフルーツも健康効果が謳われているが、様々な薬の代謝に影響する。
問題のある「食材××は〇〇病なら食べない方がいい」は指摘できても、個人個人が違う体調体質、食べるものすべてを網羅して、誰もが食べたら痩せる、と断言できるものはないだろう。
・水溶背食物繊維をなるべくたくさん摂ろう
そもそも、水溶性食物繊維には、微生物が利用できるもの、できないものがあり、一まとめにできない。
摂り過ぎれば、便秘、下痢、腹部膨満などの原因ともなりえる。
・痩せ菌を増やす
そもそもの誤解が「痩せ菌を増やせば痩せる」。
「太った【人】の腸内細菌」をマウスに移植したら「太った」。
「痩せた【人】の腸内細菌」をマウスに移植したら「太らなかった」。
「痩せた」実験結果は発見できず。
また、腸内細菌で善玉菌の割合を増やせばいいのであれば、抗生物質を飲んで腸内細菌を減らした後、プロバイオティクス、プレバイオティクスを摂れば痩せ体質になるはずだが、そんな説は聞かない。
<宣伝編>
・××程度の運動では痩せない、××kcal食べていたら痩せない
基礎代謝などの個別な前提を無視した暴論で、不安を煽る宣伝文句。
毎日30分の散歩だけでも、2000kcal食べても「マイナスカロリー」になっていれば痩せる。
・専門家のお墨付き
自称してしまえば、誰でも専門家で、発言内容が利益重視なことは、通販番組などの「耳ざわりの良い罠」でわかる。
実績が自称ほど本物であれば、このご時世そんな名乗りをあげなくても、口コミで引く手数多なはず。
そもそもご本人がダイエットや美脚づくりを体験しているか疑問。
・エビデンスがあるから正しい
エビデンスとは、ある説を「正しい」と主張するために、その根拠となる論文、そしてその論文内容に間違いがない、と他の研究者が確かめたことを「科学的根拠」として示すこと。
誤解しがちなのが、例えば、「筋トレ後の冷水による四肢冷却は筋肉痛軽減に効果がない」という説の場合、百人で試したら、百人全てに効果がないように思ってしまうこと。
実際には、百人中六割程度で「効果がない」となる。
逆に言えば、四割には効果があった、と言える。
そう、エビデンスがあったとしても、多数決のようなものなのだ。
つまり、「筋トレ後の冷水による四肢冷却は筋肉痛軽減に効果がない」はエビデンスとしては正しいが、その人個人に効果があれば、エビデンスに関係ナシに、効果アリなのだ。
・メタアナリシスは更に正しい
多数の論文から、自説(例えば)「サプリAは筋肥大に効果ない」に合致、否定する双方を調べる分析法。
多数決の更に多数決を行うような方法で、信頼度が高い、と主張される。
誤解しがちなのが、「サプリAは筋肥大に効果ない」が肯定された=「サプリAは意味のないサプリ」ではないことだ。
つまり、「サプリAは筋肥大に効果ない」であっても、「サプリAは筋持久力に効果がある」かもしれないのだ。
当然、多数決であっても、効く効かないは、個人次第。
・五人中四人に効果がありました
よくあるテレビでの実験結果。
ダイエット実験では、1ケ月間くらいなので、水分が抜けただけの可能性大。
また、二十人やって、効果があった四人(と百パーセント成功だと怪しいので失敗一人)を抜き出している可能性も。
・宿便で××kg
そもそも大腸内視鏡やX線撮影でも見えない宿便ってナニとも思うが、単純に計算してみる。
体重60kgで体脂肪率30%の場合、脂肪が18kg、それ以外(除脂肪体重)が48kg。
そのうちの半分が筋肉として残りが24kgで、これには骨や内臓が含まれる。
宿便の重量は、ここから引かれる、と予想できるが、10kgも出たら内臓なくなりそうだ。
・飲むだけで痩せる
本当に効果があれば医薬品に認定されているだろうし、副作用もないのであれば、国が健康増進のために無料配布してもおかしくない。
・漢方だから安心
漢方薬にも副作用はある(例として甘草のムーンフェイスなど)し、依存性や循環器病リスクからドーピング指定されている成分を含むものも、市販されているのでご注意。
中には、効果がないだけではなく、怪我や健康障害の可能性がある場合も。
ダイエットに関係ないものは極力取り除いたはずです。
様々な情報を取捨選択するためのヒント、として参考になさってください。
<運動編>
・水分を摂らないで運動した方が痩せる
単に水分が抜けただけだし最悪、熱中症で死ぬ。
逆に、熱中症にならない程度の運動しかできていないので、運動量不足では?
汗をかかない体質ではなく、汗をかく前から脱水していて、汗を出せない可能性あり。
(高齢者は脱水に気づきにくく、屋内でも熱中症に)
また、体重2パーセントの脱水(体重60kgで1.2リットル/一晩寝ているだけで500ml以上の汗をかく、との説)で運動能力の低下、つまり消費の低下が発生し結果、痩せにくくなる。
・サウナで代謝上昇
体温1度で基礎代謝が十数パーセント違う、は熱産生で体温を上げた場合。
外部からの体温上昇では増えず、したがって夏は冬に比べて基礎代謝が低い。
血管の拡張は、運動で十分に行われているはず。
血圧が高いのに、水風呂で急激に血管を縮めるのは、自殺行為。
十分間サウナに入るなら、その時間、運動を増やそう。
体温を上げることで、ヒートショックプロテインが褐色脂肪細胞を活性化、という説もあるが、入浴や熱いシャワー、運動での体温上昇でも同等との説も。
<食事編>
・お菓子とか好きなだけ食べてたけど痩せた
ダイエット成功者の摂取カロリーを誤解させる「耳ざわりの良い罠」。
糖質だろうが、脂であろうが、「マイナスカロリー」になっていれば痩せる。
ただし、極端に偏っていれば、健康障害の可能性があるが、宣伝文句では触れない。
・糖質が足りない
「糖質制限ダイエット」と「ダイエットにはPFCバランスが重要」という二つの「耳ざわりの良い罠」を利用した罠。
糖質制限ダイエットで糖質を減らしたものの「摂取カロリー<消費カロリー」にならず痩せていないところに、代謝を上げるためには「PFCバランス」が重要で、糖質が足りない、と不安を煽る宣伝文句。
そもそも「マイナスカロリー」になっていない摂取カロリーで、PFCバランスを変えても痩せない。
PFCバランスを理解しないままに、単に糖質を追加すれば、摂取が増えるだけで、これも痩せない。
また、「マイナスカロリー」内であれば、糖質を摂っても代謝は回復しないし、「摂取カロリー>消費カロリー」になるほど糖質を追加すれば、これも痩せずに太る。
・空腹になってから食べる
痩せだしたらわかるが、常に空腹なので、机上の空論。
空腹が過ぎれば、食べ過ぎたり、血糖値の乱高下が起きやすくなる。
血糖値の維持に、スモールミール(食事量を減らして回数を増やす)やオヤツ(カロリーは食事から減らす)がお勧め。
無資格者、専門外医の摂食障害に対しての医療行為(摂食障害だと明言する診断など)には要注意。
・痩せる食べ方
野菜を先に食べるなどの工夫をして、血糖値には影響しても、摂っているカロリーは変わらないので、「マイナスカロリー」でなければ痩せない。
・××を食べれば痩せる
単一に成分だけ抜き出してみれば、効果がありそうにも思えるが、それを食べたことで、吸収されにくくなる栄養素は、悪影響はないか?
そもそも、その食品のその成分が効いているのか?
高カロリーだったり、悪影響の方が多くないか?
例えば、お茶のカテキンは、脂肪減少の効果がある、との説があるが、鉄と結合して、吸収を阻害する。
カテキンではなく、お茶のカフェインの方が、体重減少に効果が高い、との説もある。
納豆は身体に良いが、血栓予防薬を阻害するし、グレープフルーツも健康効果が謳われているが、様々な薬の代謝に影響する。
問題のある「食材××は〇〇病なら食べない方がいい」は指摘できても、個人個人が違う体調体質、食べるものすべてを網羅して、誰もが食べたら痩せる、と断言できるものはないだろう。
・水溶背食物繊維をなるべくたくさん摂ろう
そもそも、水溶性食物繊維には、微生物が利用できるもの、できないものがあり、一まとめにできない。
摂り過ぎれば、便秘、下痢、腹部膨満などの原因ともなりえる。
・痩せ菌を増やす
そもそもの誤解が「痩せ菌を増やせば痩せる」。
「太った【人】の腸内細菌」をマウスに移植したら「太った」。
「痩せた【人】の腸内細菌」をマウスに移植したら「太らなかった」。
「痩せた」実験結果は発見できず。
また、腸内細菌で善玉菌の割合を増やせばいいのであれば、抗生物質を飲んで腸内細菌を減らした後、プロバイオティクス、プレバイオティクスを摂れば痩せ体質になるはずだが、そんな説は聞かない。
<宣伝編>
・××程度の運動では痩せない、××kcal食べていたら痩せない
基礎代謝などの個別な前提を無視した暴論で、不安を煽る宣伝文句。
毎日30分の散歩だけでも、2000kcal食べても「マイナスカロリー」になっていれば痩せる。
・専門家のお墨付き
自称してしまえば、誰でも専門家で、発言内容が利益重視なことは、通販番組などの「耳ざわりの良い罠」でわかる。
実績が自称ほど本物であれば、このご時世そんな名乗りをあげなくても、口コミで引く手数多なはず。
そもそもご本人がダイエットや美脚づくりを体験しているか疑問。
・エビデンスがあるから正しい
エビデンスとは、ある説を「正しい」と主張するために、その根拠となる論文、そしてその論文内容に間違いがない、と他の研究者が確かめたことを「科学的根拠」として示すこと。
誤解しがちなのが、例えば、「筋トレ後の冷水による四肢冷却は筋肉痛軽減に効果がない」という説の場合、百人で試したら、百人全てに効果がないように思ってしまうこと。
実際には、百人中六割程度で「効果がない」となる。
逆に言えば、四割には効果があった、と言える。
そう、エビデンスがあったとしても、多数決のようなものなのだ。
つまり、「筋トレ後の冷水による四肢冷却は筋肉痛軽減に効果がない」はエビデンスとしては正しいが、その人個人に効果があれば、エビデンスに関係ナシに、効果アリなのだ。
・メタアナリシスは更に正しい
多数の論文から、自説(例えば)「サプリAは筋肥大に効果ない」に合致、否定する双方を調べる分析法。
多数決の更に多数決を行うような方法で、信頼度が高い、と主張される。
誤解しがちなのが、「サプリAは筋肥大に効果ない」が肯定された=「サプリAは意味のないサプリ」ではないことだ。
つまり、「サプリAは筋肥大に効果ない」であっても、「サプリAは筋持久力に効果がある」かもしれないのだ。
当然、多数決であっても、効く効かないは、個人次第。
・五人中四人に効果がありました
よくあるテレビでの実験結果。
ダイエット実験では、1ケ月間くらいなので、水分が抜けただけの可能性大。
また、二十人やって、効果があった四人(と百パーセント成功だと怪しいので失敗一人)を抜き出している可能性も。
・宿便で××kg
そもそも大腸内視鏡やX線撮影でも見えない宿便ってナニとも思うが、単純に計算してみる。
体重60kgで体脂肪率30%の場合、脂肪が18kg、それ以外(除脂肪体重)が48kg。
そのうちの半分が筋肉として残りが24kgで、これには骨や内臓が含まれる。
宿便の重量は、ここから引かれる、と予想できるが、10kgも出たら内臓なくなりそうだ。
・飲むだけで痩せる
本当に効果があれば医薬品に認定されているだろうし、副作用もないのであれば、国が健康増進のために無料配布してもおかしくない。
・漢方だから安心
漢方薬にも副作用はある(例として甘草のムーンフェイスなど)し、依存性や循環器病リスクからドーピング指定されている成分を含むものも、市販されているのでご注意。
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