【1クール終】恋愛で痩せますか?いいえ痩せるならXXX運動です

まみ夜

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09,10&11:リバウンド、どうする?

Aパート

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 きっかけは、いくつかの案件が終わったお疲れ様の打ち上げだった。
 という建前は、遠慮させないための佐伯さんの配慮で、私の初の大仕事ケーキバイキング記事広告の成功を祝ってくれる会だった。
 ちなみに、歓迎会を開いてくれた仕事場最寄り駅の側のマンション地下にある、看板猫さんがいるお店だ。
 残念ながら、佐伯さんが熱望していた甘い卵焼きは、今夜の日替わりお料理ではなかったため、ガッカリしていた。
 ちょっと可愛い。
「「「「かんぱーい!」」」」
 ダイエットで久しぶりのビールが美味しい!
 コンビニ弁当をツマミに、缶チューハイなんてしていた日々が懐かしい、って程前ではないか。
 始めは順調に落ちていた体重も最近、停滞気味で、ストレスだったが、飲酒は我慢できていた。
 日替わりお料理のドライフルーツと燻りガッコの白和えが、また合う。
 クリームチーズなんじゃないか、と思えるような濃厚なお豆腐でできた白和えに混ざる、甘酸っぱいドライフルーツ。
 ナッツや燻製された沢庵、燻りガッコの塩気に食感。
 胡椒も効いていて、ビールに合う。
 日替わりが白和えって、お年寄りしか喜ばないのでは、なんて思ってゴメンナサイ。
「それにしても、あのケーキバイキングの文章はよかった」
「読んでいて、お腹が減りましたね」
 佐伯さんの絶賛に、百目鬼君が相槌を打つ。
 単に、ダイエットのストレスをぶつけただけなのに、恥ずかしい。
「メインのケーキ写真のキャッチが、またよかった」
「『・・・でも食べたい』は、刺さった」
「『・・・』がもう、葛藤というかがあった上で、『でも』だから、どれだけ美味しいんだ、って思いました」
 三人が、うんうん頷く。
 単に、心の叫びなだけなのに、恥ずかしい。
「ダイエット中に、酷かとも思ったんだけど、世のダイエットしている女性が、それでも食べたくなる文章がほしくて。本当によかった」
 褒められて、物凄くビールが美味しい!
「おっと、ビール買ってくるよ。同じのでいいかい?」
 このお店は、基本セルフサービスなので、カウンターで注文して、お金を払うのだ。
 佐伯さんを見送りながら定番メニュー、鶏肉をトマトで柔らかく煮て衣をつけて高温で揚げた、ちょい揚げ甘口を頬張る。
 外がカリッカリで中がふんわり柔らかで、肉汁とトマトが混ざりあって。
 はやく、ビールこないかな。
「香恋さん、ペース早すぎ」
 山崎さんが、心配しているのと困っている、の中間くらいな感じで言ってくる。
「だって、美味しいんだもの」
 私は、口をもぐもぐさせながら、お行儀悪く、いさぎ悪く、意地汚くも口答えした。
「まあ、今日くらいは、お祝いですし。精神的なリフィードってことで」
 リフィード?
 精神的な?
「筋肉を残しながら脂肪を落とす減量期で、体重低下が停滞したときに、炭水化物を多めに摂って、停滞期を乗り切ることですね」
「あ、それチートデーってやつでしょ?」
 二人は、微妙に眉根を寄せた。
「そんなことを亡信した時期もあった」
「チートは、太るだけですよ」
 え?
「精神的には効きますけど」
 ???
 アナタハ、ナニヲイッテイルノデショウカ?
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