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ドラゴンロード・フェスティバル
第559話、剣と盾の龍
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ドラゴンロード王国。
当然だが、来るのも上空から眺めるのも初めてだ。
俺とミュディは、窓から景色を眺め、ただ驚いていた。
「す、すっげぇ……」
「わぁ……」
オーベルシュタインを除き、最も栄えている王国と言われている。
全体的な面積はビッグバロッグ王国の約二倍。広大な敷地には様々な建物が並んでいる。
さらに、上空には当たり前のようにドラゴンが飛んでいる。そのドラゴンには人が乗っていたり、荷物を運んでいたりと様々だ。
ちなみに、地上には荷物を引くドラゴンもいるとか。
住民の七割以上が半龍人。人間や亜人、獣人も住んでいるが……やはりここは、龍の王国なのだ。
俺はローレライとクララベルを見る。
「……二人って、こんなデカい国のお姫様なんだよな」
「ふふ、何よいきなり?」
「いや、なんとなく」
「あ! ねぇねぇ姉さま、飛んでいい!?」
「……あまり、はしゃいじゃダメよ?」
「はーい!」
と、クララベルはいきなりドアを開け、飛び降りた。
「ちょ!? クララベル!?」
「へんしーんっ!!」
そして、クララベルは変身。真っ白な体毛のある純白のドラゴンへ変身した。
そのまま、優雅に俺たちの回りを飛ぶ。
『ん~気持ちいい~! 姉さま、姉さまも一緒に!』
「そうね。久しぶりに、故郷の空を飛ぶのも……ふふ、クララベルのこと、言えないわね」
ローレライは俺とミュディに向かって苦笑。そのままドアを開け、飛び降りた。
そして、クリーム色のツルツルしたドラゴンに変身。クララベルと並んで飛ぶ。
『姉さま、気持ちいいね!』
『ええ。やっぱり、飛ぶのは最高だわ』
俺は二人を眺めながら、ミュディに言う。
「……改めて、二人ってドラゴンなんだな」
「そうだね。でも、気持ちよさそう」
「飛ぶ? たぶん、魔法を使えば」
俺は『緑龍の知識書』を取り出す。
たぶん、空飛ぶ魔法もある。飛行魔法なんで魔法学園で使ったらとんでもない騒ぎになるぞ。
ミュディは遠慮した。そして、何かに気付く。
「───あれ? ねえアシュト、あれ」
「ん?……あれは、ドラゴンか?」
ローレライとクララベルの後ろから、見慣れない二体のドラゴンが近づいてきた。
一体は、濃い緑色のドラゴン。全身が鋭利な刃のような鱗で覆われている。
もう一体は、濃い群青色のドラゴンだ。こっちは角ばった鱗で覆われて、とても硬そうなドラゴンだ。
二体はゆっくり近づく。そして。
『やぁ、ローレライ』
『え? まぁ、ルクソード!? 久しぶりね』
濃い緑色のドラゴンはローレライに挨拶し。
『クララベル!』
『あ! エシルド! わぁ~、久しぶりぃ!』
『相変わらず真っ白だね。クララベル』
『そうかな? えへへ』
思わず、ミュディと顔を合わせた。
「え、誰?」
「龍人?……だよね? まさか、王族?」
「喋ってるし、たぶん……それに、変身できるのは王族だけ、だよな?」
「うん。なんか、親しそうだね……」
「…………」
なんだろう……なんか、また嫌な予感が。
「みゃう……うるさい」
『もきゅ……』
ちなみに、ルミナとモフ助はずっと寝ていた。
◇◇◇◇◇◇
上空から見ても大きいとわかる城の中庭に、俺たちは降りたった。
一足早く地上に降りていたローレライとクララベルは、身長の高い緑髪のイケメンと、どこか幼い感じの青髪の少年とお喋りしている。
「改めて、久しぶりだねローレライ。最後に会ったのは五年前かな?」
「ええ。五年前の建国祭以来ね。ルクソード」
「はは。あの頃より綺麗になって……結婚したんだって? おめでとう」
「ありがとう」
おいおい、なんか爽やかな青年だぞ。さっきローレライと一緒に飛んでいたギザギザのドラゴンで間違いないよな?
さらに、クララベル。
「エシルド、久しぶり~」
「クララベル、久しぶりだね」
「ん~、五年ぶり? でも、あんまり変わってないね」
「し、身長は伸びたんだぞ!」
「あはは。冗談だよー」
こっちもなんか仲良しそう。
すると、俺に気付いたローレライとクララベルが、二人を引っ張ってきた。
「お兄ちゃん! 紹介するね。わたしたちの幼馴染!」
「……クララベル、ちゃんと紹介しなさい」
ローレライはため息を吐き、改めて紹介する。
「こちら、『斬剣龍』ルクソードと、その弟で『守盾龍』のエシルドよ。お爺様の孫で、私たちの親戚よ」
「親戚……?」
「ええ。お爺様の八番目の御息女から生まれた兄弟なの」
そりゃそうか。息子がガーランド王だけのはずないよな。フォルティシモ様が一番上の姉かと思った。
二人は一礼し、握手を求めてくる。
「初めまして。ルクソードと申します」
「初めまして。アシュトです」
がっちり握手……なんか、力が強いような。
ルクソードさんは、そっと顔を近づけてきた。
「今度、ゆっくりお話しませんか?……あなたに、話したいことがある」
「……え?」
ルクソードさんは、ローレライをチラッと見た。
さらに、エシルドを。
「あなた方の結婚を望まない。そういう者たちがいることもお忘れなく」
「どういう……」
「では、失礼します」
パッと手を離し、ルクソードさんはエシルドを連れて城の中へ。
「…………」
「……ごめんね、アシュト。わたし、ちょっとだけ聞こえちゃった」
「ミュディ……?」
「そういうことなのね……気持ち、わかるかも」
「え?」
ミュディは、そっと俺の腕を取る。
「後で、わたしともお話しよっか。ローレライやクララベルちゃんには内緒で」
「お、おう」
「ふふ、アシュトも大変だね」
「……?」
どうやら、ミュディは何かを察したようだ。
すると、ルミナが俺の袖をクイクイ引く。
「みゃう。疲れた」
「はいはい。じゃあ、ローレライとクララベルを呼んで、ガーランド王に挨拶しに行くか」
初めてのドラゴンロード王国は、何やら波乱の予感がした。
当然だが、来るのも上空から眺めるのも初めてだ。
俺とミュディは、窓から景色を眺め、ただ驚いていた。
「す、すっげぇ……」
「わぁ……」
オーベルシュタインを除き、最も栄えている王国と言われている。
全体的な面積はビッグバロッグ王国の約二倍。広大な敷地には様々な建物が並んでいる。
さらに、上空には当たり前のようにドラゴンが飛んでいる。そのドラゴンには人が乗っていたり、荷物を運んでいたりと様々だ。
ちなみに、地上には荷物を引くドラゴンもいるとか。
住民の七割以上が半龍人。人間や亜人、獣人も住んでいるが……やはりここは、龍の王国なのだ。
俺はローレライとクララベルを見る。
「……二人って、こんなデカい国のお姫様なんだよな」
「ふふ、何よいきなり?」
「いや、なんとなく」
「あ! ねぇねぇ姉さま、飛んでいい!?」
「……あまり、はしゃいじゃダメよ?」
「はーい!」
と、クララベルはいきなりドアを開け、飛び降りた。
「ちょ!? クララベル!?」
「へんしーんっ!!」
そして、クララベルは変身。真っ白な体毛のある純白のドラゴンへ変身した。
そのまま、優雅に俺たちの回りを飛ぶ。
『ん~気持ちいい~! 姉さま、姉さまも一緒に!』
「そうね。久しぶりに、故郷の空を飛ぶのも……ふふ、クララベルのこと、言えないわね」
ローレライは俺とミュディに向かって苦笑。そのままドアを開け、飛び降りた。
そして、クリーム色のツルツルしたドラゴンに変身。クララベルと並んで飛ぶ。
『姉さま、気持ちいいね!』
『ええ。やっぱり、飛ぶのは最高だわ』
俺は二人を眺めながら、ミュディに言う。
「……改めて、二人ってドラゴンなんだな」
「そうだね。でも、気持ちよさそう」
「飛ぶ? たぶん、魔法を使えば」
俺は『緑龍の知識書』を取り出す。
たぶん、空飛ぶ魔法もある。飛行魔法なんで魔法学園で使ったらとんでもない騒ぎになるぞ。
ミュディは遠慮した。そして、何かに気付く。
「───あれ? ねえアシュト、あれ」
「ん?……あれは、ドラゴンか?」
ローレライとクララベルの後ろから、見慣れない二体のドラゴンが近づいてきた。
一体は、濃い緑色のドラゴン。全身が鋭利な刃のような鱗で覆われている。
もう一体は、濃い群青色のドラゴンだ。こっちは角ばった鱗で覆われて、とても硬そうなドラゴンだ。
二体はゆっくり近づく。そして。
『やぁ、ローレライ』
『え? まぁ、ルクソード!? 久しぶりね』
濃い緑色のドラゴンはローレライに挨拶し。
『クララベル!』
『あ! エシルド! わぁ~、久しぶりぃ!』
『相変わらず真っ白だね。クララベル』
『そうかな? えへへ』
思わず、ミュディと顔を合わせた。
「え、誰?」
「龍人?……だよね? まさか、王族?」
「喋ってるし、たぶん……それに、変身できるのは王族だけ、だよな?」
「うん。なんか、親しそうだね……」
「…………」
なんだろう……なんか、また嫌な予感が。
「みゃう……うるさい」
『もきゅ……』
ちなみに、ルミナとモフ助はずっと寝ていた。
◇◇◇◇◇◇
上空から見ても大きいとわかる城の中庭に、俺たちは降りたった。
一足早く地上に降りていたローレライとクララベルは、身長の高い緑髪のイケメンと、どこか幼い感じの青髪の少年とお喋りしている。
「改めて、久しぶりだねローレライ。最後に会ったのは五年前かな?」
「ええ。五年前の建国祭以来ね。ルクソード」
「はは。あの頃より綺麗になって……結婚したんだって? おめでとう」
「ありがとう」
おいおい、なんか爽やかな青年だぞ。さっきローレライと一緒に飛んでいたギザギザのドラゴンで間違いないよな?
さらに、クララベル。
「エシルド、久しぶり~」
「クララベル、久しぶりだね」
「ん~、五年ぶり? でも、あんまり変わってないね」
「し、身長は伸びたんだぞ!」
「あはは。冗談だよー」
こっちもなんか仲良しそう。
すると、俺に気付いたローレライとクララベルが、二人を引っ張ってきた。
「お兄ちゃん! 紹介するね。わたしたちの幼馴染!」
「……クララベル、ちゃんと紹介しなさい」
ローレライはため息を吐き、改めて紹介する。
「こちら、『斬剣龍』ルクソードと、その弟で『守盾龍』のエシルドよ。お爺様の孫で、私たちの親戚よ」
「親戚……?」
「ええ。お爺様の八番目の御息女から生まれた兄弟なの」
そりゃそうか。息子がガーランド王だけのはずないよな。フォルティシモ様が一番上の姉かと思った。
二人は一礼し、握手を求めてくる。
「初めまして。ルクソードと申します」
「初めまして。アシュトです」
がっちり握手……なんか、力が強いような。
ルクソードさんは、そっと顔を近づけてきた。
「今度、ゆっくりお話しませんか?……あなたに、話したいことがある」
「……え?」
ルクソードさんは、ローレライをチラッと見た。
さらに、エシルドを。
「あなた方の結婚を望まない。そういう者たちがいることもお忘れなく」
「どういう……」
「では、失礼します」
パッと手を離し、ルクソードさんはエシルドを連れて城の中へ。
「…………」
「……ごめんね、アシュト。わたし、ちょっとだけ聞こえちゃった」
「ミュディ……?」
「そういうことなのね……気持ち、わかるかも」
「え?」
ミュディは、そっと俺の腕を取る。
「後で、わたしともお話しよっか。ローレライやクララベルちゃんには内緒で」
「お、おう」
「ふふ、アシュトも大変だね」
「……?」
どうやら、ミュディは何かを察したようだ。
すると、ルミナが俺の袖をクイクイ引く。
「みゃう。疲れた」
「はいはい。じゃあ、ローレライとクララベルを呼んで、ガーランド王に挨拶しに行くか」
初めてのドラゴンロード王国は、何やら波乱の予感がした。
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