実家を追放された公爵家長男、荒れ果てた戦地を立て直し領地改革!~弟よ、お前にだけは絶対に負けないからな!~

さとう

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二月後

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 マサムネが領主となって二ヶ月が経過。

 ◇◇◇◇◇◇

 時間は二ヶ月前に巻き戻る。
 マサムネは胡坐をかいて座り腕組み……目を閉じ、何やら考えこんでいる。
 その様子を、ユメとシロ、バランとゴロウが眺めていた。

「ったく、無防備だな。スキルとかいうのは大したモンだが、こうも無防備となると使いにくいったらありゃしねぇ」
「しーっ、長、静かに」

 シロがバランをい黙らせる。
 そう、マサムネはスキル《閃き》を駆使し、とある問題について答えを導き出そうとしていた。
 そして、カッと目を開く。

「閃いた! 田畑の回復に必要なもの……それは魔獣だ!!」
「「「「「……魔獣?」」」」」

 マサムネが出した答え。
 今現在の問題なのは、田畑の整備についてだ。
 マサムネたちが持ち込んだ食材は底を尽きかけているので、早急な田畑の整備が必要だった。
 だが、食事でいくらか回復したとはいえ、動ける者たちは少ない。ゴロウの《筋力増強》スキルで十人分以上の働きはできるが、ゴロウだけに任せるわけにもいかない。
 
 畑は、ゴロウの見立てでは耕せば十分に作物は育つとのことだ。
 戦争があったのは数年前……多くの血を吸った大地も、徐々に回復しているとのこと。一度耕して土にたっぷり空気を含ませれば、土壌は十分に回復するとのことだ。

 だが、その土壌を耕す人々がいない。
 住人たちは動ける者こそいるが数は少ない。少ない人数で少しづつやればいいが、その間に食料はなくなる。
 狩りをすればいいが、肉だけでは偏る。早急な土壌整備と収穫が必要だった。
 マサムネは、した導き出した答えを言う。

「ヒトの手だけじゃ無理。なら、魔獣を使って田畑を耕せばいい。バランさん、記録によればこの辺りには大型のウシ魔獣が現れますよね?」
「あ、ああ。けっこうガタイのいいウシで、焼けばいい肉になる」
「なら、食べずに捕獲して家畜にしましょう。本で読んだことがある。家畜に農具を取り付けて田畑を耕す方法だ」
「なるほど。で、そのウシはどうやって捕まえるの?」

 ユメの質問に、マサムネは大きく頷く。
 
「もちろん、ユメの仕事だ。ユメ、家畜を威圧して言うことを聞かせられるか?」
「……あの、私って調教師に見える?」
「……できないのか?」
「やる! やりますよー……はぁ」

 ユメは大いに頼られていた。
 マサムネの頼み通り、ウシ魔獣を十匹ほど捕まえて連れてくるユメだった。

 ◇◇◇◇◇◇

 マサムネが最初に行ったのは、住居の整備と飲み水の確保だった。
 食事はノゾミに任せ、持参した食材とユメが狩る魔獣の組み合わせで提供し、住人たちの回復を図る。
 そして、バランに聞いて町の使えそうな井戸を整備し、マサムネの知識を使い瓦礫の山となっている町を少しずつ整備し始めた。

 このころになると、動けそうな住人たちも手伝い始める。
 まず、瓦礫の撤去と住居整備を任せた。ユリコーンの町はなかなか広い。終わりまでどのくらいかかるかわからないが、それでも一歩踏み出した。

 最初に整備したのは、マサムネとユメの住居だった……ちなみに、これはバランの命令でもあった。
 マサムネとユメは大いに感謝。だがバランは適当に返事をするだけだ。
 それから、町を流れていた川を復活させる計画、住居立て直しの計画と物資の調達、街道の整備と隣の領土に挨拶して物資提供の伝手を確保と仕事が山積みだ。

 今は、田畑の整備についての答えを出した。
 ゴロウに家畜用農具の作り方を教え、ゴロウはさっそく準備をする。
 
「みんな。一歩ずつ、確実にやっていこう」

 マサムネの口癖となりつつある言葉だった。
 ユーリ領地の回復にはまだ時間が必要……だが、確実に回復に向かっていた。
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