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第一章
入学式
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入学式。
真新しい制服を着たアルフェンたちは、入学式が執り行われる大講堂へ来た。
講堂内に入ると、中は扇状に広がった広い空間で、最前列がA~B級召喚士、その後ろがC級、D級となっている。F級は最後尾の隅で、これは毎年恒例のようだ。
アルフェン、ラッツ、ハウル、マーロンが並んで歩いていると、ラッツがいきなり倒れた。
「あだぁ!?」
「どけよ、ゴミクズども。オレらの前歩いてんな」
「いってぇ……何しやがる!!」
ラッツの怒りはもっともだ。
アルフェンはラッツを助け起こすと、目の前にいる三人の少年と二人の少女を見る。
少年の一人が振り返ると、背中には『C』と刺繍されていた。
「オレら、C級なんだよね……おめーらF級のゴミだろ? 目障りなんだよ」
「な、なにぃ?」
「おい、やめろラッツ」
「アルフェン、おいこら放せ!!」
「悪かった。先に行ってくれ」
「おいハウル!! マーロン!!」
アルフェンとマーロンがラッツを押さえ、ハウルが少年たちに頭を下げる。
そして、マーロンがラッツの口を押えた。
「もごご」
「は、賢明だな。雑魚は雑魚らしく固まって、隅っこでお茶でもしてな」
少年がアルフェンの足を軽く蹴り、そのままC級席に座る。
マーロンがラッツを押さえたまま、アルフェンたちもF級の席に座った。
「っぷは、おいなんで」
「静かにしろよ。わかってんだろ……召喚士は階級が全てなんだよ」
「……っ」
「オレらはF級、あっちはC級だ。楯突いたら痛い目に合うぜ?」
ラッツがハウルに食って掛かるが、正論すぎて反論できない。
感情的になったラッツは深呼吸する。ようやく落ち着き、肩をすくめた。
「悪かったよ……」
「いいさ。オレらは日陰者だし、上の連中には関わらないでのんびりやろうぜ。なぁアルフェン、マーロン」
「ああ。そうだな……どうせ召喚士になるつもりはないし、ここに通うのも義務だからだし」
「うん、ぼくも同じ……」
お喋りしていると、残りのF級クラスメイトたちも集まり、全てのクラスの新入生が座った。
講堂内が静かになり、壇上に一人の男性が現れる。
『ではこれより、入学式を始める。まず、学園長の挨拶から』
男性は教師なのだろう。
教壇から離れると、初老の男性がゆっくり歩いてきた。そして、教壇の前に立ち、少しだけ頭を下げる。
アルフェンは、その男性を見て思う。
「すごいな……けっこうな歳っぽいのに、すごく鍛えた身体だ」
「おま、そんなとこ見てんのかよ」
ラッツに茶化されたが、軽く肘で小突いて終わらせた。
そして、学園長の話が始まる。
『まずは諸君。入学おめでとう。わしは学園長のメテオールじゃ』
「メテオール……確か、二十一人しかいない特A級召喚士……だっけ?」
「ああ。序列8位『剛力』のメテオール……魔帝軍と戦った英雄だ」
ラッツとハウルの話を聞きながら、メテオールの話を聞く。
『ここにいるのは優秀な原石たちじゃ。まだ鈍い輝きの者も、これからきっと輝くじゃろう。よく学び、よく遊び、よき友を得て強くなるのじゃ。そして、来るべき日……きみたちには期待している』
シンプルな挨拶だった。
メテオールはにっこり笑い、壇上を後にする。
そして、男性教師が咳払いし、再び壇上へ。
『えー、それでは新入生代表による挨拶を』
そう言うと、一人の少女が、講堂奥の通路から歩いてきた。
薄く青くキラキラした髪が、講堂内のライトに照らされ光っている。
小顔で目が大きく、しっかり結ばれた口元はとても凛々しく、まるで騎士のような佇まいだ。
少女は壇上で一礼した。
『新入生代表。サフィア・アイオライトです』
「アイオライト……おいおい、公爵家かよ」
「みたいだな……初めて見たぜ」
アイオライト公爵家。
有名な召喚士の家系で、このアースガルズ召喚学園の出資もしている家系だ。
アルフェンのような男爵家とは、地位の桁が違った。
サフィアは懐から紙を取り出し読み上げる。誰かが考えたような作文を読まされているような気分で、サフィアの言葉ではなかった。
挨拶が終わり、サフィアは最後に告げた。
『新入生のみなさん、これから卒業までよろしくお願いします』
優秀な生徒。
アルフェンは、住む世界の違いを感じながら言う。
「姉上のことだ。……優秀で、しかも主席なら生徒会に誘うだろうな」
アースガルズ召喚学園生徒会。通称『アースガルズ・エイトラウンズ』は、この学園最強である八人の生徒会役員だ。
現生徒会長の名は、『リリーシャ・リグヴェータ』……つまり、アルフェンの姉。
弟のダオームとフギルはまだ生徒会役員ではないが、生徒会入りは確実と言われている。
こうして、波乱の入学式は終わり、アルフェンの学園生活が始まる。
真新しい制服を着たアルフェンたちは、入学式が執り行われる大講堂へ来た。
講堂内に入ると、中は扇状に広がった広い空間で、最前列がA~B級召喚士、その後ろがC級、D級となっている。F級は最後尾の隅で、これは毎年恒例のようだ。
アルフェン、ラッツ、ハウル、マーロンが並んで歩いていると、ラッツがいきなり倒れた。
「あだぁ!?」
「どけよ、ゴミクズども。オレらの前歩いてんな」
「いってぇ……何しやがる!!」
ラッツの怒りはもっともだ。
アルフェンはラッツを助け起こすと、目の前にいる三人の少年と二人の少女を見る。
少年の一人が振り返ると、背中には『C』と刺繍されていた。
「オレら、C級なんだよね……おめーらF級のゴミだろ? 目障りなんだよ」
「な、なにぃ?」
「おい、やめろラッツ」
「アルフェン、おいこら放せ!!」
「悪かった。先に行ってくれ」
「おいハウル!! マーロン!!」
アルフェンとマーロンがラッツを押さえ、ハウルが少年たちに頭を下げる。
そして、マーロンがラッツの口を押えた。
「もごご」
「は、賢明だな。雑魚は雑魚らしく固まって、隅っこでお茶でもしてな」
少年がアルフェンの足を軽く蹴り、そのままC級席に座る。
マーロンがラッツを押さえたまま、アルフェンたちもF級の席に座った。
「っぷは、おいなんで」
「静かにしろよ。わかってんだろ……召喚士は階級が全てなんだよ」
「……っ」
「オレらはF級、あっちはC級だ。楯突いたら痛い目に合うぜ?」
ラッツがハウルに食って掛かるが、正論すぎて反論できない。
感情的になったラッツは深呼吸する。ようやく落ち着き、肩をすくめた。
「悪かったよ……」
「いいさ。オレらは日陰者だし、上の連中には関わらないでのんびりやろうぜ。なぁアルフェン、マーロン」
「ああ。そうだな……どうせ召喚士になるつもりはないし、ここに通うのも義務だからだし」
「うん、ぼくも同じ……」
お喋りしていると、残りのF級クラスメイトたちも集まり、全てのクラスの新入生が座った。
講堂内が静かになり、壇上に一人の男性が現れる。
『ではこれより、入学式を始める。まず、学園長の挨拶から』
男性は教師なのだろう。
教壇から離れると、初老の男性がゆっくり歩いてきた。そして、教壇の前に立ち、少しだけ頭を下げる。
アルフェンは、その男性を見て思う。
「すごいな……けっこうな歳っぽいのに、すごく鍛えた身体だ」
「おま、そんなとこ見てんのかよ」
ラッツに茶化されたが、軽く肘で小突いて終わらせた。
そして、学園長の話が始まる。
『まずは諸君。入学おめでとう。わしは学園長のメテオールじゃ』
「メテオール……確か、二十一人しかいない特A級召喚士……だっけ?」
「ああ。序列8位『剛力』のメテオール……魔帝軍と戦った英雄だ」
ラッツとハウルの話を聞きながら、メテオールの話を聞く。
『ここにいるのは優秀な原石たちじゃ。まだ鈍い輝きの者も、これからきっと輝くじゃろう。よく学び、よく遊び、よき友を得て強くなるのじゃ。そして、来るべき日……きみたちには期待している』
シンプルな挨拶だった。
メテオールはにっこり笑い、壇上を後にする。
そして、男性教師が咳払いし、再び壇上へ。
『えー、それでは新入生代表による挨拶を』
そう言うと、一人の少女が、講堂奥の通路から歩いてきた。
薄く青くキラキラした髪が、講堂内のライトに照らされ光っている。
小顔で目が大きく、しっかり結ばれた口元はとても凛々しく、まるで騎士のような佇まいだ。
少女は壇上で一礼した。
『新入生代表。サフィア・アイオライトです』
「アイオライト……おいおい、公爵家かよ」
「みたいだな……初めて見たぜ」
アイオライト公爵家。
有名な召喚士の家系で、このアースガルズ召喚学園の出資もしている家系だ。
アルフェンのような男爵家とは、地位の桁が違った。
サフィアは懐から紙を取り出し読み上げる。誰かが考えたような作文を読まされているような気分で、サフィアの言葉ではなかった。
挨拶が終わり、サフィアは最後に告げた。
『新入生のみなさん、これから卒業までよろしくお願いします』
優秀な生徒。
アルフェンは、住む世界の違いを感じながら言う。
「姉上のことだ。……優秀で、しかも主席なら生徒会に誘うだろうな」
アースガルズ召喚学園生徒会。通称『アースガルズ・エイトラウンズ』は、この学園最強である八人の生徒会役員だ。
現生徒会長の名は、『リリーシャ・リグヴェータ』……つまり、アルフェンの姉。
弟のダオームとフギルはまだ生徒会役員ではないが、生徒会入りは確実と言われている。
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