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第六章
ランペイジ
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フェニアとサフィーは、マルコシアスとグリフォンに騎乗しそれぞれ戦っていた。
サフィーは陸、フェニアは空中と、それぞれの舞台で能力を行使し、互いをサポートしつつ魔獣たちを相手に戦っている。
「マルコシアス、『アイスブレイク』!!」
マルコシアスが吐いた息が目の前のオークを氷漬けにし、そのまま体当たりで粉砕。サフィーは氷の剣を手に持ち、接近してくる大型の羽虫を斬りつけた。
魔獣の数はとんでもない数だった。ミドガルズオルムが連れてきた魔獣に、バハムートが『適当に暴れとけ』と命令して放置していた魔獣たち。それらが村になだれ込み、家屋や畑を破壊したり家畜たちを襲っていたのである。
「ああ、村が……」
「グリフォン、『エアスラスト』!!」
風の刃が魔獣たちを切り裂く。
いくつかの家屋が破壊され、数体のオークが家畜のウシを殺し食っていた。
そして、リリーシャたちの馬車を引いていた馬がいる厩舎に、コボルトが迫る。
「やっば……サフィー、行ける!?」
「くっ……」
数体のコボルトが厩舎へ。
だが、サフィーもアネルも魔獣の相手で精いっぱいだ。
すると、岩がいくつも飛んできてコボルトたちを押しつぶす。
「馬はやらせないぞ!!」
キリアスが厩舎から現れた。
飛んできた岩がくっつき、ヒト型になる。
キリアスの召喚獣『ゴーレム』だ。能力は『組換』で、岩の身体を組み換え形を作ることができる。今のように、身体を一つの岩にして飛ばし、押しつぶすことも可能だった。
だが、コボルトはまだいる。キリアスに飛び掛かろうと唸っていた。
『ぎゅぅるるるる!!』
「はぁっ!!」
『ぎゃるるっ!?』
だが───コボルトの首が綺麗に切断された。
フェニアは、上空からその姿を見た。
「グリッツ!!」
それは、『槍』を持ったグリッツだった。
ヒュンヒュンと槍を回し構えを取る。
グリッツの装備型召喚獣『ブレイクランス』という槍だった。
「キリアス先輩!! お守りします!!」
「ああ、頼むぞ」
相棒型召喚獣は、召喚獣自体が能力を持つ。なので、人間側は無防備になるパターンが多い。一般的な戦術としては、召喚獣に騎乗して戦うか、装備型召喚獣を持つ召喚師と組んで戦うかのどちらかだ。
グリッツは槍を起用に回転させ、魔獣たちに向ける。
「キリアス先輩、馬車を死守しましょう!! 馬車には『タマピヨ』も乗ってるんだ……絶対に守ってみせる!!」
「ああ。あの可愛らしいヒヨコは守るぞ!!」
「「……タマピヨ」」
どうやら、黄色いディメンションスパロウの名前らしい。
意外にも可愛らしく、名前のセンスはフェニアたちと似ていた。
コボルトたちはグリッツたちを標的と決めたのか、ぞろぞろ集まってくる。
「ふん。教えてやる。ボクの生家ランサドール男爵家は槍の名門一族だ!! ランサドール流槍術にボクの召喚獣の能力……味わってみるか?」
グリッツは自信たっぷりだった。
フェニアとサフィーは顔を見合わせ小さく頷く。馬車や馬は任せても大丈夫そうだ。
「サフィー、一気に叩くわよ!」
「はい!」
魔獣の群れは、まだまだいる。
◇◇◇◇◇◇
メルは村の中を走っていた。
「おかしい───……住人が少ない」
住人たちは逃げ出していた。が……どうも違和感があった。
家屋をいくつか覗いたが、慌てて逃げ出した家とそうじゃない家がある。最低限の荷物を持って逃げた家、慌てて飛び出して逃げた家とあった。
「どういうこと……? なに、この違和感」
メルは、口元を押さえ思案する……すると、数匹の魔獣がメルを包囲した。
魔獣はオーク。数は三体……メルは舌打ちし、オークを睨む。
「うっとおしいわね……」
そして、指を鳴らす。
現れたのは、巨大な鏡を抱く女性だった。
「誘え、『ゲート・オブ・イゾルデ』」
すると、女性の持つ鏡に波紋が広がり───鏡の中から『召喚獣』が現れた。
大きな虎、剣を持った騎士、頭が三つある犬。どれもB~C級の召喚獣だ。メルは一言だけ告げる。
「王女命令よ。やりなさい」
すると、召喚獣たちがオークに飛び掛かった。
メルはそれを見ず、顎に手を当てて考えこむ。
「この綺麗な逃げ出し方、予めわかっていないとできない……魔獣の襲撃を知っていた? でも、なぜほかの住人は知らなかった?……それに、逃げ出した住人はどういう関係?」
剣を持った騎士がオークを両断し、頭が三つある犬がオークを噛み殺した。大きな虎はすでにオークの頭部をムシャムシャ食べている。
「嫌な予感がする……これは調べる必要がありそうね。でも、使える手駒がいない。フギンもムニンもいないし……わたしが動くしかないか」
メルを囲んでいたオークは全滅。召喚獣たちは『鏡』の中へ戻った。
特殊型召喚獣『ゲート・オブ・イゾルデ』の能力は、『主従召喚』だ。メルを主と認めた召喚師の召喚獣をメルが召喚することができる。
メルは、私設部隊の召喚師たち全員の召喚獣を借り、操ることができる。メルを慕い忠誠を誓わせれば、メルの強さは天井知らずだ。
もちろん、いろいろと制約はある。
「───とりあえず、住人……いや、村長を探しましょう」
メルは再び走り出した。
サフィーは陸、フェニアは空中と、それぞれの舞台で能力を行使し、互いをサポートしつつ魔獣たちを相手に戦っている。
「マルコシアス、『アイスブレイク』!!」
マルコシアスが吐いた息が目の前のオークを氷漬けにし、そのまま体当たりで粉砕。サフィーは氷の剣を手に持ち、接近してくる大型の羽虫を斬りつけた。
魔獣の数はとんでもない数だった。ミドガルズオルムが連れてきた魔獣に、バハムートが『適当に暴れとけ』と命令して放置していた魔獣たち。それらが村になだれ込み、家屋や畑を破壊したり家畜たちを襲っていたのである。
「ああ、村が……」
「グリフォン、『エアスラスト』!!」
風の刃が魔獣たちを切り裂く。
いくつかの家屋が破壊され、数体のオークが家畜のウシを殺し食っていた。
そして、リリーシャたちの馬車を引いていた馬がいる厩舎に、コボルトが迫る。
「やっば……サフィー、行ける!?」
「くっ……」
数体のコボルトが厩舎へ。
だが、サフィーもアネルも魔獣の相手で精いっぱいだ。
すると、岩がいくつも飛んできてコボルトたちを押しつぶす。
「馬はやらせないぞ!!」
キリアスが厩舎から現れた。
飛んできた岩がくっつき、ヒト型になる。
キリアスの召喚獣『ゴーレム』だ。能力は『組換』で、岩の身体を組み換え形を作ることができる。今のように、身体を一つの岩にして飛ばし、押しつぶすことも可能だった。
だが、コボルトはまだいる。キリアスに飛び掛かろうと唸っていた。
『ぎゅぅるるるる!!』
「はぁっ!!」
『ぎゃるるっ!?』
だが───コボルトの首が綺麗に切断された。
フェニアは、上空からその姿を見た。
「グリッツ!!」
それは、『槍』を持ったグリッツだった。
ヒュンヒュンと槍を回し構えを取る。
グリッツの装備型召喚獣『ブレイクランス』という槍だった。
「キリアス先輩!! お守りします!!」
「ああ、頼むぞ」
相棒型召喚獣は、召喚獣自体が能力を持つ。なので、人間側は無防備になるパターンが多い。一般的な戦術としては、召喚獣に騎乗して戦うか、装備型召喚獣を持つ召喚師と組んで戦うかのどちらかだ。
グリッツは槍を起用に回転させ、魔獣たちに向ける。
「キリアス先輩、馬車を死守しましょう!! 馬車には『タマピヨ』も乗ってるんだ……絶対に守ってみせる!!」
「ああ。あの可愛らしいヒヨコは守るぞ!!」
「「……タマピヨ」」
どうやら、黄色いディメンションスパロウの名前らしい。
意外にも可愛らしく、名前のセンスはフェニアたちと似ていた。
コボルトたちはグリッツたちを標的と決めたのか、ぞろぞろ集まってくる。
「ふん。教えてやる。ボクの生家ランサドール男爵家は槍の名門一族だ!! ランサドール流槍術にボクの召喚獣の能力……味わってみるか?」
グリッツは自信たっぷりだった。
フェニアとサフィーは顔を見合わせ小さく頷く。馬車や馬は任せても大丈夫そうだ。
「サフィー、一気に叩くわよ!」
「はい!」
魔獣の群れは、まだまだいる。
◇◇◇◇◇◇
メルは村の中を走っていた。
「おかしい───……住人が少ない」
住人たちは逃げ出していた。が……どうも違和感があった。
家屋をいくつか覗いたが、慌てて逃げ出した家とそうじゃない家がある。最低限の荷物を持って逃げた家、慌てて飛び出して逃げた家とあった。
「どういうこと……? なに、この違和感」
メルは、口元を押さえ思案する……すると、数匹の魔獣がメルを包囲した。
魔獣はオーク。数は三体……メルは舌打ちし、オークを睨む。
「うっとおしいわね……」
そして、指を鳴らす。
現れたのは、巨大な鏡を抱く女性だった。
「誘え、『ゲート・オブ・イゾルデ』」
すると、女性の持つ鏡に波紋が広がり───鏡の中から『召喚獣』が現れた。
大きな虎、剣を持った騎士、頭が三つある犬。どれもB~C級の召喚獣だ。メルは一言だけ告げる。
「王女命令よ。やりなさい」
すると、召喚獣たちがオークに飛び掛かった。
メルはそれを見ず、顎に手を当てて考えこむ。
「この綺麗な逃げ出し方、予めわかっていないとできない……魔獣の襲撃を知っていた? でも、なぜほかの住人は知らなかった?……それに、逃げ出した住人はどういう関係?」
剣を持った騎士がオークを両断し、頭が三つある犬がオークを噛み殺した。大きな虎はすでにオークの頭部をムシャムシャ食べている。
「嫌な予感がする……これは調べる必要がありそうね。でも、使える手駒がいない。フギンもムニンもいないし……わたしが動くしかないか」
メルを囲んでいたオークは全滅。召喚獣たちは『鏡』の中へ戻った。
特殊型召喚獣『ゲート・オブ・イゾルデ』の能力は、『主従召喚』だ。メルを主と認めた召喚師の召喚獣をメルが召喚することができる。
メルは、私設部隊の召喚師たち全員の召喚獣を借り、操ることができる。メルを慕い忠誠を誓わせれば、メルの強さは天井知らずだ。
もちろん、いろいろと制約はある。
「───とりあえず、住人……いや、村長を探しましょう」
メルは再び走り出した。
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