16 / 22
第一章
第15話 執事登場しました。
しおりを挟む
その後、ルートの泣き声が収まったころに看護師さんを呼び、自室へ戻った。
もうあと30分くらいで夕飯なのだが……気まずい。
俺をあんなに好いてくれていたルートとどう合えばいいのかが分からない。周りの人に似たような状況にあったようなのがいないからな。
憂鬱になりながらも、それでも明日グラスと会えるのを楽しみにしている二律背反の二つの感情がぶつかり合って、何とも言えない気持ちになっていた。
一体どうしろってんだ……
「お困りですか?」
「ナイトさん……」
俺が余程渋い顔をしていたのだろう、心配してくれた俺の専属執事であるナイトが声を掛けてくれた。
ナイトがいくら口が堅いとはいえ、丸々話す気にはなれないので、いい助言がもらえる確率は低いとは思うが、それでもこの状況で俺を慮ってくれる存在はありがたい。
「もしかして今まで右曲がりだったイチモツが今日いきなり左曲がりになってしまったのですか?」
「そんなしょうもない事じゃねえよ!」
「イチモツの向きがしょうもない……だと!?」
驚愕の表情を浮かべるナイト。俺はそんなお前にビックリ……はあんまりしてないな。いつもこんな感じだもんな。
まあ、この状況だったらセクハラとも取れるような下ネタトークも案外いいかもしれないな。気分転換みたいな感じで。
「イチモツの向き以上に気にしてるナニかがあるという事ですか? ……まさか短小」
「それ以上言うな!」
「図星ですか!?」
いや、俺は平均レベルなはず。平均値知らんけど。
…………平均レベルだよ。俺。うん。
「ごめんなさい、ちょっとしたチ〇コジョークだったんですけど、まさかナイル様が短小DTだっただなんて……」
「アンタいい加減セクハラで訴えるぞ!?」
童貞はともかく短小ではないはず。恐らく。
だからそんなにショッキングな表情で言うなナイトよ。
「俺をセクハラで訴えることが決まった暁にはナイル様の部屋のエロ本を大旦那様に全て献上した後、ナイル様のアレなシーンをX〇ideoに上げますね。何、ちょっとしたギフトですよ……」
「ちょっとしたギフト感覚で俺の三大欲求のうちの一つを解消中のシーンを全世界にアップロードしないでもらえる?」
ドヤ顔で言うも、シャレになってねえよそれ。何してくれてんだよ。アンタが仕えてる人フリー素材になるぞ。
「何言ってんですか、歩く猥褻物と言っても差し支えないナイル様がこんな事を拒否するなんてらしくないですよ。いつものナイル様なら『おっほおおおおおおおおお♡ 全世界のみんなの前でシコ〇コするのおおおおおおおお♡ おほおおおおおおお♡』とか言って左手にティッシュをセットして右手を全力で動かし始めるじゃありませんか」
「俺の事なんだと思ってんだこの人!?」
「特殊性癖変態ジャーピンク役」
「戦隊モノ!? いや、名前が名前だけにアダルトビデオのタイトルみたいな感じになってますけど!?」
コイツ本当に俺の執事だよね? 下ネタ狂の中学のツレとかじゃないよね? いや、中学のツレでもこんなにおかしいやついねえぞ……
「ピンク役のピンクっていう意味は脳内ピンク色という意味で――」
「俺を貶さなきゃいけない決まりでもあんのか!?」
「どーせ盗賊魔法ばっかり習得しようとしてんでしょ? 特に見た目変化」
「ん? どうして見た目変化の魔法を習得するという話になるんだ?」
「見た目変化で周りには服を着てるように見せながら実際には露出プレイをしているという変態行為をしようと画策しているんでしょう? そんな発想を思いつくなんてとんだ変態ですね」
「いや思いついたのお前だから!」
盗賊魔法なんて中等部で習わねえよ……
「大丈夫ですよ、犯罪に走る前に俺に一言掛けてください。俺がナイル様の短小チ〇コを舐め回すように見てあげますから」
「俺、そんな性癖持ってないし言い方が変態的だな!」
「まあその後すぐに通報して多額の慰謝料をむしり取るんですけどね」
「クソッタレー!」
なぜか悔しくなった。なぜだ。
「まあナイル様はそんな特殊性癖の風上にも置けないような性癖はお持ちではないですよね」
「だから俺の事何だと思ってんの?」
そもそも露出狂も特殊性癖の筆頭だと思うのだが……
「特殊性癖を統べる王ですよね。即位おめでとうございます」
「そんな王座ねえよ! あったとしても褒められたもんじゃねえよそれ! 取り締まらなければいけない奴だから!」
「文句多いなあお前」
とうとう『お前』って言ったよ……文句という文句も言ってないし……
「直近に見たビデオのタイトルが『猫耳のフタナリイケメンが俺の童貞を奪おうとしている』のくせに……」
ぼそりとナイトが呟いたその言葉に嫌な汗が噴き出す。
なぜかって? そりゃあ……
事 実 だ か ら だ よ 。
何でバレてんだよおおおおおおおおおおおおおおおお!
「あ、あのー? ナイトさーん?」
「これで一生俺に指図出来ませんね、ナイル様」
「職務放棄しようとしてる人がいまーす!」
専属執事に指図出来ないってもはやコイツ何すんのさ。
「びっくりしましたよ。ベッドメイキングが遅れてしまったときにノックしたのですが、全然反応が無くて……開けてみたら特殊過ぎるビデオ見てるし……」
「わああああああああああああ! お願いだから誰にも言わないでくれえええええええええ!」
「なら一週間ご主人様呼びで」
「ご主人様ああああああああああああ!」
涙ながらに『ご主人様』と叫んでいるときにふと思ってしまった。
……コイツ本当に俺の専属執事なんだよな?
もうあと30分くらいで夕飯なのだが……気まずい。
俺をあんなに好いてくれていたルートとどう合えばいいのかが分からない。周りの人に似たような状況にあったようなのがいないからな。
憂鬱になりながらも、それでも明日グラスと会えるのを楽しみにしている二律背反の二つの感情がぶつかり合って、何とも言えない気持ちになっていた。
一体どうしろってんだ……
「お困りですか?」
「ナイトさん……」
俺が余程渋い顔をしていたのだろう、心配してくれた俺の専属執事であるナイトが声を掛けてくれた。
ナイトがいくら口が堅いとはいえ、丸々話す気にはなれないので、いい助言がもらえる確率は低いとは思うが、それでもこの状況で俺を慮ってくれる存在はありがたい。
「もしかして今まで右曲がりだったイチモツが今日いきなり左曲がりになってしまったのですか?」
「そんなしょうもない事じゃねえよ!」
「イチモツの向きがしょうもない……だと!?」
驚愕の表情を浮かべるナイト。俺はそんなお前にビックリ……はあんまりしてないな。いつもこんな感じだもんな。
まあ、この状況だったらセクハラとも取れるような下ネタトークも案外いいかもしれないな。気分転換みたいな感じで。
「イチモツの向き以上に気にしてるナニかがあるという事ですか? ……まさか短小」
「それ以上言うな!」
「図星ですか!?」
いや、俺は平均レベルなはず。平均値知らんけど。
…………平均レベルだよ。俺。うん。
「ごめんなさい、ちょっとしたチ〇コジョークだったんですけど、まさかナイル様が短小DTだっただなんて……」
「アンタいい加減セクハラで訴えるぞ!?」
童貞はともかく短小ではないはず。恐らく。
だからそんなにショッキングな表情で言うなナイトよ。
「俺をセクハラで訴えることが決まった暁にはナイル様の部屋のエロ本を大旦那様に全て献上した後、ナイル様のアレなシーンをX〇ideoに上げますね。何、ちょっとしたギフトですよ……」
「ちょっとしたギフト感覚で俺の三大欲求のうちの一つを解消中のシーンを全世界にアップロードしないでもらえる?」
ドヤ顔で言うも、シャレになってねえよそれ。何してくれてんだよ。アンタが仕えてる人フリー素材になるぞ。
「何言ってんですか、歩く猥褻物と言っても差し支えないナイル様がこんな事を拒否するなんてらしくないですよ。いつものナイル様なら『おっほおおおおおおおおお♡ 全世界のみんなの前でシコ〇コするのおおおおおおおお♡ おほおおおおおおお♡』とか言って左手にティッシュをセットして右手を全力で動かし始めるじゃありませんか」
「俺の事なんだと思ってんだこの人!?」
「特殊性癖変態ジャーピンク役」
「戦隊モノ!? いや、名前が名前だけにアダルトビデオのタイトルみたいな感じになってますけど!?」
コイツ本当に俺の執事だよね? 下ネタ狂の中学のツレとかじゃないよね? いや、中学のツレでもこんなにおかしいやついねえぞ……
「ピンク役のピンクっていう意味は脳内ピンク色という意味で――」
「俺を貶さなきゃいけない決まりでもあんのか!?」
「どーせ盗賊魔法ばっかり習得しようとしてんでしょ? 特に見た目変化」
「ん? どうして見た目変化の魔法を習得するという話になるんだ?」
「見た目変化で周りには服を着てるように見せながら実際には露出プレイをしているという変態行為をしようと画策しているんでしょう? そんな発想を思いつくなんてとんだ変態ですね」
「いや思いついたのお前だから!」
盗賊魔法なんて中等部で習わねえよ……
「大丈夫ですよ、犯罪に走る前に俺に一言掛けてください。俺がナイル様の短小チ〇コを舐め回すように見てあげますから」
「俺、そんな性癖持ってないし言い方が変態的だな!」
「まあその後すぐに通報して多額の慰謝料をむしり取るんですけどね」
「クソッタレー!」
なぜか悔しくなった。なぜだ。
「まあナイル様はそんな特殊性癖の風上にも置けないような性癖はお持ちではないですよね」
「だから俺の事何だと思ってんの?」
そもそも露出狂も特殊性癖の筆頭だと思うのだが……
「特殊性癖を統べる王ですよね。即位おめでとうございます」
「そんな王座ねえよ! あったとしても褒められたもんじゃねえよそれ! 取り締まらなければいけない奴だから!」
「文句多いなあお前」
とうとう『お前』って言ったよ……文句という文句も言ってないし……
「直近に見たビデオのタイトルが『猫耳のフタナリイケメンが俺の童貞を奪おうとしている』のくせに……」
ぼそりとナイトが呟いたその言葉に嫌な汗が噴き出す。
なぜかって? そりゃあ……
事 実 だ か ら だ よ 。
何でバレてんだよおおおおおおおおおおおおおおおお!
「あ、あのー? ナイトさーん?」
「これで一生俺に指図出来ませんね、ナイル様」
「職務放棄しようとしてる人がいまーす!」
専属執事に指図出来ないってもはやコイツ何すんのさ。
「びっくりしましたよ。ベッドメイキングが遅れてしまったときにノックしたのですが、全然反応が無くて……開けてみたら特殊過ぎるビデオ見てるし……」
「わああああああああああああ! お願いだから誰にも言わないでくれえええええええええ!」
「なら一週間ご主人様呼びで」
「ご主人様ああああああああああああ!」
涙ながらに『ご主人様』と叫んでいるときにふと思ってしまった。
……コイツ本当に俺の専属執事なんだよな?
0
あなたにおすすめの小説
悲報、転生したらギャルゲーの主人公だったのに、悪友も一緒に転生してきたせいで開幕即終了のお知らせ
椿谷あずる
BL
平凡な高校生だった俺は、ある日事故で命を落としギャルゲーの世界に主人公としてに転生した――はずだった。薔薇色のハーレムライフを望んだ俺の前に、なぜか一緒に事故に巻き込まれた悪友・野里レンまで転生してきて!?「お前だけハーレムなんて、絶対ズルいだろ?」っておい、俺のハーレム計画はどうなるんだ?ヒロインじゃなく、男とばかりフラグが立ってしまうギャルゲー世界。俺のハーレム計画、開幕十分で即終了のお知らせ……!
【本編完結】転生したら、チートな僕が世界の男たちに溺愛される件
表示されませんでした
BL
ごく普通のサラリーマンだった織田悠真は、不慮の事故で命を落とし、ファンタジー世界の男爵家の三男ユウマとして生まれ変わる。
病弱だった前世のユウマとは違い、転生した彼は「創造魔法」というチート能力を手にしていた。
この魔法は、ありとあらゆるものを生み出す究極の力。
しかし、その力を使うたび、ユウマの体からは、男たちを狂おしいほどに惹きつける特殊なフェロモンが放出されるようになる。
ユウマの前に現れるのは、冷酷な魔王、忠実な騎士団長、天才魔法使い、ミステリアスな獣人族の王子、そして実の兄と弟。
強大な力と魅惑のフェロモンに翻弄されるユウマは、彼らの熱い視線と独占欲に囲まれ、愛と欲望が渦巻くハーレムの中心に立つことになる。
これは、転生した少年が、最強のチート能力と最強の愛を手に入れるまでの物語。
甘く、激しく、そして少しだけ危険な、ユウマのハーレム生活が今、始まる――。
本編完結しました。
続いて閑話などを書いているので良かったら引き続きお読みください
従者は知らない間に外堀を埋められていた
SEKISUI
BL
新作ゲーム胸にルンルン気分で家に帰る途中事故にあってそのゲームの中転生してしまったOL
転生先は悪役令息の従者でした
でも内容は宣伝で流れたプロモーション程度しか知りません
だから知らんけど精神で人生歩みます
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?
この俺が正ヒロインとして殿方に求愛されるわけがない!
ゆずまめ鯉
BL
五歳の頃の授業中、頭に衝撃を受けたことから、自分が、前世の妹が遊んでいた乙女ゲームの世界にいることに気づいてしまったニエル・ガルフィオン。
ニエルの外見はどこからどう見ても金髪碧眼の美少年。しかもヒロインとはくっつかないモブキャラだったので、伯爵家次男として悠々自適に暮らそうとしていた。
これなら異性にもモテると信じて疑わなかった。
ところが、正ヒロインであるイリーナと結ばれるはずのチート級メインキャラであるユージン・アイアンズが熱心に構うのは、モブで攻略対象外のニエルで……!?
ユージン・アイアンズ(19)×ニエル・ガルフィオン(19)
公爵家嫡男と伯爵家次男の同い年BLです。
俺、転生したら社畜メンタルのまま超絶イケメンになってた件~転生したのに、恋愛難易度はなぜかハードモード
中岡 始
BL
ブラック企業の激務で過労死した40歳の社畜・藤堂悠真。
目を覚ますと、高校2年生の自分に転生していた。
しかも、鏡に映ったのは芸能人レベルの超絶イケメン。
転入初日から女子たちに囲まれ、学園中の話題の的に。
だが、社畜思考が抜けず**「これはマーケティング施策か?」**と疑うばかり。
そして、モテすぎて業務過多状態に陥る。
弁当争奪戦、放課後のデート攻勢…悠真の平穏は完全に崩壊。
そんな中、唯一冷静な男・藤崎颯斗の存在に救われる。
颯斗はやたらと落ち着いていて、悠真をさりげなくフォローする。
「お前といると、楽だ」
次第に悠真の中で、彼の存在が大きくなっていき――。
「お前、俺から逃げるな」
颯斗の言葉に、悠真の心は大きく揺れ動く。
転生×学園ラブコメ×じわじわ迫る恋。
これは、悠真が「本当に選ぶべきもの」を見つける物語。
続編『元社畜の俺、大学生になってまたモテすぎてるけど、今度は恋人がいるので無理です』
かつてブラック企業で心を擦り減らし、過労死した元社畜の男・藤堂悠真は、
転生した高校時代を経て、無事に大学生になった――
恋人である藤崎颯斗と共に。
だが、大学という“自由すぎる”世界は、ふたりの関係を少しずつ揺らがせていく。
「付き合ってるけど、誰にも言っていない」
その選択が、予想以上のすれ違いを生んでいった。
モテ地獄の再来、空気を読み続ける日々、
そして自分で自分を苦しめていた“頑張る癖”。
甘えたくても甘えられない――
そんな悠真の隣で、颯斗はずっと静かに手を差し伸べ続ける。
過去に縛られていた悠真が、未来を見つめ直すまでの
じれ甘・再構築・すれ違いと回復のキャンパス・ラブストーリー。
今度こそ、言葉にする。
「好きだよ」って、ちゃんと。
転生したら乙女ゲームのモブキャラだったのでモブハーレム作ろうとしたら…BLな方向になるのだが
松林 松茸
BL
私は「南 明日香」という平凡な会社員だった。
ありふれた生活と隠していたオタク趣味。それだけで満足な生活だった。
あの日までは。
気が付くと大好きだった乙女ゲーム“ときめき魔法学院”のモブキャラ「レナンジェス=ハックマン子爵家長男」に転生していた。
(無いものがある!これは…モブキャラハーレムを作らなくては!!)
その野望を実現すべく計画を練るが…アーな方向へ向かってしまう。
元日本人女性の異世界生活は如何に?
※カクヨム様、小説家になろう様で同時連載しております。
5月23日から毎日、昼12時更新します。
BLゲームの世界でモブになったが、主人公とキャラのイベントがおきないバグに見舞われている
青緑三月
BL
主人公は、BLが好きな腐男子
ただ自分は、関わらずに見ているのが好きなだけ
そんな主人公が、BLゲームの世界で
モブになり主人公とキャラのイベントが起こるのを
楽しみにしていた。
だが攻略キャラはいるのに、かんじんの主人公があらわれない……
そんな中、主人公があらわれるのを、まちながら日々を送っているはなし
BL要素は、軽めです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる