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第6話 ターゲット
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4ヶ月前、湾岸部に位置する貿易都市ケイルにD.A.B.が勢力を拡大した。避難の遅れた民間人は兵士にするため連れ去られ、拒んだ者は容赦なく殺された。制海権は掌握され、H.S.B.は地上からの侵攻を余儀なくされた。
そして1ヶ月前、ケイルを拠点として再編された敵艦隊が、西に位置するH.S.B.領の街パダンへ向けて進軍を開始した。パダンは壊滅的な攻撃を受け、事態を重く捉えた上層部は、打開策を図るため一刻も早いケイル占領を命じた。
そして現在、ガイル率いるヴァルダン部隊が主要ターゲットのいる前哨基地へと攻め込んでいた。
ドォーン!とメインゲートが吹き飛ぶと同時に、友軍が内部へと侵入してきた。
「敵襲!敵襲!」
耳をつんざくような警報が鳴り響き、基地内は一瞬にしてカオスとなった。
「よっしゃきたきた…!ミライ、民間人を連れて車両隊まで戻ってくれ。」
「了解。」
ミライは民間人を連れ、影と影の間を通りながら作戦区域から離脱した。
「よし、お前ら。あとはぶちかますだけだ。」
ガイルはそう言い、颯爽と物陰から飛び出す。俺たちも遅れまいと彼の後を追っていく。ガイルの作戦通り、民間人の場所を先に突き止めていたおかげで、他の隊員が動きやすい環境を作り出せていた。そして何より、ガイル本人の強さが桁違いだった。彼の扱うM249は、コンテナを軽々貫通し、人体を木っ端微塵にするほどの威力と、凄まじい連射力と装弾数を兼ね備えた悪魔のような銃だった。
基地内に侵入してわずか1分で敵勢力の半分以上を削った。
「一般兵は大体片付いた。あとは…」
そう言ってガイルの視線の先には地下へ続くバンカーがあった。
「ターゲットはあの先ですかね?」
「今ここに出てこないっつーことはそういうことだな。」
俺たちは銃に装着してあるタクティカルライトをオンにして、薄暗いバンカーへと入っていく。
ポタポタと滴る雫の音一つ一つが、俺の集中を削っていく。メインゲートの爆発でどこかしらの排水管が壊れたのだろう。
バンカーの中は極端に長い通路が続いていた。
「どうやら1900年代から使われていたバンカーのようですね。」
その時、カランカランと金属が転がる音が響き渡る。
「なんだ?」
足元をライトで照らすと黒くゴツゴツした筒状の何かがこっちへ転がってきた。
「離れろ!EMPだ!」
ガイルが叫んだと同時、EMPグレネードから凄まじい電磁波が放たれ、視界が一瞬にして真っ暗になった。
「クソ!ライトが死んだ!」
「何も見えない…!」
そして闇の中、俺の左耳のすぐ横を何かが物凄い速さで飛んでいった。弾丸だ。一発、一発と等間隔で発射される。何も見えない闇の中、仲間たちが倒れる音だけが聞こえる。
「クソがぁ…、お前ら!当たったらすまんな!」
「な、なにを…!」
闇の中、重い金属の塊のような物がカチャッと音を出す。
まさか…!
そう思った矢先、ガイルは闇雲に銃声のする方向へとM249を乱射し始めた。
「伏せろ!」
イヴがそう言うと同時に、俺のことを引っ張った。
何十秒経っただろうか。ようやく射撃が終わった。しばらく伏せたままでいると、ブレーカーの音が鳴り、辺りはパッと明るくなった。
光に目が慣れた頃、周りを見渡すと20人近くいた隊員のほとんどが倒れており、中には死んでる者もいた。
「ガイルさん、ターゲットはどこ…に…」
彼を見ると、一見普通に立っているように見えたが、よく見ると体のあちこちに穴が空いており、有り得ないほどの血が吹き出ていた。
「ガイルさん!」
しかし、意外にも彼は平気そうな顔をしていた。
「ばか、うるせーよ。ただ蜂に刺されただけじゃねーか。」
蜂なんて生易しいもんじゃない。誰がどう見ても無理をしてる状態だった。
その時、コツコツと足音を立て誰かが近づいてくる。
「流石は鉄壁のガイル。6発もぶち込んでまだ立ってるとは。」
現れたのはターゲットの一人、白豹のダヴァン。
「何言ってんだよ、ゴホッ!てめぇも3発食らっといて平気な顔しやがって。」
幸いなことにガイルが乱射した際に、奴も右肩、左手、脇腹に3発被弾していた。
「ここがいつか攻められるのはわかっていたが、よりによってお前とは。私も運が悪いようだ。」
俺はすかさず奴の頭目掛けて引き金を引こうとするも、横にいたイヴに止められる。
「やめとけ、今奴はガイル以外殺したと思ってる。」
俺たちは伏せながら小声で会話する。
「だからこそ今やればいいだろ…?」
「ガイルを見ろ。何か策がある顔してる。」
そう言われ彼の顔を見ると、どこか自信に満ちた表情をしていた。
「いいか、2人が戦い始めたら、俺たちは怪我人を避難させるんだ。あそこの部屋が見えるだろ。あそこは居住区として使われていたところだ。あそこなら怪我人をベッドに運べる。」
「わかった。」
「そこの2人はいつまで寝転がってるのかね?」
奴がそう言った途端、鳥肌と冷や汗が俺たちを襲った。殺される、そう思った時だった。
「俺との会話に知らねぇガキを混ぜるなんて許さねぇぞ。」
そう言ってガイルはピンの抜いたグレネードを天井に向けて投げた。
「ほう、彼らを守るか。」
次の瞬間グレネードが爆発し、天井が崩落する。俺たちと2人の間は崩落した天井で通れなくなった。
「これが策か!?」
「わかんない、とりあえず怪我人を!」
瓦礫の向こう側では2人の戦いが今にも始まりそうだった。
そして1ヶ月前、ケイルを拠点として再編された敵艦隊が、西に位置するH.S.B.領の街パダンへ向けて進軍を開始した。パダンは壊滅的な攻撃を受け、事態を重く捉えた上層部は、打開策を図るため一刻も早いケイル占領を命じた。
そして現在、ガイル率いるヴァルダン部隊が主要ターゲットのいる前哨基地へと攻め込んでいた。
ドォーン!とメインゲートが吹き飛ぶと同時に、友軍が内部へと侵入してきた。
「敵襲!敵襲!」
耳をつんざくような警報が鳴り響き、基地内は一瞬にしてカオスとなった。
「よっしゃきたきた…!ミライ、民間人を連れて車両隊まで戻ってくれ。」
「了解。」
ミライは民間人を連れ、影と影の間を通りながら作戦区域から離脱した。
「よし、お前ら。あとはぶちかますだけだ。」
ガイルはそう言い、颯爽と物陰から飛び出す。俺たちも遅れまいと彼の後を追っていく。ガイルの作戦通り、民間人の場所を先に突き止めていたおかげで、他の隊員が動きやすい環境を作り出せていた。そして何より、ガイル本人の強さが桁違いだった。彼の扱うM249は、コンテナを軽々貫通し、人体を木っ端微塵にするほどの威力と、凄まじい連射力と装弾数を兼ね備えた悪魔のような銃だった。
基地内に侵入してわずか1分で敵勢力の半分以上を削った。
「一般兵は大体片付いた。あとは…」
そう言ってガイルの視線の先には地下へ続くバンカーがあった。
「ターゲットはあの先ですかね?」
「今ここに出てこないっつーことはそういうことだな。」
俺たちは銃に装着してあるタクティカルライトをオンにして、薄暗いバンカーへと入っていく。
ポタポタと滴る雫の音一つ一つが、俺の集中を削っていく。メインゲートの爆発でどこかしらの排水管が壊れたのだろう。
バンカーの中は極端に長い通路が続いていた。
「どうやら1900年代から使われていたバンカーのようですね。」
その時、カランカランと金属が転がる音が響き渡る。
「なんだ?」
足元をライトで照らすと黒くゴツゴツした筒状の何かがこっちへ転がってきた。
「離れろ!EMPだ!」
ガイルが叫んだと同時、EMPグレネードから凄まじい電磁波が放たれ、視界が一瞬にして真っ暗になった。
「クソ!ライトが死んだ!」
「何も見えない…!」
そして闇の中、俺の左耳のすぐ横を何かが物凄い速さで飛んでいった。弾丸だ。一発、一発と等間隔で発射される。何も見えない闇の中、仲間たちが倒れる音だけが聞こえる。
「クソがぁ…、お前ら!当たったらすまんな!」
「な、なにを…!」
闇の中、重い金属の塊のような物がカチャッと音を出す。
まさか…!
そう思った矢先、ガイルは闇雲に銃声のする方向へとM249を乱射し始めた。
「伏せろ!」
イヴがそう言うと同時に、俺のことを引っ張った。
何十秒経っただろうか。ようやく射撃が終わった。しばらく伏せたままでいると、ブレーカーの音が鳴り、辺りはパッと明るくなった。
光に目が慣れた頃、周りを見渡すと20人近くいた隊員のほとんどが倒れており、中には死んでる者もいた。
「ガイルさん、ターゲットはどこ…に…」
彼を見ると、一見普通に立っているように見えたが、よく見ると体のあちこちに穴が空いており、有り得ないほどの血が吹き出ていた。
「ガイルさん!」
しかし、意外にも彼は平気そうな顔をしていた。
「ばか、うるせーよ。ただ蜂に刺されただけじゃねーか。」
蜂なんて生易しいもんじゃない。誰がどう見ても無理をしてる状態だった。
その時、コツコツと足音を立て誰かが近づいてくる。
「流石は鉄壁のガイル。6発もぶち込んでまだ立ってるとは。」
現れたのはターゲットの一人、白豹のダヴァン。
「何言ってんだよ、ゴホッ!てめぇも3発食らっといて平気な顔しやがって。」
幸いなことにガイルが乱射した際に、奴も右肩、左手、脇腹に3発被弾していた。
「ここがいつか攻められるのはわかっていたが、よりによってお前とは。私も運が悪いようだ。」
俺はすかさず奴の頭目掛けて引き金を引こうとするも、横にいたイヴに止められる。
「やめとけ、今奴はガイル以外殺したと思ってる。」
俺たちは伏せながら小声で会話する。
「だからこそ今やればいいだろ…?」
「ガイルを見ろ。何か策がある顔してる。」
そう言われ彼の顔を見ると、どこか自信に満ちた表情をしていた。
「いいか、2人が戦い始めたら、俺たちは怪我人を避難させるんだ。あそこの部屋が見えるだろ。あそこは居住区として使われていたところだ。あそこなら怪我人をベッドに運べる。」
「わかった。」
「そこの2人はいつまで寝転がってるのかね?」
奴がそう言った途端、鳥肌と冷や汗が俺たちを襲った。殺される、そう思った時だった。
「俺との会話に知らねぇガキを混ぜるなんて許さねぇぞ。」
そう言ってガイルはピンの抜いたグレネードを天井に向けて投げた。
「ほう、彼らを守るか。」
次の瞬間グレネードが爆発し、天井が崩落する。俺たちと2人の間は崩落した天井で通れなくなった。
「これが策か!?」
「わかんない、とりあえず怪我人を!」
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