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第5話 レオパード・ハント作戦
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走行の揺れで胸に痛みを感じる中、無線からミッチェル大佐の声が聞こえてくる。
「こちらミッチェル大佐、コールサインはキングピン1-1。3分前の偵察ドローンによると、基地内に民間人の目撃情報があった。くれぐれも誤射に注意してくれ。こちらの確認不足だった、申し訳ない。そのため、ロングボウによる航空支援は許可できない。地上部隊のみで制圧してくれ。」
ガイルが貧乏ゆすりをしながら無線に応える。
「おいおいまじかよ?」
「すまない。」
「扱いがひでえな。ま、今さら驚かねえけど。」
「幸運を祈る。キングピン、アウト。」
頭上を飛んでいたヘリ2機が旋回していく。
「了解した、ロングボウは作戦から離脱する。」
俺たちは地上部隊だけで作戦を遂行することになった。ヘリのプロペラ音が聞こえなくなった途端に頭のてっぺんがソワソワしてきた。
「緊張してんのか、坊主。」
そんな俺を見て、ガイルが俺の太ももをバシッと叩いた。
「痛っ!?」
「がははは!緊張することなんてねえ。おめえの隣にいんのが誰だかわかってんのかあ?」
そうだ。ガイル率いるヴァルダン部隊は猛者の集まりだ。3年前の西海岸防衛作戦では、敵兵300人を相手にたった20人で戦って勝利した。戦闘結果だけで見れば、ドミニオン部隊の次に強い部隊と言えるだろう。
「地上部隊は、作戦区域から離れた場所で降り、その後徒歩で接近する。ハンヴィーで真正面からぶち破りたかったが、民間人がいるってなったらそうはいかねえ。1km離れた地点に停車しろ。」
ガイルが無線で作戦変更を通達する。
この人、このまま敵基地に突っ込むつもりだったのか?イカれてるな…
その後何事もなく、敵の前哨基地から1km離れた地点に停車した。
「全員降りろ。」
ようやくギチギチの車内から解放された。隣に筋肉の塊が座ってたせいで、肩がものすごく痛い。
「接敵に注意しながら移動するぞ。」
俺たちは背後をカバーし合うように移動を始めた。
散らかった路地裏、焼け跡の残る商店街。戦争の悲惨さを物語る街並みを抜け、ようやく基地が目視できる位置にまでやって来た。
「シンプルだ。邪魔な奴らは殺し、民間人は避け、ターゲット2人を殺す。いいな?」
ガイルが銃のセーフティを解除する。その瞬間、彼の目に殺気が宿るのを感じた。
「レオパード・ハント作戦開始。さあ、豹狩りの時間だ。」
俺たちはできるだけ見つからずに基地に近づいていく。メインゲートには4人の監視兵が立っていた。
「俺とミライ、ゼン、イヴの4人はフェンスを壊し、内部に侵入する。残りはメインゲートの敵兵を片付け、正面から突破する。」
「了解だ、隊長。」
「俺が合図したら、敵兵を片付け基地内に侵入しろ。」
ガイルがそう言うと、他の隊員はメインゲートの方へと進んで行った。俺たちは基地の横側面のフェンスへと移動する。
「ミライ、あれを寄越してくれ。」
ミライという名の隊員が、バッグパックからカッティングトーチを取り出す。ガイルはそれを受けとり、フェンスをじりじりと溶かしていく。
やがて人1人通れるほどの小さな穴ができると、しゃがんで基地内に侵入する。
「よし、来い。」
俺たちも続いて基地内に入っていく。
「いいか、俺たちは他の奴らが戦いやすいように、まず民間人の居場所を把握しておくんだ。」
そう言ってガイルは基地内を見渡し、やがて1つのコンテナ施設に目が止まる。
「俺の勘が言ってる。民間人はあそこに収容されてるな。」
ガイルとミライだけが、その勘を信じてるようにそそくさと進んでいく。
「ちょ、ちょっと待ってください…!」
俺とイヴも、急いで2人を追って進んでいく。
例のコンテナ施設までたどり着く。施設の真隣には輸送車が3台ほど止まっていた。
ガイルがこっそり窓から室内を覗き込む。
「ビンゴ。」
室内には鎖で繋がれた民間人が2名収容されていた。
「ゼン、イヴ。民間人の拘束を解いてここに連れてこい。幸い室内に敵兵はいない。」
「了解です。」
俺たちはこっそりコンテナ施設の中へと入る。中に入った途端鼻を刺すような悪臭が漂ってくる。
「うっ…!」
鎖で繋がれ、ぐったりと倒れている2人の男を発見する。どのくらいここで収容されているのか、体は痩せ細り、肌は黒ずんで生ゴミのような悪臭を放っていた。
「イヴ、そっちの人を頼む。」
「ああ。」
俺たちは慎重に鎖をピッキングし解錠していく。その時、男が目を覚ます。
「あ…あんた、らは…?」
「静かに。ここから出してあげます。」
「ここには…この、街に…希望はない。」
その男は、涙を流しながらも笑って言う。
「俺たちは、人間でもなんでもないんだ…ゲホッ…!」
「もうすぐここを出れますから。」
絶望的な目をしてる男に、俺は励ましの言葉をかける。
「ああ…神ってのは、なんなんだろうな。」
「あなた、歩けますか?」
うんともすんとも言わない男を担いで立ち上がる。ちょうどイヴのほうも解錠が終わっていた。
「行こう。」
俺たちは民間人を担いでガイルの元へ戻る。
「よくやった2人とも。これで思う存分暴れられるぜ。」
そう言って無線を取り出す。
「ヴァルダン1-1だ。お前たち、パーティの時間だぞ。」
次の瞬間4発の銃声がし、その後メインゲートが豪快に爆発した。
「こちらミッチェル大佐、コールサインはキングピン1-1。3分前の偵察ドローンによると、基地内に民間人の目撃情報があった。くれぐれも誤射に注意してくれ。こちらの確認不足だった、申し訳ない。そのため、ロングボウによる航空支援は許可できない。地上部隊のみで制圧してくれ。」
ガイルが貧乏ゆすりをしながら無線に応える。
「おいおいまじかよ?」
「すまない。」
「扱いがひでえな。ま、今さら驚かねえけど。」
「幸運を祈る。キングピン、アウト。」
頭上を飛んでいたヘリ2機が旋回していく。
「了解した、ロングボウは作戦から離脱する。」
俺たちは地上部隊だけで作戦を遂行することになった。ヘリのプロペラ音が聞こえなくなった途端に頭のてっぺんがソワソワしてきた。
「緊張してんのか、坊主。」
そんな俺を見て、ガイルが俺の太ももをバシッと叩いた。
「痛っ!?」
「がははは!緊張することなんてねえ。おめえの隣にいんのが誰だかわかってんのかあ?」
そうだ。ガイル率いるヴァルダン部隊は猛者の集まりだ。3年前の西海岸防衛作戦では、敵兵300人を相手にたった20人で戦って勝利した。戦闘結果だけで見れば、ドミニオン部隊の次に強い部隊と言えるだろう。
「地上部隊は、作戦区域から離れた場所で降り、その後徒歩で接近する。ハンヴィーで真正面からぶち破りたかったが、民間人がいるってなったらそうはいかねえ。1km離れた地点に停車しろ。」
ガイルが無線で作戦変更を通達する。
この人、このまま敵基地に突っ込むつもりだったのか?イカれてるな…
その後何事もなく、敵の前哨基地から1km離れた地点に停車した。
「全員降りろ。」
ようやくギチギチの車内から解放された。隣に筋肉の塊が座ってたせいで、肩がものすごく痛い。
「接敵に注意しながら移動するぞ。」
俺たちは背後をカバーし合うように移動を始めた。
散らかった路地裏、焼け跡の残る商店街。戦争の悲惨さを物語る街並みを抜け、ようやく基地が目視できる位置にまでやって来た。
「シンプルだ。邪魔な奴らは殺し、民間人は避け、ターゲット2人を殺す。いいな?」
ガイルが銃のセーフティを解除する。その瞬間、彼の目に殺気が宿るのを感じた。
「レオパード・ハント作戦開始。さあ、豹狩りの時間だ。」
俺たちはできるだけ見つからずに基地に近づいていく。メインゲートには4人の監視兵が立っていた。
「俺とミライ、ゼン、イヴの4人はフェンスを壊し、内部に侵入する。残りはメインゲートの敵兵を片付け、正面から突破する。」
「了解だ、隊長。」
「俺が合図したら、敵兵を片付け基地内に侵入しろ。」
ガイルがそう言うと、他の隊員はメインゲートの方へと進んで行った。俺たちは基地の横側面のフェンスへと移動する。
「ミライ、あれを寄越してくれ。」
ミライという名の隊員が、バッグパックからカッティングトーチを取り出す。ガイルはそれを受けとり、フェンスをじりじりと溶かしていく。
やがて人1人通れるほどの小さな穴ができると、しゃがんで基地内に侵入する。
「よし、来い。」
俺たちも続いて基地内に入っていく。
「いいか、俺たちは他の奴らが戦いやすいように、まず民間人の居場所を把握しておくんだ。」
そう言ってガイルは基地内を見渡し、やがて1つのコンテナ施設に目が止まる。
「俺の勘が言ってる。民間人はあそこに収容されてるな。」
ガイルとミライだけが、その勘を信じてるようにそそくさと進んでいく。
「ちょ、ちょっと待ってください…!」
俺とイヴも、急いで2人を追って進んでいく。
例のコンテナ施設までたどり着く。施設の真隣には輸送車が3台ほど止まっていた。
ガイルがこっそり窓から室内を覗き込む。
「ビンゴ。」
室内には鎖で繋がれた民間人が2名収容されていた。
「ゼン、イヴ。民間人の拘束を解いてここに連れてこい。幸い室内に敵兵はいない。」
「了解です。」
俺たちはこっそりコンテナ施設の中へと入る。中に入った途端鼻を刺すような悪臭が漂ってくる。
「うっ…!」
鎖で繋がれ、ぐったりと倒れている2人の男を発見する。どのくらいここで収容されているのか、体は痩せ細り、肌は黒ずんで生ゴミのような悪臭を放っていた。
「イヴ、そっちの人を頼む。」
「ああ。」
俺たちは慎重に鎖をピッキングし解錠していく。その時、男が目を覚ます。
「あ…あんた、らは…?」
「静かに。ここから出してあげます。」
「ここには…この、街に…希望はない。」
その男は、涙を流しながらも笑って言う。
「俺たちは、人間でもなんでもないんだ…ゲホッ…!」
「もうすぐここを出れますから。」
絶望的な目をしてる男に、俺は励ましの言葉をかける。
「ああ…神ってのは、なんなんだろうな。」
「あなた、歩けますか?」
うんともすんとも言わない男を担いで立ち上がる。ちょうどイヴのほうも解錠が終わっていた。
「行こう。」
俺たちは民間人を担いでガイルの元へ戻る。
「よくやった2人とも。これで思う存分暴れられるぜ。」
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