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第3章 世界を滅ぼす拳
世界を滅ぼす拳 Part1
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「村人D見てー!綺麗な箱!」
弟の村の少年Aがまた無邪気な笑顔で畑で拾ったあの箱を見せる。
怪物が入ってるたの危険な箱を。
もう何度目だろうか?もう50回近くこの繰り返す世界の中でこのやり取りも何度も何度も繰り返している。
もう弟は絶対に死なせない。
シュ!!バシっ!
僕は僕の伸縮自在なグロテスクな腕を急いで弟の持つ銀色の箱に伸ばし取り上げて空高く投げた。
宙を舞う銀の箱が開き、中から金色の身体に目が赤い翼の生えた大蛇が出てきた。
大蛇は空中で僕と目が合うとシャーと威嚇し僕目掛けて飛んできた。
「肉拳(にくけん)!!」
僕は僕の腕をグチャグチャでグロテスクに巨大化させ大蛇を殴りかかる。
必殺技名、肉拳、、、。
なんかこれもしっくり来ないな。前回黒いペガサスと戦った時は咄嗟に「ミートパンチャー(肉の殴打)」と必殺技名を叫んだが何か違ったし必殺技名って難しい。
そんな事を考えいたら大蛇は僕の技をかわし腕に絡みついてきた。
ミシミシと音がする。痛くは無いが流石にこのグロい腕でも長時間締め付けられるとまずそうだ。
「くらえ!新技!肉の荊!(にくのいばら)」
僕は大蛇が絡みついたグロい巨大な腕をトゲトゲの形状に変化させた。
シャー!!!??、、、、。
トゲは大蛇の頭を貫き大蛇は息絶えた。
「大丈夫か?」
僕は弟の元に駆け寄る。
「うん。村人Dごめん!僕あれだけ村人Dに銀色の箱には近づくなって言われてたのに。」
弟は泣きそうな顔をして謝る。
「いいんだ。無事で良かった。」
僕は近くに落ちていた大蛇が抜けて空になった銀色の箱を拾い擦った。
銀色の箱に虹色の文字が浮かびあがる。
「LV50、、、。また数字が浮かび上がっている。」
あの日以来、僕は何度何度もこの世界をループし、何度も何度もリリーの死を止められない未来を見て、何度も何度も弟が拾って来る銀色の箱と戦って来た。
この運命から逃れようと弟とリリーを連れて村から逃げ出そうとした事もあったが何かの力が働いているのか、隣町に行商に行くためや具合が悪くなり隣町の医者に見てもらうため町を出るといった目的をもって村長に一言村を出ると報告する決まりがこの村にはあり、それをやぶりむやみに村を出ようとするとどうしようも無い吐き気がして村を出られない事が分かった。
そして中から怪物が出てくる銀色の箱は勇者達がこの村に来てリリーを連れていった次の日以降ランダムな日に弟が拾ってくるようになった。
繰り返す1年間の中、箱が現れる日付や頻度は毎回違くていつ出現するのか全く読めない。
しかも箱の中の怪物は毎回違く、ライオンのような怪物だったり、クマのような怪物だったりありとあらゆる怪物と僕は弟を守るために戦ってきた。
ループを繰り返す度に僕は弟に銀色の箱は危険だから拾うなと注意をしているにも関わらず弟は必ず銀色の箱を拾って来てしまう。
きっと皆んなが操られる現象と同じように弟は銀色の箱を必ず拾うように操られているのだろう。
でも繰り返しの中で最初は何度も弟を死なせてしまっていたが、僕はこのグロい腕を大分使いこなせるようになって弟を死なせないようになってきた。
繰り返す度に集めた銀色の箱の残骸はなくなってしまうので最初の頃の箱に何が書かれてたかは解らないが、箱を擦ると「LV レベル」という数字が浮き出てくる事が解った。
おそらく箱に入ってる怪物の強さ、レベルを表してるのだろう。
最初に気付いた時は「LV20」のクマのような怪物だったが、それから次第に数字は高くなっていった。
だんだん強い怪物が入ってる箱になってきたという事なのだろう。
それにしても今までは箱は勇者達が来る日以降に現れていたが、よくよく考えると今回は勇者達が来る前だ。
いつものパターンならおそらく明日が勇者達が現れる日。
何故今回は違ったのか?
そもそも何のためにあんな訳の解らない箱が?
ふと僕はあの謎の老人の事を思い浮かべた。
どうもあの老人が仕掛けてるような気がしてならない。
「ふぉふぉ正解じゃよ。わしの可愛い最高な人形!!強くなってきたのぉ!美しい手だ!」
後ろを振り返るとあの老人が立っていた。
弟がこの老人の不穏な雰囲気を感じたのか誰?と不安がり後ずさる。
「やっぱりあんたか?一体あんたはなんなんだ!僕に何をさせたいんだ!!」
僕は老人に怒りをぶつけた。
「何度も繰り返しを経験し疲れたじゃろう。じゃが喜べ!繰り返す時は終わり遂に前に進む時が来たのじゃ!」
老人はにやけながら続ける。
「明日お主には勇者を殺して貰う!」
Part2に続く
弟の村の少年Aがまた無邪気な笑顔で畑で拾ったあの箱を見せる。
怪物が入ってるたの危険な箱を。
もう何度目だろうか?もう50回近くこの繰り返す世界の中でこのやり取りも何度も何度も繰り返している。
もう弟は絶対に死なせない。
シュ!!バシっ!
僕は僕の伸縮自在なグロテスクな腕を急いで弟の持つ銀色の箱に伸ばし取り上げて空高く投げた。
宙を舞う銀の箱が開き、中から金色の身体に目が赤い翼の生えた大蛇が出てきた。
大蛇は空中で僕と目が合うとシャーと威嚇し僕目掛けて飛んできた。
「肉拳(にくけん)!!」
僕は僕の腕をグチャグチャでグロテスクに巨大化させ大蛇を殴りかかる。
必殺技名、肉拳、、、。
なんかこれもしっくり来ないな。前回黒いペガサスと戦った時は咄嗟に「ミートパンチャー(肉の殴打)」と必殺技名を叫んだが何か違ったし必殺技名って難しい。
そんな事を考えいたら大蛇は僕の技をかわし腕に絡みついてきた。
ミシミシと音がする。痛くは無いが流石にこのグロい腕でも長時間締め付けられるとまずそうだ。
「くらえ!新技!肉の荊!(にくのいばら)」
僕は大蛇が絡みついたグロい巨大な腕をトゲトゲの形状に変化させた。
シャー!!!??、、、、。
トゲは大蛇の頭を貫き大蛇は息絶えた。
「大丈夫か?」
僕は弟の元に駆け寄る。
「うん。村人Dごめん!僕あれだけ村人Dに銀色の箱には近づくなって言われてたのに。」
弟は泣きそうな顔をして謝る。
「いいんだ。無事で良かった。」
僕は近くに落ちていた大蛇が抜けて空になった銀色の箱を拾い擦った。
銀色の箱に虹色の文字が浮かびあがる。
「LV50、、、。また数字が浮かび上がっている。」
あの日以来、僕は何度何度もこの世界をループし、何度も何度もリリーの死を止められない未来を見て、何度も何度も弟が拾って来る銀色の箱と戦って来た。
この運命から逃れようと弟とリリーを連れて村から逃げ出そうとした事もあったが何かの力が働いているのか、隣町に行商に行くためや具合が悪くなり隣町の医者に見てもらうため町を出るといった目的をもって村長に一言村を出ると報告する決まりがこの村にはあり、それをやぶりむやみに村を出ようとするとどうしようも無い吐き気がして村を出られない事が分かった。
そして中から怪物が出てくる銀色の箱は勇者達がこの村に来てリリーを連れていった次の日以降ランダムな日に弟が拾ってくるようになった。
繰り返す1年間の中、箱が現れる日付や頻度は毎回違くていつ出現するのか全く読めない。
しかも箱の中の怪物は毎回違く、ライオンのような怪物だったり、クマのような怪物だったりありとあらゆる怪物と僕は弟を守るために戦ってきた。
ループを繰り返す度に僕は弟に銀色の箱は危険だから拾うなと注意をしているにも関わらず弟は必ず銀色の箱を拾って来てしまう。
きっと皆んなが操られる現象と同じように弟は銀色の箱を必ず拾うように操られているのだろう。
でも繰り返しの中で最初は何度も弟を死なせてしまっていたが、僕はこのグロい腕を大分使いこなせるようになって弟を死なせないようになってきた。
繰り返す度に集めた銀色の箱の残骸はなくなってしまうので最初の頃の箱に何が書かれてたかは解らないが、箱を擦ると「LV レベル」という数字が浮き出てくる事が解った。
おそらく箱に入ってる怪物の強さ、レベルを表してるのだろう。
最初に気付いた時は「LV20」のクマのような怪物だったが、それから次第に数字は高くなっていった。
だんだん強い怪物が入ってる箱になってきたという事なのだろう。
それにしても今までは箱は勇者達が来る日以降に現れていたが、よくよく考えると今回は勇者達が来る前だ。
いつものパターンならおそらく明日が勇者達が現れる日。
何故今回は違ったのか?
そもそも何のためにあんな訳の解らない箱が?
ふと僕はあの謎の老人の事を思い浮かべた。
どうもあの老人が仕掛けてるような気がしてならない。
「ふぉふぉ正解じゃよ。わしの可愛い最高な人形!!強くなってきたのぉ!美しい手だ!」
後ろを振り返るとあの老人が立っていた。
弟がこの老人の不穏な雰囲気を感じたのか誰?と不安がり後ずさる。
「やっぱりあんたか?一体あんたはなんなんだ!僕に何をさせたいんだ!!」
僕は老人に怒りをぶつけた。
「何度も繰り返しを経験し疲れたじゃろう。じゃが喜べ!繰り返す時は終わり遂に前に進む時が来たのじゃ!」
老人はにやけながら続ける。
「明日お主には勇者を殺して貰う!」
Part2に続く
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