かわいいものが好きなボクは、ボクを否定する王子を「ざまぁ」して胸を張って生きていきます。

さくしゃ

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オルナ・デパイス

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 夕焼け色に染まる校庭でひと組の男子が戯れる。

 一人は、赤い髪が特徴的なヤンチャな見た目の少年。

 もう一人は、さらさらした黒髪と爽やかな雰囲気の少年が肩を組み合う。

「お前抜け駆けしやがって。いつからだ。仲良さそうに話してたさっきの娘とはいつ知り合ったんだよ。付き合うのか?」

 黒髪の少年が赤髪の少年と肩を組み優しく頭を小突きながら尋問する。その表情はどこか嬉しそう。

「いや、そんなんじゃねえよ……」

 赤髪の少年は視線を落とし、複雑そうな表情で返答する。

「あ、わりーわりー。ちょっとからかいすぎたわ」

 不機嫌な赤髪の少年の雰囲気を感じ取った黒髪の少年は、組んでいた肩から手を離すと、申し訳なさそうに笑う。

「ま、よかったわ。女が嫌いだって言ってたお前に好ましい女ができてよ。おめでとう」

 赤髪の少年の幸せが心から嬉しい黒髪の少年は、満面の笑みを浮かべる。

「いや、俺は……」

 しかし赤髪の少年はさらに複雑そうに表情を歪め、自身のルーファーの先を見つめると目を瞑る。

「おーい。どした?」

 声をかける黒髪の少年の声に、

「っ!」

 意を決して目を開け、黒髪の少年をまっすぐに見つめ、

「俺が好きなのはお前なんだよ!」

 ずっと隠し続けてきた想いを口にする。

「……え」

 戸惑う黒髪の少年。

「気色悪いのはわかってる。自分でもどうかと思う……けど!いつだって俺の心の矢印が向くのはお前だけなんだ!いつから好きなのかはわからない。気がついたらお前のことばかり考えるようになってた……」

 思いを伝えてしまった以上、仲の良い幼なじみという心地よい関係はこれ以上続けられない。

 そして、同性愛なんて貴族社会では認められていないし、そもそも受け入れられるわけない。

 "気持ち悪い"

 そう言われて断られても仕方のないこと。

 と、わかってはいるけど、いいしれない恐怖心からギュッと目を閉じる。

 そんな赤髪の少年を、

「ごめん。今すぐ答えられないけど、お前とはずっと一緒にいたいと思っている。だから時間をくれないか。お前の気持ちにどう答えたらいいのかを考える時間を俺にくれないだろうか」

 黒髪の少年は不安がる赤髪の少年を優しく抱きしめ、耳元で囁く。その言葉にーー

「ありがと……ありがとぅ……」

 赤髪の少年が涙を流す。

…………
……


 という少年二人の恋愛模様を校舎裏からじっと見ていた私ーーオルナ・デパイスは、

「えがった……えがったなー!」

 二人の性別を超えた絆に涙が止まらず、ハンカチで雫を拭っていた。

「はーー、いいもん見してもらいましたわ。雰囲気も高まってきた様子だし、邪魔者はここら辺で退散しますかね」

 荷物をまとめて立ち上がり振り返った時……

「っ!」

 学園1の有名人とぶつかった。
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