15 / 20
登場「ミリィ・ブライアン」
しおりを挟む
ミリィside
私はずっと見ているだけだった。
"二人の王子は優秀だというのに……第三王子のあの出来の悪さは"
物心つく前にはすでに第二王子レイブン様の婚約者となっていた。だから、
"あなたをここにおき続けるはできません"
見ているしかなかった。あなたが王城で、
"あれが第三王子ロベルト……レイブン様と違ってまともに授業を受けない。どんなに聡明な人物だとしても王子の器ではありませんね"
学院で後ろ指を指されている姿を見ているしかなかった。だって、どんなにあなたのことを想っていても私にはレイブン様という婚約者がいるのだから。でも……、
"あのロベルト殿下が笑っていたんだって"
"聞いた聞いた。それも一緒にいたのは老婆"
取り巻き達の噂話をたまたま耳にしてしまった。
(まあ、いつものこと。根も葉もない噂よ)
その時はそう思っていた。けど、
"うーん?やっぱりここの風景はキャロルに合わない"
"そうですかね?"
私は見てしまった。あなたが見知らぬ女性と親しげに話している姿を。ずっと一人で絵を描いていた。笑いもせず、怒りもせず。淡々と。そんなあなたが見知らぬ女性と話して笑っていた。
(っ!)
心がざわついた。何でロベルト殿下の隣にいるのが私ではないのか、誰ですかその女性はーーいろんな想いが、感情が駆け巡った。
それでも私は第二王子レイブン様の婚約者、そしてブライアン公爵家の令嬢ーー私自身の感情で動いていい身分ではない。だから、いつものようにドレスの裾を握りしめて、
「おはようございます。ミリィ様」
「おはよう。アンナ」
私は今日もミリィ・ブライアンを演じる。
私はずっと見ているだけだった。
"二人の王子は優秀だというのに……第三王子のあの出来の悪さは"
物心つく前にはすでに第二王子レイブン様の婚約者となっていた。だから、
"あなたをここにおき続けるはできません"
見ているしかなかった。あなたが王城で、
"あれが第三王子ロベルト……レイブン様と違ってまともに授業を受けない。どんなに聡明な人物だとしても王子の器ではありませんね"
学院で後ろ指を指されている姿を見ているしかなかった。だって、どんなにあなたのことを想っていても私にはレイブン様という婚約者がいるのだから。でも……、
"あのロベルト殿下が笑っていたんだって"
"聞いた聞いた。それも一緒にいたのは老婆"
取り巻き達の噂話をたまたま耳にしてしまった。
(まあ、いつものこと。根も葉もない噂よ)
その時はそう思っていた。けど、
"うーん?やっぱりここの風景はキャロルに合わない"
"そうですかね?"
私は見てしまった。あなたが見知らぬ女性と親しげに話している姿を。ずっと一人で絵を描いていた。笑いもせず、怒りもせず。淡々と。そんなあなたが見知らぬ女性と話して笑っていた。
(っ!)
心がざわついた。何でロベルト殿下の隣にいるのが私ではないのか、誰ですかその女性はーーいろんな想いが、感情が駆け巡った。
それでも私は第二王子レイブン様の婚約者、そしてブライアン公爵家の令嬢ーー私自身の感情で動いていい身分ではない。だから、いつものようにドレスの裾を握りしめて、
「おはようございます。ミリィ様」
「おはよう。アンナ」
私は今日もミリィ・ブライアンを演じる。
3
あなたにおすすめの小説
ブスすぎて嫁の貰い手がないから閨勤侍女になれと言われたので縁を切ります、完全に!完全縁切りの先にあったのは孤独ではなくて…
ハートリオ
恋愛
ルフスは結婚が決まった従姉の閨勤侍女になるよう父親に命令されたのをきっかけに父に無視され冷遇されて来た日々を終わらせようとブラコン父と完全に縁を切る決意する。
一方、従姉の結婚相手はアルゲンテウス辺境伯とのことだが、実は手違いがあって辺境伯が結婚したいのはルフス。
そんなこんなの異世界ファンタジーラブです。
読んでいただけると嬉しいです。
で、お前が彼女に嫌がらせをしている理由を聞かせてもらおうか?
Debby
恋愛
ヴェルトが友人からの手紙を手に辺境伯令嬢であるレィディアンスの元を訪れたのは、その手紙に「詳細は彼女に聞け」と書いてあったからだ。
簡単にいうと、手紙の内容は「学園で問題を起こした平民──エボニーを妻として引き取ってくれ」というものだった。
一方その話を聞いてしまった伯爵令嬢のオリーブは動揺していた。
ヴェルトとは静かに愛を育んできた。そんな自分を差し置いて、言われるがまま平民を妻に迎えてしまうのだろうか。
そんなオリーブの気持ちを知るはずもないエボニーは、辺境伯邸で行儀見習いをすることになる。
オリーブは何とかしてヴェルトを取り戻そうと画策し、そのことを咎められてしまう。もう後は無い。
オリーブが最後の望みをかけてヴェルトに自分を選んで欲しいと懇願する中、レィディアンスが静かに口を開いた。
「で、そろそろお前が彼女に嫌がらせをしている理由を聞かせてもらおうか」
「はい?」
ヴェルトは自分が何を言われたのか全く理解が出来なかった。
*--*--*
覗いてくださりありがとうございます。(* ᴗ ᴗ)⁾⁾
★全31話7時19時更新で、全話予約投稿済みです。
★★「このお話だけ読んでいただいてもOKです!」という前提のもと↓↓↓
このお話は独立した一つのお話ですが、「で。」シリーズのサイドストーリーでもあり、第一弾「で、私がその方に嫌がらせをする理由をお聞かせいただいても?」の「エボニーその後」でもあります(あるいは「最終話」のその後)。
第一弾「で、私がその方に嫌がらせをする理由をお聞かせいただいても?」
第二弾「で、あなたが私に嫌がらせをする理由を伺っても?」
第三弾「で、あなたが彼に嫌がらせをする理由をお話しいただいても?」
どれも女性向けHOTランキングに入り、特に第二弾はHOT一位になることが出来ました!(*´▽`人)アリガトウ
もしよかったら宜しくお願いしますね!
【完結】私が誰だか、分かってますか?
美麗
恋愛
アスターテ皇国
時の皇太子は、皇太子妃とその侍女を妾妃とし他の妃を娶ることはなかった
出産時の出血により一時病床にあったもののゆっくり回復した。
皇太子は皇帝となり、皇太子妃は皇后となった。
そして、皇后との間に産まれた男児を皇太子とした。
以降の子は妾妃との娘のみであった。
表向きは皇帝と皇后の仲は睦まじく、皇后は妾妃を受け入れていた。
ただ、皇帝と皇后より、皇后と妾妃の仲はより睦まじくあったとの話もあるようだ。
残念ながら、この妾妃は産まれも育ちも定かではなかった。
また、後ろ盾も何もないために何故皇后の侍女となったかも不明であった。
そして、この妾妃の娘マリアーナははたしてどのような娘なのか…
17話完結予定です。
完結まで書き終わっております。
よろしくお願いいたします。
婚約破棄された人たらし悪役令嬢ですが、 最強で過保護な兄たちと義姉に溺愛されています
由香
ファンタジー
婚約破棄のその日、
悪役令嬢リリアーナは――弁明すら、しなかった。
王太子と“聖女”に断罪され、すべてを失った彼女。
だがその裏で、王国最強と名高い三人の兄と、
冷静沈着な義姉が、静かに動き始めていた。
再検証によって暴かれる“聖女の嘘”。
広場で語られる真実。
そして、無自覚に人を惹きつけてしまう
リリアーナの優しさが、次々と味方を増やしていく――。
これは、
悪役令嬢として断罪された少女が、
「誰かの物語の脇役」ではなく、
自分自身の人生を取り戻す物語。
過保護すぎる兄たちと義姉に溺愛されながら、
彼女は静かに、そして確実に幸せへ向かっていく。
騎士団長を追放した平和ボケ王国は、七日で滅びました
藤原遊
ファンタジー
長らく戦のなかった王国で、
騎士団長の父を病で失った令嬢は、その座を引き継いだ。
だが王城に呼び出された彼女に告げられたのは、
騎士団の解体と婚約破棄。
理由はただ一つ――
「武力を持つ者は危険だから」。
平和ボケした王子は、
非力で可愛い令嬢を侍らせ、
彼女を“国の火種”として国外追放する。
しかし王国が攻められなかった本当の理由は、
騎士団長家が持つ“戦況を覆す力”への恐れだった。
追放された令嬢は、即座に隣国帝国へ迎えられ、
軍人として正当に評価され、安泰な地位を得る。
――そして一週間後。
守りを捨てた王国は、あっけなく陥落した。
これは、
「守る力」を理解しなかった国の末路と、
追放された騎士団長令嬢のその後の物語。
《完結》「パパはいますか?」ある日、夫に似た子供が訪ねて来た。
ヴァンドール
恋愛
嫁いですぐに夫は戦地に赴いた。すると突然一人の男の子が訪ねて来た「パパはいますか?」
その子供の顔は戦地に行った夫にそっくりだった。
婚約破棄を伝えられて居るのは帝国の皇女様ですが…国は大丈夫でしょうか【完結】
繭
恋愛
卒業式の最中、王子が隣国皇帝陛下の娘で有る皇女に婚約破棄を突き付けると言う、前代未聞の所業が行われ阿鼻叫喚の事態に陥り、卒業式どころでは無くなる事から物語は始まる。
果たして王子の国は無事に国を維持できるのか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる