義弟に迫られてます〜制御不能な本気の恋〜

さくしゃ

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私の心は……

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「直人、直人!……大丈夫かな?」

「何があったんだろうね。何回呼んでも全然答えてくれない」

 ボーッと天井を見つめる直人。

 その周りには、直人を心配する学年中の女子生徒が集まり、直人の名前を呼んだり、肩を叩いたりしている。

"忘れてくれ"

 3日前のあの日から直人は抜け殻のようになっていた。

 原因はわかってる。私のせいだ。

 私があの時、さっさと答えを出さなかったせい。

 早く答えを出さなくちゃいけないと分かっているのに……

「どうしたらいいの……」

 きっと直人は、かつての私が経験したあの苦しい世界にいる。

 人の声が届かなくて、見る物全てが色褪せた世界。

「ごめん、ごめん。直人」

 しかし、自分を責めてばかりで一向に答えが出ない。

 ウジウジウジウジ……

「ああ! もうむかつく!」

 お昼休み。

 いつものように屋上でちーちゃんとお弁当を食べていたら、いきなりちーちゃんがお弁当を手に持ったまま叫び出した。

「なんで!なんで2人がここまで苦しまなきゃいけないの!意味わかんなーい!!」

「……」

「好きだっていう事がそんなにいけない事なの! 確かに私たちは親が認めてくれなくちゃほとんどの事は選べないよ! でも、誰を好きになるかくらい自由でいいじゃん! 想いを伝えるくらいいいじゃん!」

 はぁはぁ……と息を切らすちーちゃん。

「萌!! あんたの心はなんて言ってんの?」

 私の肩を掴み、危機迫る様子で眉間に皺を寄せるちーちゃん。

「それは……家族が崩壊するのは嫌だっ」

「違う! あんたの心が後悔しない選択はどっちか聞いてんの!」

「……」

 心が後悔しない選択……。

 正直、わからない。

 心で判断するなんて考えもしなかったから。

「……心で判断してもいいのかな?」

「逆になんで心で判断しちゃいけないの? 好きって想いは心から溢れるものだよ」

 首を傾げるちーちゃん。

「私は、私は直人が好き!」

 私の答えを聞いてちーちゃんは微笑む。

「なら、行ってこい!」
 
 3年前のあの日のように私はちーちゃんに背中を押され、

「うん!言ってくる!」

 直人の元へ駆け出す。
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