嫌われ者の長男

りんか

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あれからどれくらい時間がたっただろうか僕はいつの間にか眠ってしまっていたようだ
ポツリポツリ
「え、雨?」
ザーーー
「!?」
急に土砂降りになり急いで僕は屋根のあるところに入った
「なんでこんな急に?」
(しばらく雨宿りするしかないな)
ゴロゴロピッジャーン
ビクッ
「うそ、かみな、り?」
実を言うと僕は雷が大の苦手だった。そもそも大きい音が得意じゃない。小さい時は弟達も怖くて誰かしら僕のそばにいてくれて安心したし、年齢が上がって以降は外にいる時にここまでの大雨に遭遇することはなかったし、家なら安心できた、けど今は家でもなければ一人
「っ、こわい」
ゴロゴロピッジャーン
「ひっ、っ」
(どうしよう誰か誰か僕の隣にいてよ怖いよ)
ピッシャーン
「っ、」
僕は一生懸命耳を塞いだ。少しでも音が聞こえなくなるように
やだよ。1人は怖いよ嫌だよ
「誰か」
ピッシャーン
「っ、」
いつからこんなに弱くなったんだろう。こんなんで弟達を守れるの?長男なのに僕が一番しっかりしないといけないのに。役に立てないなら捨てられるのに
「も、やだよ」
心の闇がどんどん広がって言って体まで飲み込まれそうだ。愛されたい必要とされたい。1人はもうやだ
「にぃちゃん!」
「!」
目の前にはすぶ濡れの悟がいた
悟「探したんだぞ。こんな雨の中一人でいるもんじゃないよ」
(今だけ今だけならいいかな?)
ギュッ
悟「にににににぃちゃん!?////」
「かみなり、こわい」
悟「!にぃちゃんでも怖いものってあるんだ。ちょっと意外」
「僕にも怖いものはいっぱいあるよ」
悟「例えば?」
「......誰からも、必要とされないこと」
悟「・・・・」
チラッ
悟はすごく驚いた顔をした
「あ、ごめん。忘れて」
何言ってるんだ僕は。また迷惑かけちゃうごめん悟
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