会計のチャラ男は演技です!

りんか

文字の大きさ
上 下
21 / 35
転校生

19.訪問者

しおりを挟む
「はぁはぁっ」
雪はしばらく走ったところで足を止めた

「ほんとに、なにやってんだろっ、」
ハハッと、雪は呆れたような乾いた笑みを零した

プルルルル、雪のポケットに入っていたスマホがなった
「おじ、さん?…………はい」
[ゆ、雪、助けてくれぇぇぇぇぇぇ!!]
「叔父さん!?叔父さん!」
電話が切れ、雪は急いで学校に戻った

バンッ
「叔父さん!」
雪が理事長室を開けるとそこには正座してる叔父さんと見慣れた二人がいた

「げっ、」
「「雪ーー♡」」
二人は近づいて来て雪は危機感を覚え、全力で走り出した

「ゲホッ、なんで、こんなに走ることにっ、」
雪は校舎を全速力で校舎を駆け抜け、生徒会室に行った

「か、匿ってください!!」
「((雪!?(ゆーくん!?(ゆきゆき!?」
「今日は休みだったんじゃ」
「ちょっと今、それどころではなくてですね。ちょっと失礼します。僕は居ないことにしておいてくださいね」
雪は近く居た副会長の足元に隠れた。すると
バンッ
ドアが勢いよく開きさっきの2人が入ってきた

「「だ、誰?」」
「あれ?こっちに来たと思ったんだけどな」
「いないじゃん。本当に頼りにならないね、十夜兄さん」
「おかしいな、」
「お前ら、誰だ?見ない顔だが、この学園は関係者以外立ち入り禁止のはずなんだが」
「ん?関係者だからいるんだよ?そんな事もわかんないの?生徒会長くん」
「あ"?なんだと?」
会長はガタリと音を立てて立ち上がった

「ちょ、会長ストップだよ!」
「学園の生徒じゃない人と喧嘩とかダメだよ」
双子は急いで会長を抑えた

「それより、1年S組と雪の居場所教えてもらえませんか?」
「…………な、で?」
「お兄さん達ゆきゆきのなんなの?」
双子と七晴はその2人の前に立った

「雪は俺の嫁だよ」
「十夜兄さんのものじゃないし、雪は僕のだし」
「で、結局あなた方は雪のなんなんですか?」
「まぁ今はまだ兄だな」
「一応弟」
「それで1年S組には何を?」
「あぁ、莉央くんを回収にね。ちょっとこれから一族での会議が始まるから一族が大集結するんだよね」
「てことで雪も早く出てきて」
「はぁ、わかったよ」
雪は机の下からのそのそと出てきた

「雪、こいつら本当にお前の兄弟か?」
「うん。正真正銘僕の兄の十夜と弟の時雨」
「ていうか一族で集まるって」
「まぁ、今回の面汚しの責任問題について、だろうね。一族で集まるなんて5年ぶりくらいだけど」
「まぁそうそうあるもんじゃないでしょ。ってことで雪は一週間くらいこっちには戻ってこないんでよろしく~」
「すみません。仕事お願いします」
「ゆきゆき、一週間もいないの?」
「うん。今回はもしかしたらもっと長引くかもだけど、頑張って来るね」
「ゆーくんが一週間もいないなんて寂しいよ!」
「ゆきゆき……」
「ごめんね。でも、大事な事だし、この学園にも関わってくるから行ってこないと、これが終わったらまたお菓子作ってあげるね」
「「!楽しみにしてる!」」
雪は二人の頭を撫でると踵を返し、十夜と時雨について行った
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

甘い婚約~王子様は婚約者を甘やかしたい~

恋愛 / 完結 24h.ポイント:92pt お気に入り:385

処理中です...