Reset sand

香川 みぃさ

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現実とは

自覚

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「お母さん赤ちゃんよりも色が白いですねー」
ナースさんがそんなことを言っている。
私は大体に生まれ付き色が白かった。

産まれたと連絡をしたら同級生が四人で押しかけた。
同い年で子供を産んだ私が物珍しく映るのかみんなでお祝いに来てくれた。
「いやぁまさかタメでママがいるなんてね!甥っ子よりこの子が可愛い!」

ナースさんがきておっぱいのマッサージをしてくれる、でもこれがめちゃくちゃ痛くて、、、
乳腺炎を起こしてしまった私は熱が出てアイスノンで冷やした。
冷凍庫に何度も通い眠れないほどの痛みを和らげようと冷やしながら過ごした。

入院中は沐浴の練習をしたりオムツを変えたり慣れない手付きで新人ママは頑張った。
母親教室でも人形相手に練習はしたけど生きている我が子となると全然違っていた。

一週間入院したけど、何度連絡をしても彼は来なかった。


退院の日母がチャイルドシートを乗せた車で迎えに来た。シートに座った息子はとても窮屈そうで眉間にシワを寄せていた。可愛くて可愛くてずっと触っていたかった。

お家に帰るとおっぱいの時間とひたすら繰り返されるうんちとおしっこの回数に驚いた。寝
ている時間がないくらい大変、、、。

退院した次の日に彼と両親が会いに来た。息子を抱いて
「ちっちゃいね。」と不思議そうに触っていた。

息子の名前はどこかのお寺の偉い人に相談して決めたそうだ。
なんだかそれを聞いて寂しく感じてしまった。可愛い我が子の名前くらい自分で考えて欲しかった。

息子が産まれてからも月に一度しか会いに来てくれなかった。

そんな時妹から信じられない言葉を聞いてびっくりした。
「話すべきか悩んだんだよ、でも許せなくて、お姉ちゃんが可哀想で、、、」
それは彼に年下の彼女がいると言うことだった。
私が一人で出産で不安を抱えている時に、別に彼女を作りデートを重ね、明日指輪を買いに行くとその女の子が話していた。ということだった。

許せなかった。

私は友達に相談して、彼女の番号を調べて電話をかけた。
彼には私がいること、そして先月息子が産まれた事。を伝えた。
「確かに付き合っていますが、コウくんがそんな事するわけありません!そんな人じゃないんで!そんな嘘付かないでください!」
信じられない言葉だった。

ここにいる私と息子は何なのだろう。あり得ない存在と言われてしまった。

彼に電話をかけた。
会いたいと言うと、今日は遠征で県外に来ていると言っている。
嘘だった。明日彼女と指輪を買いに行く男が県外にいるはずがないのだから。
「指輪を買いに行くんでしょ?彼女から聞いたよ?」
「、、、。」
無言だった。問い詰めたかった、すぐに別れてくれと、言いたかった。
でも私の口から出た言葉は
「お前なんていらない。」
その一言だった。

その次の日彼の母から電話があった。
「あの子が目を覚ますまで美咲ちゃんに待っててくれとは言えない。あの子大学に行きたいと言っている。」
と言われた。

こんな理不尽が許されるのだろうか、世の中にクズはいるのだ。

私の父と母が激怒したことはいうまでもない。

私は未婚の母になった。




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