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始まり
どうする?
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パーティ会場となっている老舗ホテルでは会社のスタッフとホテルのスタッフが慌ただしく動いている。
私はホテル側のスタッフリーダーとギリギリまで打合せをしながらスタッフに指示を出す。
ホテル側のスタッフリーダーは30代の若さで異例の出世を果たしている源川薫課長。
天は二物を与えずは嘘だと思ってしまう。
見た目はスーパーモデル並にスタイル抜群で柔らかな美貌を兼ね備えていながらも傲った所はなく年下の私にも丁寧且つ対等に接してくれる。
なのでわが社側のスタッフもこの源川課長の信望者が日に日に増えている。
「華村さん、明日の昼過ぎには花が納入されますが立ち会いますか?」
「花の納入時間は別のスタッフが立ち会いますから。私は司会者と最終チェックに入りますので何かあれば携帯か内線で連絡して下さい」
「いよいよ明日ですね。楽しみです。ここまで大掛かりなパーティは久々です。絶対に成功させます」
「私も創立100年の節目の大切なパーティのスタッフリーダーの大役に選ばれてプレッシャーが半端なくありましたが源川課長に助けられここまで出来ました。本当にありがとうございます」
「華村さん、出来れば華村さんをうちのホテルに引き抜きたいほど。わが社に来ませんか?私の右腕になって欲しいくらい」
「買い被り過ぎです。スタッフが私を支えてくれたから出来ました。私なんてまだまだ未熟者ですから…それにこのパーティが終わったら暫く休職しようかと……」
「えっ?何処かお悪いの?」
「いえいえ!ちょっとゆっくりしたいなぁ…と思ってます。有給も余りすぎて上からも取れと言われるので有給消化もあります」
「そうなのね。それじゃあお休みに入ったなら一緒に食事にでもいかない?仕事じゃなくプライベートよ。今流行りの女子会?」
「良いですね。是非とも御願いします。」
「良かった。これからは薫と呼んで、華村さんの事は千比絽さんと呼んでもいいかしら?」
「勿論です。源川…じゃなくて薫さん。明日も宜しく御願いします」
「こちらこそ、千比絽さん。」
握手をしてミーティングルームを出る。
もう一度パーティ会場に行き仕上がりを見る。
まだ会場には花がないので華やかさには欠けるが花が入ればいつでもお客様を迎えられる。
何ヵ月も前から準備をしてきた。
パーティ会場を何処にするか?
招待客の数や誰を招くか…?
料理やお酒の種類。
海外から来られるお客様の中には宗教上で召し上がれない食材をどうするのか?
ホテル側のスタッフと会社側のスタッフとの綿密な打合せ。
休みを返上して打合せした事もある。
明日はホテル側のスタッフ、会社側のスタッフ達の集大成だ。
絶対に成功させてみせる。
パーティ当日。
司会者と最終チェックをしていると内線電話が入った。
「華村さん、市川さんからです。至急とのことで……」
電話に出たホテル側のスタッフから電話を受けとる。
「もしもし?市川くん?どうしたの?」
「華村さん…実は…会長と社長に贈呈される花が…納品書に書かれてないんです…」
「書かれてないって…先日藤花花壇と打合せした時にはちゃんと書かれた注文書を出したでしょ?私と市川くんとで確認したはず……」
「はい…だからこそ気づいたのですが藤花花壇さんによると後日電話で会長と社長の贈呈分はキャンセルして欲しいと……連絡があったと…」
「そんな……誰が……」
「藤花花壇に連絡して花を集めてもらうように言いましたが……一人分くらいしか…間に合わないかもと……」
「とりあえず色々な花屋に連絡して…!私も探してみるから…」
「解りました…」
手の空いたらスタッフに連絡して花屋をリストアップさせる。
その間司会者との打合せと同時進行しながら花屋に注文を出すが探している花が中々見つからない。
当然だ。
季節外れの花だからこそ藤花花壇に一任していた。
昔からの付き合いだからこそ信頼して任せた。
いや、私の確認ミスだ。
きちんと確認していたら……
しかし…誰なんだろうか?
会長と社長の贈呈の花をキャンセルしたのは…
綿密な打合せして直接藤花花壇の担当者に書類を渡したのに……。
犯人探しはパーティが終わってからだ。
今は会長と社長の花を何が何でもかき集めて造り上げなければ……。
スタッフの今までの血の滲む頑張りを無駄にはさせられない。
失敗は許されない。
パーティ開始は6時…
あと、5時間…
会長と社長の花束贈呈の予定時間は6時50分頃…
何とか間に合わせてみせる。
パーティが始まる2時間前に救世主が表れた。
そのお陰で会長と社長の花束を何とか完成させられる事が出来た。
私と市川くん、源川課長は安堵の涙が浮かんだがまだパーティが終わった訳ではないからぐっと堪えた。
そして…パーティ会場の扉が開き続々と招待客が集まり出した。
全ての招待客が会場に入り司会者の声で会場が暗くなりステージにはスポットライトが当たり会長、社長、副社長を照らしていた。
さぁ…パーティの始まりだ。
私はホテル側のスタッフリーダーとギリギリまで打合せをしながらスタッフに指示を出す。
ホテル側のスタッフリーダーは30代の若さで異例の出世を果たしている源川薫課長。
天は二物を与えずは嘘だと思ってしまう。
見た目はスーパーモデル並にスタイル抜群で柔らかな美貌を兼ね備えていながらも傲った所はなく年下の私にも丁寧且つ対等に接してくれる。
なのでわが社側のスタッフもこの源川課長の信望者が日に日に増えている。
「華村さん、明日の昼過ぎには花が納入されますが立ち会いますか?」
「花の納入時間は別のスタッフが立ち会いますから。私は司会者と最終チェックに入りますので何かあれば携帯か内線で連絡して下さい」
「いよいよ明日ですね。楽しみです。ここまで大掛かりなパーティは久々です。絶対に成功させます」
「私も創立100年の節目の大切なパーティのスタッフリーダーの大役に選ばれてプレッシャーが半端なくありましたが源川課長に助けられここまで出来ました。本当にありがとうございます」
「華村さん、出来れば華村さんをうちのホテルに引き抜きたいほど。わが社に来ませんか?私の右腕になって欲しいくらい」
「買い被り過ぎです。スタッフが私を支えてくれたから出来ました。私なんてまだまだ未熟者ですから…それにこのパーティが終わったら暫く休職しようかと……」
「えっ?何処かお悪いの?」
「いえいえ!ちょっとゆっくりしたいなぁ…と思ってます。有給も余りすぎて上からも取れと言われるので有給消化もあります」
「そうなのね。それじゃあお休みに入ったなら一緒に食事にでもいかない?仕事じゃなくプライベートよ。今流行りの女子会?」
「良いですね。是非とも御願いします。」
「良かった。これからは薫と呼んで、華村さんの事は千比絽さんと呼んでもいいかしら?」
「勿論です。源川…じゃなくて薫さん。明日も宜しく御願いします」
「こちらこそ、千比絽さん。」
握手をしてミーティングルームを出る。
もう一度パーティ会場に行き仕上がりを見る。
まだ会場には花がないので華やかさには欠けるが花が入ればいつでもお客様を迎えられる。
何ヵ月も前から準備をしてきた。
パーティ会場を何処にするか?
招待客の数や誰を招くか…?
料理やお酒の種類。
海外から来られるお客様の中には宗教上で召し上がれない食材をどうするのか?
ホテル側のスタッフと会社側のスタッフとの綿密な打合せ。
休みを返上して打合せした事もある。
明日はホテル側のスタッフ、会社側のスタッフ達の集大成だ。
絶対に成功させてみせる。
パーティ当日。
司会者と最終チェックをしていると内線電話が入った。
「華村さん、市川さんからです。至急とのことで……」
電話に出たホテル側のスタッフから電話を受けとる。
「もしもし?市川くん?どうしたの?」
「華村さん…実は…会長と社長に贈呈される花が…納品書に書かれてないんです…」
「書かれてないって…先日藤花花壇と打合せした時にはちゃんと書かれた注文書を出したでしょ?私と市川くんとで確認したはず……」
「はい…だからこそ気づいたのですが藤花花壇さんによると後日電話で会長と社長の贈呈分はキャンセルして欲しいと……連絡があったと…」
「そんな……誰が……」
「藤花花壇に連絡して花を集めてもらうように言いましたが……一人分くらいしか…間に合わないかもと……」
「とりあえず色々な花屋に連絡して…!私も探してみるから…」
「解りました…」
手の空いたらスタッフに連絡して花屋をリストアップさせる。
その間司会者との打合せと同時進行しながら花屋に注文を出すが探している花が中々見つからない。
当然だ。
季節外れの花だからこそ藤花花壇に一任していた。
昔からの付き合いだからこそ信頼して任せた。
いや、私の確認ミスだ。
きちんと確認していたら……
しかし…誰なんだろうか?
会長と社長の贈呈の花をキャンセルしたのは…
綿密な打合せして直接藤花花壇の担当者に書類を渡したのに……。
犯人探しはパーティが終わってからだ。
今は会長と社長の花を何が何でもかき集めて造り上げなければ……。
スタッフの今までの血の滲む頑張りを無駄にはさせられない。
失敗は許されない。
パーティ開始は6時…
あと、5時間…
会長と社長の花束贈呈の予定時間は6時50分頃…
何とか間に合わせてみせる。
パーティが始まる2時間前に救世主が表れた。
そのお陰で会長と社長の花束を何とか完成させられる事が出来た。
私と市川くん、源川課長は安堵の涙が浮かんだがまだパーティが終わった訳ではないからぐっと堪えた。
そして…パーティ会場の扉が開き続々と招待客が集まり出した。
全ての招待客が会場に入り司会者の声で会場が暗くなりステージにはスポットライトが当たり会長、社長、副社長を照らしていた。
さぁ…パーティの始まりだ。
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