私の相棒はモテモテです!

凰雅柚月

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出逢い

中学3年生 5

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──新学期

楽しい夏休みも終わり受験生となる中等部と高等部の3年生はそれぞれの進路を考える。

エスカレート式と言っても外部の高校や大学を受験する者もいる。

千比絽はそのまま高等部に進学をする。
今のところは大学迄このまま進むつもりでいる。


ある日──
兄さんとパパが何やら話し込んでいる。
ママからは書斎に近寄らないように言われたので静かに過ごした。



2学期になって渉さんも受験生なのに私と一緒に帰ってくれる。
その日は日直で職員室に呼ばれて多少遅くなった為に近道して通用門に行こうと中庭を通っていたら目の前に三笠彩花さんが道を塞いだ。

「えっ…と、こんにちは。三笠…彩花さんでしたよね?」

「ちょっと宜しいかしら?斎条さん」

「あの…人を待たせているので…」

「直ぐに済みますわ」

嫌と言わせないのですね。
早く終わらせる為に三笠さんに着いて行くと不意に振り向き──

「単刀直入に言います。
華村様と別れて下さらない?
貴女と華村様じゃあ釣り合わないわ。
貴女、華村様が将来何になるのかご存じかしら?
お父様と同じ外交官を目指してらっしゃるのよ。
貴女に支えられて?」

渉さんのお父様は外交官なのは知っていた。
ずっと家族でお父様の赴任先に着いていったが大学は日本の大学を受験するためにお父様以外の家族で日本に帰って来ていた。

でも渉さんが外交官になりたいって何故三笠さんが知っているの?

「何故三笠さんが渉さんの将来の夢をご存じなの?」

「私の亡き母の妹─叔母様がたまたま華村様のお母様とご学友だったの。
その時にご挨拶した時に伺いましたの。
華村様のお母様と仲良くなりましたの。
是非嫁に来て欲しいとまで仰って頂きましたのよ。」

三笠さんの声が遠退く。
渉さんはいつも優しくて私を大事にしてくれて…ー
私は渉さんに何をしてあげられてる?
大事にされるばかりで……
渉さんを支えられて無い……





どこをどう帰って来たのかいつの間にか自分の部屋にいた。
ママが心配して部屋のドアをノックした。

「千比絽?
今日待ち合わせしていたんでしょ?心配して来てるわよー」

今の私は渉さんに会わせる顔がない…
今の私は渉さんに相応しくない……

「ごめんなさい。今は…会えないの…」

「千比絽?どうしたの?」

「今は…会いたくないの……」

ママは察してくれたのか渉さんに言ってくれた。
渉さんはまたー明日来ると言って帰っていった。










それから私は通用門には行かずに渉さんを避けた。
しかし…兄さんが私の行動を把握していた為に2日振りにあっさり捕獲された。


今─

目の前には冷たい眼差しのロイヤルスマイルを湛えた渉さんが居ます。


誰か助けて下さい……。





「言いたかないが…。お前は人として最低な事してるぞ。
理由もなしに待ち合わせをすっぽかしたり電話にも出ない。
嫌いになったならなったでちゃんとフッてやれ。
あとは二人で話せ…。」


言いたいだけ言って兄さんは出ていきました。
ほんとーに2人きりになりました。


──神様、仏様、東吾様(兄)助けて下さい…!





「何かあったよね?
ちゃんと話して?
何を言われたの?
何をされた?」

私はガックシと項垂れながらカクカクシカジカと話しました。
私の話を聞いた渉さんは深い深いため息を吐きました。


「何故僕に聞いてくれないのかな?
僕が信じられない?」

渉さんは悲しげな瞳で見つめています。

「私はまだ渉さんのご両親とお会いしてません。
だけど…三笠さんは渉さんのお母様とお会いして気に入られたようですから……
もしかしたら…渉さんのご両親に認めて貰えないかも…と思うと…
それに…私は支えられてばかりで…
渉さんを支えられて無いです…
愛想をつかされてしまうのも時間の問題かも……
渉さんの夢すら私は知りませんでしたし………」

あぁ~ダメです……
涙が出てきました……
止まらなくなりそうです……


「僕の夢って何の話?」

「渉さんはお父様と同じ外交官になられるのが夢だと伺いました……」

「僕の夢って……外交官になりたいなんて言ったこと無いけど。」

「へっ?違うんですか?」

「小さい頃から親父の勤務地が世界中のあっちこっち替わって大変なのは身に染みて解ってるから外交官になりたいなんて思った事無い。
僕は僕のしたい事を見つける為に日本に帰って来たし…
それに…母親は一緒に帰っては来たが今はまた親父の勤務地に一ヶ月前から行ってるから日本にいない…
アイツはいつおふくろと会ったんだ?」

あらっ?
三笠さんの話と違う?
自信満々に私に話していたけど…
嘘なんですか?


「両親揃った時に会わせたいと思ったから話をしなかったのが悪かったね。
ゴメンね。
いつも言っているけど千比絽と別れる何て僕の人生には有り得ない。」


そう言ってロイヤルスマイルで私に軽く唇を重ねた。






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