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出逢い
高校1年生 19
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───卒業式
講堂で卒業式が行われている中、在校生は卒業式の進行、卒業パーティーの最終準備をしていた。
私と祐佳は卒業パーティーの会場で最終チェックをしていた。
卒業パーティーは立食式で休憩のための椅子は壁際に綺麗に並べられていて各テーブルには花が飾られていた。
「私達も2年後には準備をして貰う立場になるんだよね」
「そうだね。だから今日は精一杯頑張って準備をして3年生には気持ち良くパーティーを楽しんで貰おうよ」
そう言って張り切って準備をした。
準備を終わらせ後はホテル側が料理や飲み物を準備するだけ。
在校生は一旦自宅に戻りパーティードレスに着替える。
自宅が遠い人達の為にホテルに部屋を用意して着替えたりお化粧する事も出来る。
私と祐佳は私の自宅に戻り一緒に準備をする。
ママが私と祐佳にお化粧とヘアメイクしてくれるから。
ただ、祐佳はイギリスでパーティーを何回も経験しているから必要はあまりないけど先月末から祐佳のご両親はイギリスに行っていて自宅には誰もいない。
祐佳は器用にメイクして更にヘアスタイルも自分でしている。
イギリスの屋敷には専属の人達がいたらしいが…
他人に顔と頭をいじられるのが嫌だと感じて自分でするようにしたとか……
専属のスタイリスト達がいるなんてやっぱり貴族だけあるんだと関心しちゃいました。
ママはある程度は自分で出来るからパーティーの時も自分でちゃちゃっとしているよなぁ……
パーティーが連続である時は他のパーティーと被らないように美容院に行ってるけど……
「ハイ、出来た。可愛いわ!馬子にも衣装ね」
「ママ、ありがとう。でもその言葉は要らない…」
「あら?誉めてるのよ?」
「それってあまり誉め言葉じゃないのは判るから……」
「そう?じゃあ祐佳ちゃんみたいにちゃちゃっと自分で支度できるようになりなさい。場馴れしたいならパパと一緒にパーティーに連れて行くわよ?」
「まだ高校生なので遠慮します…」
「なに?千比絽はパーティーは嫌いなの?」
「楽しいのは好きだけど…パーティーにあまり良い思い出がないから…」
「そうね。ママも余り出たくないけど外国企業相手のパーティーは欠席出来ないからね。外国はパートナー同伴が当たり前だしね。千比絽もコレを機会に慣れるのもいいかも…」
これまでパーティに出ても子供の括りがあったので気が楽だったけど…
高校を卒業すればきっとパパの会社のパーティには出席する機会は増えていく。
私はママに似たのかパーティが苦手何です。
まだ小さい頃に出たパーティで他の出席者の子供たちから値踏みされるような視線を浴びたから…
あの視線は今でも忘れられない…
ママが車で送ってくれると言うので甘えてお願いしました。
「じゃあね、しっかり三年生を送ってあげなさいね。帰りは東吾に頼むからちゃんとホテルのロビーで待ってなさい。」
「おば様ありがとうございます。」
「ママ、ありがとう。行ってきます」
ホテルの前で降ろしてもらい会場へと向かう。
ロビーには大勢の人で賑わっていて中々前に進めない。
「凄い人だね。外は寒いのに中は暑い…。」
「ほんと…、お化粧が崩れちゃいそう。」
「会場へ入る前にパウダールームで直してあげるから大丈夫。さっ、行こうか」
人混みを避けながらエレベーターホールへと行くと何台ものエレベーターが沢山の人達を乗せている。
何とか乗り込んでパーティ会場のあるフロアで降りれば会場には既に卒業生と保護者、在校生が入場していた。
パーティ開始の30分前であるにも関わらず──
パーティが始まる。
司会者が合図をして会場内が暗くなりプロジェクターの映像が映し出された。
卒業生達が入学してからの3年間がBGMと共に流されている。
映像とBGMがピッタリと重なり会場内からすすり泣く声が聞こえだした。
1年間しか一緒に過ごしていない私ですら涙が零れる。
同じ時を一緒に過ごしてきた卒業生達が思い出して泣いてしまうのは当たり前だ。
この映像は今日を最後にそれぞれの道を歩む先輩たちに向けた後輩たちからの最後のプレゼント──
映像が終わりで卒業式では答辞を読んだ生徒会長、否、元生徒会長の言葉でパーティが始まった。
パーティが始まれば後輩たちが先輩たちにプレゼントを渡したり写真を撮ったりと様々に……。
私と祐佳はそんな情景を見ながら会場の隅で壁の花になっていた。
やっぱりパーティは苦手です。
祐佳が席を外したタイミングで話しかけられた。
「斎条千比絽さん?」
「はい…?」
「俺を覚えてない?一緒に体育祭実行委員をした……」
「あっ、えっと、2年生…でしたっけ?」
「そうです。でもその感じだと俺の名前は覚えてないよね?」
「すいません。初めての体育祭で一人パニック状態で委員をしていたので…」
「まぁ、人数もいたからね。じゃあ改めて2年の…もうすぐ3年の新発田直己だ。ヨロシク!」
「はい、私は…」
「知ってるよ。さっきフルネームで呼んだよ?」
「あっ、そうでしたね。ヨロシクです」
「俺ね、斎条さんが好きなんだ。付き合ってくれない?」
「はっ???いや、あの…」
「彼氏いるの?」
「はい、います。」
「文化祭にお兄さんの東吾先輩と一緒に来ていた華村渉先輩?」
「そうです。渉さんと付き合ってます」
「君には俺の方が合うと思うよ。華村先輩やめて俺に乗り替えない?」
「乗り換えません。友達が待っているので失礼します。」
なんだ??
いきなり何なんだ??
確かに体育祭の実行委員で見たことはあるが係りが違うせいか話した事すら無かったはず……
なのにいきなり好きだとか付き合ってとか渉さんと別れて乗り換えろとか………
信じらんない!!!
滅多にない怒り心頭に祐佳が呼んでも気づかないほど周りが見えていなかった。。。
2年生ではこの新発田直己先輩に振り回されてしまうなんて思いもしなかった………。
講堂で卒業式が行われている中、在校生は卒業式の進行、卒業パーティーの最終準備をしていた。
私と祐佳は卒業パーティーの会場で最終チェックをしていた。
卒業パーティーは立食式で休憩のための椅子は壁際に綺麗に並べられていて各テーブルには花が飾られていた。
「私達も2年後には準備をして貰う立場になるんだよね」
「そうだね。だから今日は精一杯頑張って準備をして3年生には気持ち良くパーティーを楽しんで貰おうよ」
そう言って張り切って準備をした。
準備を終わらせ後はホテル側が料理や飲み物を準備するだけ。
在校生は一旦自宅に戻りパーティードレスに着替える。
自宅が遠い人達の為にホテルに部屋を用意して着替えたりお化粧する事も出来る。
私と祐佳は私の自宅に戻り一緒に準備をする。
ママが私と祐佳にお化粧とヘアメイクしてくれるから。
ただ、祐佳はイギリスでパーティーを何回も経験しているから必要はあまりないけど先月末から祐佳のご両親はイギリスに行っていて自宅には誰もいない。
祐佳は器用にメイクして更にヘアスタイルも自分でしている。
イギリスの屋敷には専属の人達がいたらしいが…
他人に顔と頭をいじられるのが嫌だと感じて自分でするようにしたとか……
専属のスタイリスト達がいるなんてやっぱり貴族だけあるんだと関心しちゃいました。
ママはある程度は自分で出来るからパーティーの時も自分でちゃちゃっとしているよなぁ……
パーティーが連続である時は他のパーティーと被らないように美容院に行ってるけど……
「ハイ、出来た。可愛いわ!馬子にも衣装ね」
「ママ、ありがとう。でもその言葉は要らない…」
「あら?誉めてるのよ?」
「それってあまり誉め言葉じゃないのは判るから……」
「そう?じゃあ祐佳ちゃんみたいにちゃちゃっと自分で支度できるようになりなさい。場馴れしたいならパパと一緒にパーティーに連れて行くわよ?」
「まだ高校生なので遠慮します…」
「なに?千比絽はパーティーは嫌いなの?」
「楽しいのは好きだけど…パーティーにあまり良い思い出がないから…」
「そうね。ママも余り出たくないけど外国企業相手のパーティーは欠席出来ないからね。外国はパートナー同伴が当たり前だしね。千比絽もコレを機会に慣れるのもいいかも…」
これまでパーティに出ても子供の括りがあったので気が楽だったけど…
高校を卒業すればきっとパパの会社のパーティには出席する機会は増えていく。
私はママに似たのかパーティが苦手何です。
まだ小さい頃に出たパーティで他の出席者の子供たちから値踏みされるような視線を浴びたから…
あの視線は今でも忘れられない…
ママが車で送ってくれると言うので甘えてお願いしました。
「じゃあね、しっかり三年生を送ってあげなさいね。帰りは東吾に頼むからちゃんとホテルのロビーで待ってなさい。」
「おば様ありがとうございます。」
「ママ、ありがとう。行ってきます」
ホテルの前で降ろしてもらい会場へと向かう。
ロビーには大勢の人で賑わっていて中々前に進めない。
「凄い人だね。外は寒いのに中は暑い…。」
「ほんと…、お化粧が崩れちゃいそう。」
「会場へ入る前にパウダールームで直してあげるから大丈夫。さっ、行こうか」
人混みを避けながらエレベーターホールへと行くと何台ものエレベーターが沢山の人達を乗せている。
何とか乗り込んでパーティ会場のあるフロアで降りれば会場には既に卒業生と保護者、在校生が入場していた。
パーティ開始の30分前であるにも関わらず──
パーティが始まる。
司会者が合図をして会場内が暗くなりプロジェクターの映像が映し出された。
卒業生達が入学してからの3年間がBGMと共に流されている。
映像とBGMがピッタリと重なり会場内からすすり泣く声が聞こえだした。
1年間しか一緒に過ごしていない私ですら涙が零れる。
同じ時を一緒に過ごしてきた卒業生達が思い出して泣いてしまうのは当たり前だ。
この映像は今日を最後にそれぞれの道を歩む先輩たちに向けた後輩たちからの最後のプレゼント──
映像が終わりで卒業式では答辞を読んだ生徒会長、否、元生徒会長の言葉でパーティが始まった。
パーティが始まれば後輩たちが先輩たちにプレゼントを渡したり写真を撮ったりと様々に……。
私と祐佳はそんな情景を見ながら会場の隅で壁の花になっていた。
やっぱりパーティは苦手です。
祐佳が席を外したタイミングで話しかけられた。
「斎条千比絽さん?」
「はい…?」
「俺を覚えてない?一緒に体育祭実行委員をした……」
「あっ、えっと、2年生…でしたっけ?」
「そうです。でもその感じだと俺の名前は覚えてないよね?」
「すいません。初めての体育祭で一人パニック状態で委員をしていたので…」
「まぁ、人数もいたからね。じゃあ改めて2年の…もうすぐ3年の新発田直己だ。ヨロシク!」
「はい、私は…」
「知ってるよ。さっきフルネームで呼んだよ?」
「あっ、そうでしたね。ヨロシクです」
「俺ね、斎条さんが好きなんだ。付き合ってくれない?」
「はっ???いや、あの…」
「彼氏いるの?」
「はい、います。」
「文化祭にお兄さんの東吾先輩と一緒に来ていた華村渉先輩?」
「そうです。渉さんと付き合ってます」
「君には俺の方が合うと思うよ。華村先輩やめて俺に乗り替えない?」
「乗り換えません。友達が待っているので失礼します。」
なんだ??
いきなり何なんだ??
確かに体育祭の実行委員で見たことはあるが係りが違うせいか話した事すら無かったはず……
なのにいきなり好きだとか付き合ってとか渉さんと別れて乗り換えろとか………
信じらんない!!!
滅多にない怒り心頭に祐佳が呼んでも気づかないほど周りが見えていなかった。。。
2年生ではこの新発田直己先輩に振り回されてしまうなんて思いもしなかった………。
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