私の相棒はモテモテです!

凰雅柚月

文字の大きさ
60 / 83
出逢い

高校3年生 6

しおりを挟む
────文化祭最終日

私は一生この文化祭最終日を忘れることは無い。
それは私の人生が変わった日でもあるから……。






3日目ともなればさすがに準備に戸惑うこともなく進められた。
最終日は担当する生徒だけで充分と言われ私と祐佳は校門で渉さんや兄さんとパパ達を出迎えに行った。

連日の忙しさのせいか祐佳の顔色が冴えない。

「祐佳?昨日はちゃんと眠れた?何だが顔色が悪いよ…?」

「そう?私は大丈夫よ。疲れが出ちゃったかな?歳かな?」

「何を言ってるのよ~!私達はピチピチの女子高生なのよ~」

「ピチピチって…。今どき使わないでしょ~千比絽ってオヤジみたいよ~」

そんな事を言ってるとパパ達が受付を済ませて入って来た。

「パパ!こっちよ!!」

「あっ、千比絽!」

パパとママがこっちに気付いて歩いてきた。
祐佳の両親は仕事で渡英してるため文化祭には来れないそうだ。

「いやぁ~ママから聞いてはいたが凄いな。早めに来たつもりだったが結構並ばされたよ」

「来てくれてありがとうパパ。」

「千比絽の高校最後の文化祭だからな。ずっと来たいと思ってたんだが…」

「仕方ないよ。社長が早々に休んでばかりいたら他の社員に示しがつかないでしょ?」

「イヤ、今はトップが率先して休まなきゃ社員が休み辛くなってしまうからな。
パパが休むのは社員の為でもある」

はははっと笑いながら校内へと入る。

「そうだ、千比絽。東吾と渉くんはいつ来るんだ?」

「お昼前って…。どうしても受けなきゃならない講義があって兄さんと終わり次第こっちに来るって言ってたよ。ねぇ祐佳?」

「……えっ?あっ、うん。そう言ってた……」

振り返って見た祐佳の顔色がさっきよりも悪く見えた。

「祐佳…、本当に大丈夫?真っ青だよ?」

「ん…、大丈夫…だ…よ……」

そう言った祐佳が突然目の前で倒れた。

「きゃあ~~!!祐佳…祐佳?」

「千比絽、動かすな。ママ、救急車を呼んで!君、先生を呼んで来るんだ!」

パパはそっと祐佳の頭を持ち上げてジャケットで頭を保護してる。
私はただ倒れた祐佳を前にオロオロするだけだった。

先生達が来て生徒やお客さん達を誘導して救急車の到着を待った。
暫くして救急車が到着するとパパとママがが一緒に乗り込んだ。
私は祐佳の荷物を持ってから兄さんと渉さんと合流してから病院に向かうことになった。

兄さんと渉さんに連絡が着いたのは祐佳が救急車で運ばれてから30分後だった。

「千比絽!今、学校前に着いた。」

兄さんから電話を貰い直ぐに学校を出た。
パパから連絡が来て病院だけは分かったけどまだ検査中で倒れた原因はまだ分かってない……。

兄さんは祐佳の両親と連絡をしたが時差の関係か祐佳が倒れた事をまだ伝えられてないみたい……。

救急外来に行くと待合室にパパ達がいた。

「パパ!!祐佳は?大丈夫なの?」

「千比絽!落ち着きなさい。まだ検査中だから……」

どうしよう……。
何故?

そんな言葉が私の頭の中に浮かんでる……。

どうして気付いてあげれなかったのだろう……。
文化祭の準備で忙しくて疲れてるのだろう位にしか思ってなかった…。

待合室のソファ―に座っても落ち着かない。
そんな私の横に渉さんが座り私の手を優しく握りしめてくれた。

「大丈夫だから。祐佳ちゃんは大丈夫だから。」

渉さんの言葉に黙って頷いた。
ふと、兄さんを見ると黙って祐佳のいる処置室を見ていた。
そこにいた兄さんは私が今まで見たことがない顔をしていた。

そうだよね……。
兄さんだって心配だよね……。

大丈夫…。
きっと大丈夫だから……。





それから直ぐに処置室から医師が出てきた。
そして私達は医師から驚愕の事実を聞くことになった。
しおりを挟む
感想 46

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

復讐のための五つの方法

炭田おと
恋愛
 皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。  それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。  グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。  72話で完結です。

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

君への気持ちが冷めたと夫から言われたので家出をしたら、知らぬ間に懸賞金が掛けられていました

結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【え? これってまさか私のこと?】 ソフィア・ヴァイロンは貧しい子爵家の令嬢だった。町の小さな雑貨店で働き、常連の男性客に密かに恋心を抱いていたある日のこと。父親から借金返済の為に結婚話を持ち掛けられる。断ることが出来ず、諦めて見合いをしようとした矢先、別の相手から結婚を申し込まれた。その相手こそ彼女が密かに思いを寄せていた青年だった。そこでソフィアは喜んで受け入れたのだが、望んでいたような結婚生活では無かった。そんなある日、「君への気持ちが冷めたと」と夫から告げられる。ショックを受けたソフィアは家出をして行方をくらませたのだが、夫から懸賞金を掛けられていたことを知る―― ※他サイトでも投稿中

処理中です...