私の相棒はモテモテです!

凰雅柚月

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出逢い

高校3年生 7

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────病院

処置室から出てきた医師の元に兄さんが駆け寄る。

「先生!祐佳は?大丈夫何ですか?」

「落ち着いて下さい。患者さんの身内の方ですか?」

「彼女の恋人です…」

「恋人ですか…。親族の方は?」

「すいません。彼女の両親は今仕事で海外にいまして連絡をしているのですが…時差の関係かまだ連絡が着かない状態でして……。」

「そうですか…。一応病院の規則で患者さんの親族にしかお話が出来ないのですが……」

ここにいる誰もが祐佳の親族ではないから詳しくは話してもらえない…
祐佳は今、どうなっているのかさえ解らない……。

「先生!患者さんが…」

看護士に呼ばれて処置室に医師が戻ると直ぐにまた医師が出てきた。

「斎条東吾さんと言う方は…?」

「あっ、俺です…」

「患者さんが呼んでます。こちらにどうぞ…」

医師に案内されて兄さんが処置室に入る。

私達は待合室に座り兄さんが出てくるのを待っていた。
どうなんだろう……。
お医者さんは余り慌てている様子は無いみたいだし……。
パパが今祐佳のお父さんに兄さんの代わりに電話をしてる。



「やっと祐佳ちゃんのお父さんと連絡が着いたよ。急いで日本に戻ると言ってるが…早くても明日の夕方になるだろうからこちらでの手続きは私達が任されたから。今頃病院にも連絡が入っているだろう」

パパとママがお医者さんに話をしに行った。
連絡が入ったのかパパ達も処置室に入った。
暫くしてパパの怒鳴り声が聞こえてきた。


「バカ野郎!お前は何をしてるんだ!!」

「パパ!静かに!ここは病院なのよ!」

パパが兄さんに怒鳴っているのをママが宥めている。


「パパ!何があったの?祐佳が寝てるのよ?静かにしなきゃ…」

パパは怒りの余り回りが見えてないようで私に言われてハッとした。

「祐佳ちゃん、驚かせて済まない…」

「いえ…。東吾…さんだけが悪いわけでは無いです。私にも責任があります……」

「しかし……この事を祐佳ちゃんのご両親が知ったら…。申し訳ない…」

パパは祐佳に頭を下げた。

何?
何があったの?

「祐佳?大丈夫…?」

「千比絽!心配かけてゴメンね。」

「ううん…。何があったの?祐佳は大丈夫なの?」

「大丈夫だよ。ただ…妊娠のせいで貧血が起きただけだから……」

「そう…、妊娠で貧血……?」

妊娠??
誰が??

「妊娠って……誰が?」

「うん。私のお腹に赤ちゃんがいるの…」


………
…………
………………


「えっ?えっ?えぇ~~!!」

祐佳の爆弾発言に私の思考は停止しかけた。
祐佳が妊娠してるって事は相手はもちろん兄さん……だよね。
パパはママに連れられて処置室から出ていった。

兄さんは祐佳の手を握って…

「祐佳…。前にも言ったけど産んでほしい。絶対に祐佳と子供は守るから。」

「いいの?だって…おじ様は…」

「説得する。何年かかっても説得して見せる。祐佳の親父さん殴られても蹴られても絶対に認めてもらうから……」

「東吾……あ…りが…とう…うれし…い…」


私は祐佳と兄さんを呆然と眺めていた。

えっと……

祐佳が妊娠?

頭の中はハテナだらけです。。。

取り敢えず処置室を出て待合室にいる渉さんの所に行くと心配そうな顔をして私を見てます……。

「どうしたの?何があった?おじさんの怒鳴り声が聞こえたと思ったらおばさんと一緒に外に行ってしまうし……千比絽?」


渉さんは私の背中に手を添えて優しくソファ―に促して座らせた。
心配そうに覗きこむ渉さんに処置室での出来事を話した。

「祐佳…が倒れたのは妊娠してたからで…。相手はもちろん兄さんで…パパがそれに対して凄く怒っていて……でも…祐佳も兄さんも赤ちゃんを……産むって……。」

上手く話せたか分からないけど…
渉さんは静かに私の話を聞いてくれた。

「そっか……。これから東吾も祐佳ちゃんも大変だな。」

「うん…。パパは兄さんを許してくれるのかな…?滅多にパパは怒らないから…ビックリした…」

明日の夕方には祐佳のお父さんとお母さんが帰って来る。
兄さん…大丈夫かな…?


渉さんは黙って私の背中を優しく撫で続けてくれた。
そして落ち着いたのかパパ達も待合室に戻ってきて一旦家に帰って祐佳の着替えを取りに行く事にした。

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