私の相棒はモテモテです!

凰雅柚月

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出逢い

大学1年生 3

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活動の内容

国内海外問わずに絵本を翻訳していく。
それを保育園や幼稚園で読み聞かせをしながら外国語に親しんで貰う。
それにより自分達も外国語の上達をしていく。
得意な外国語ではなく苦手な外国語に挑戦していく。

年に1回学祭にて英語劇を披露している。







────

「どう?分からないことはない?」

「あの…他のメンバーの方は?」

「他のメンバーはそれぞれ今は絵本の翻訳中よ。
翻訳は必ず部室でしなきゃいけない訳ではないの。
週に1度部室に集まり翻訳した絵本をチェックしたり読み聞かせをする保育園や幼稚園に行く人を決めたりするの。
まぁ、学祭の準備期間中は毎日集まるけど…」

今年の学祭の準備は7月から始めるらしい。

世界中の本を翻訳するのは私がやりたいと思っていた事……。

そう思いを巡らせていると大岩さんから提案された。

「もし興味があるなら1度絵本を翻訳してメンバーに発表してみない?
絵本は斎条さんの好きな絵本でいいわ」

そう…言われたのでやってみる事にした。
園田さんと大岩さんに挨拶をして部室を出た後に本屋さんに寄ってみた。

絵本と言っても日本の昔話、アンデルセン、イソップ等の童話や新しい物まで様々。
私はオーソドックスな人魚姫やシンデレラ等の絵本を手に取りながら選んでいった。

ふと、思い出した。
確か実家の書庫に小さい頃の絵本があったはず……

本屋を出て実家に向かう。
途中でママにメールをした。






インターフォンを押す前に玄関のドアが開いた。

「いらっしゃい!どうしたの?急に来るなんて。まさか喧嘩でもしたの?」

いたずらっ子のような顔をしながら言うママ……
私と渉さんが本気で喧嘩したなんて思って無いのが伺える。

「まさか!私が小さいときに読んでた絵本がたしか書庫に有ったと思って……」

「ええ、あるわよ。千比絽のもだけど東吾や尚吾のもちゃんと仕舞ってあるわよ。今ごろどうしたの?まさか妊娠でもしたの?」

「違います…。絵本を外国語に翻訳しようかと思って…。」

「なぁ~んだ。若いお祖母ちゃんになれるかと思ったのに~」


いやいや、ママ?
ママの旦那様が私が大学卒業迄は子供はダメだと言ってたじゃないですか?
つまりはパパだけど……

久しぶりに書庫に入る。
ここにはパパ、兄さん、私や尚吾の本が納められている。
ここで読書が出来るようにソファーもある。
絵本は本棚の一角に纏めて並べられていた。
絵本と言ってもパパが海外に出張した時に買ってきてくれた物もあるが今回は日本語版だけにしなければ…

数冊を取り出して眺める。

懐かしいなぁ。

かぐや姫
一寸法師
シンデレラ
長靴をはいた猫



鞄に仕舞おうとするとママが紙袋を持ってきてくれた。

「仕舞いきれないでしょ?これに入れて行きなさい」

流石ママです。
丈夫な大きめの紙袋を持ってきてくれたのでもう数冊選んでいれた。

リビングに行くとママがお茶を入れてくれていた。

「良いタイミングで来たわね。
ケーキを買ったのは良いけどパパが今日は会食でご飯要らないってさっき連絡来てね。
ケーキをどうしようかって思っていたのよね」

ママとケーキを食べながらお喋りしていると時計は5時を差していた。

「あっ、そろそろ帰らなきゃ。
渉さんが今日は早いって言ってたから…」

「そうなの? 
じゃあ今度は渉君と一緒にいらっしゃい」

「うん。ママ、ありがとう。パパに宜しくね」

そう言って実家を後にした。

駅に向かう途中で気付いた。
ママからは《おかえりなさい》じゃなく《いらっしゃい》と言われた。

私も実家にいたのに《帰らなきゃ》と言った。
ちょっと前まで一緒に住んでいたの家が今は私の居る場所じゃない。
私の居場所は渉さんと住んでる家になったんだ。
ちょっとセンチメンタルになったけど…

歩く速度を早めて駅へと急いだ。
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