心の声

裏側

そのまま特に問題もなく放課後になったが凄く疲れた。

何故かって？原因はコエだがそうじゃないのだ

例えば一見仲良く見えるあそこのグループだと
『コイツ、マジウゼェ…』とか『キモっ、さっさと帰れよこいつ』とか言動と一致しない物が多い上に誰かの悪口やなんかが延々と聴こえてくるのだ嫌にもなる

(せめて聴こえる範囲を狭くできねぇかな)

授業中ずっとそれを考えていた
このコエを切ることは出来なくても範囲を狭めれば聴かなくて済むのではないかと思ったのだが

(そもそもどうやっているのかがわからない)
意識的にやっている訳ではないからか範囲もなにも関係なく出来ないのだ

「優！帰りにゲーセン寄ってかね？莉乃と響子も来るって言ってるしよ」

叶多に話しかけられて一旦考えるのをやめる

(とりあえず今はいいか)

「おう！俺も行くわ。先に下駄箱行って待っててくれ」

「オッケー！早く来いよ！」

よく考えると叶多はほとんどコエに裏表がないようで違和感が全くといっていいほど無い

それだけ心から自分達に接してくれているという事なんだろう

さんざん嫌なもん聴いたのもあってこういった事は結構嬉しかったりする


「悪い待たせたな！」