蝋燭館の事件簿

杉野桜姫

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少女探偵と蝋燭館

飾られた風景

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浅見は息を切らした
「速いですね」
「でしょ?」
ヒカリは浅見たちを見た
「生まれつき足速くて」
チェレンは考えた
「魔女意味が」
ヒカリはうなずいた
「どこから出てきた言葉かも」
「あの屋敷って?」
ベルは指を指した
「えっ、魔女の館?」
「魔女ってこの家って」
緑色の屋根で白塗りの壁がヒカリたちの目の前に建っていた
佐藤は見て
「イギリス風?」
「よく見る家だけど」
ベルはうなずいた
「この家って」
ヒカリは表札を見て
「大正か戦前の物だ」
ヒカリは首をかしげた
「戦前に帰ったか」
浅見は周りを見て
「薔薇が綺麗ですね」
「そうでしょ?」
ヒカリたちは振り向いた
「この屋敷を管理してるの」
「管理?」
女性はうなずいた
ヒカリは女性に話した
「わかりました」
ヒカリたちは写真を見て
「この女性って」
チェレンはネームプレートを読んだ
「エリザベスとアイリーンって」
「エリザベスとアイリーン?」
チェレンはうなずいた
ベルは上を見て
「この人の名前がアイリーンって」
「若い人はアイリーンで年取った人はエリザベスか」
女性はヒカリたちに
「日本に住みたかったが外国人への偏見で逃げるようにイギリスに帰って行きました」
ヒカリは女性を見て
「アイリーンにそっくりね」
女性はうなずいた
「よく言われます」
ヒカリは女性に
「家は別ですね?」
女性は驚いた
Nは女性に
「ハーブを」
「どんなハーブを?」
女性は訪ねた
「ペパーミント、カモミール、レモングラス、バジルを」
「薔薇もあるが」
ヒカリは女性の腕を見て
「アザが」
女性はヒカリたちに店を案内した
「麻友ちゃん、またハーブを」
女性はハーブの注文した
ヒカリはおもむろに表札を見た
「相模か」
相模は庭に行った
「チョウセンアサガオもあるわ」
「チョウセンアサガオって?」
ベルはヒカリに聞いた
「世界で初めて麻酔手術した華岡青州が使ってやっていたのよ、痛み止があるのを発見したのよ」
「さすがお医者さんですね」
「詳しいんですね」
相模は関心した
「世界初の全身麻酔を用いて手術した手術を成功させた人物でもあるわ」
「萬陀羅華ってヒカリが書いてあったが」
「それはチョウセンアサガオよ」
ヒカリは言った
相模はヒカリが言ったメモを見てハーブを持ってきた
ヒカリは部屋の構図を見て
「似てるわ」
「何が?」
チェレンは小さくうなずいた
「イギリス風だ」
相模はハーブを持ってきた
「これで大丈夫ですか?」
「ハーブティーにするので」
「ハーブティーにできるように乾燥させます」
「宅配も?」
「できますよ」
相模は笑顔で言った
「感じのいい人でした」
ベルは目を輝かせた
「石川町にでも出ますか」
ベルたちはうなずいた
浅見は振り向いた
「どこに行くんですか?」
ヒカリは考えた
「バビーズか湘南パンケーキかにしようかと」
「今日は休みですが」
ヒカリはバス停に目が止まった
「ないか」
Nは気になったことがあるように思った
「あの大きな木はセイヨウハズオウだったわ」
「ハナズオウが植わっていたのも気になったんですか?」
ヒカリはうなずいた
「さてと食べながらかんがえますか」
「食べるんだ」
氷川はうなずいた
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