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第百話 報告
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ガイウスたちが邸内に入ると、まずは母エメラーダ主催の昼食会となった。
エメラーダは普段はほとんど料理などせず、お抱えのコックに任せっきりだが、この時ばかりはガイウスに美味しい料理を食べさせたい一心で、自ら腕によりをかけた豪華なランチを供した。
四人はこの日、まだ食事を取っていなかったこともあり、大変喜んでその供応を受けた。
特にアベルは大層喜び、小さな身体ながらも旺盛な食欲を発揮して、次々に料理を平らげていき、エメラーダを大変に喜ばせた。
そのためか、初めこそはガイウスが話題の中心であったものの、ガイウスがあまり乗り気ではなかったこともあって、次第に話題の中心はアベルへと移っていった。
そして昼食会の最後には、ロンバルドとエメラーダの同意を得て、アベルとナスリは正式にシュナイダー家に迎え入れられることとなった。
昼食を終えると、ロンバルドがエメラーダに対して、アベルたちにこの邸内の案内をしてあげるように提案した。
これは、早く旅の顛末をガイウスたちから聞きだしたいものの、彼らの表情からその内容があまりエメラーダには聞かせたくない類のものであると思ったロンバルドが、体よく彼女に席を外させるためのものであった。
だがエメラーダは、そんなロンバルドの思惑に気付くことなく、快く提案を受け入れた。
そしてエメラーダがアベルたちを伴ってダイニングルームを後にすると、途端にロンバルドは険しい顔つきとなった。
「一体、何があったのだ?」
2
「まさか、あのカルラが……」
ロンバルドは二人から事の次第を聞き、そのあまりのことに驚愕して声を失った。
ガイウスたちも、カルラの最後を声に出して伝えることにより、改めて失ったものの大きさを思い、打ちのめされた。
三人の間には、しばしの沈黙の時が流れた。
「そうか。いや、よく判った。とりあえず二人ともゆっくりと休んでくれ」
ロンバルドは、改めて労いの言葉を二人にかけた。
「はい、父様。ありがとうございます」
「ゆっくり休むんだぞ。ロデムルもな」
「旦那様、お心遣いありがとうございます」
二人はゆっくりと立ち上がり、二人そろってロンバルドに対して丁重にお辞儀をした。
それにロンバルドが黙ってうなずくと、二人は反転して静かに退室した。
ロンバルドは二人の背中を見送ると、静かにうつむき、しばしの間深く考え込んだ。
そしておもむろに顔を上げると、部屋の隅で控えていた従僕を手招いた。
従僕は、やや早歩きで駆けつけ、「なにか御用でしょうか?」と尋ねた。
ロンバルドは軽くうなずき、厳かな声で言った。
「シェスター参事官を、至急呼んでくれ」
ロンバルドは従僕に命ずると、再びうつむき、沈思黙考した。
ガイウスたちが邸内に入ると、まずは母エメラーダ主催の昼食会となった。
エメラーダは普段はほとんど料理などせず、お抱えのコックに任せっきりだが、この時ばかりはガイウスに美味しい料理を食べさせたい一心で、自ら腕によりをかけた豪華なランチを供した。
四人はこの日、まだ食事を取っていなかったこともあり、大変喜んでその供応を受けた。
特にアベルは大層喜び、小さな身体ながらも旺盛な食欲を発揮して、次々に料理を平らげていき、エメラーダを大変に喜ばせた。
そのためか、初めこそはガイウスが話題の中心であったものの、ガイウスがあまり乗り気ではなかったこともあって、次第に話題の中心はアベルへと移っていった。
そして昼食会の最後には、ロンバルドとエメラーダの同意を得て、アベルとナスリは正式にシュナイダー家に迎え入れられることとなった。
昼食を終えると、ロンバルドがエメラーダに対して、アベルたちにこの邸内の案内をしてあげるように提案した。
これは、早く旅の顛末をガイウスたちから聞きだしたいものの、彼らの表情からその内容があまりエメラーダには聞かせたくない類のものであると思ったロンバルドが、体よく彼女に席を外させるためのものであった。
だがエメラーダは、そんなロンバルドの思惑に気付くことなく、快く提案を受け入れた。
そしてエメラーダがアベルたちを伴ってダイニングルームを後にすると、途端にロンバルドは険しい顔つきとなった。
「一体、何があったのだ?」
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「まさか、あのカルラが……」
ロンバルドは二人から事の次第を聞き、そのあまりのことに驚愕して声を失った。
ガイウスたちも、カルラの最後を声に出して伝えることにより、改めて失ったものの大きさを思い、打ちのめされた。
三人の間には、しばしの沈黙の時が流れた。
「そうか。いや、よく判った。とりあえず二人ともゆっくりと休んでくれ」
ロンバルドは、改めて労いの言葉を二人にかけた。
「はい、父様。ありがとうございます」
「ゆっくり休むんだぞ。ロデムルもな」
「旦那様、お心遣いありがとうございます」
二人はゆっくりと立ち上がり、二人そろってロンバルドに対して丁重にお辞儀をした。
それにロンバルドが黙ってうなずくと、二人は反転して静かに退室した。
ロンバルドは二人の背中を見送ると、静かにうつむき、しばしの間深く考え込んだ。
そしておもむろに顔を上げると、部屋の隅で控えていた従僕を手招いた。
従僕は、やや早歩きで駆けつけ、「なにか御用でしょうか?」と尋ねた。
ロンバルドは軽くうなずき、厳かな声で言った。
「シェスター参事官を、至急呼んでくれ」
ロンバルドは従僕に命ずると、再びうつむき、沈思黙考した。
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