ヤクザとJK?!

二章学校行事

御決まり事

「掟その二！他人の自由を脅かすべからず！
掟その三！義理、人情を常に欠くべからず！
掟その四！他の組織に関与すべからず！
掟その五！木ノ葉の名に恥じぬ行いを！
以上！五つの掟に背く者は木葉 奏斗の名にかけ罰則を与える！」
「・・・」
奏斗がそこまでいいふぅ、と息を吐き出す。桃は口を半開きにし唖然として奏斗を見つめることしか出来なかった、二人が口を開く前に何人かが部屋に入ってきた
「誰が怒られてる？」
「あれ？頭の親戚の・・・」
「おい奏斗、うるさいぞ、叱るからせめて自室でっ・・・て桃ちゃん？！」
次々と増える野次馬に奏斗は一喝
「誤解のないように言うが叱った訳じゃないし組に入れる気もない。散れ」
「は、はーい」
そして皆戻っていった、唯一菊一だけが残っている
「で、どうした？急に御決まり事なんか叫んで」
「おきまりごと？」
ようやく現状の処理が追い付いた、しかし完全には理解できず菊一の言葉をおうむ返しに発した
「ああ、木ノ葉組ここのルールだよ、組員はこれを犯すと指づめや破門にされるのさ」
「ひぇ、こ、怖いです。ヤクザっぽい」
「姉さん、今は怖がらせないで」
「はいはーい」
「あのな？指づめとか確かにあるけどしたことはほとんどないし破門も全然ない。」
「ちなみに私は破門されてる」
「え？！」
「姉さん黙って、違うからな？桃。姉さんは自分から辞めただけだ」
「そ、そうですか。でも菊一さんなら破りかねない・・・」
最後は小声で言ってつもりだが聞こえたらしい
「どうして私は破りかねないんだ？」
微笑んでいるが目が笑っていないため怒られるよりも怖いものを感じた
「ひっ！す、すいません！」
「まぁ、実際してるだろ」
「まぁ、他人の自由バンバン壊してるし木ノ葉は好きだけど家族思いでもないしな！ハッハッハ！」
「・・・何の話でしたっけ」
本来の路線からだいぶ離れている気がする
「ん？御決まり事の話じゃないのか？あ、そうそう御決まり事にはいくつかや役目があってな一番重要なのは誰かが組に入ってくるときなんだ」
「あ、そういえば奏斗さん叱ったわけでも入れる訳でもないって言ってましたね。そういう意味だったんだ」
「そうそう、御決まり事は何かしらの重大イベントの時に組の頭である奏斗が言うんだ、ちなみに御決まり事で叱られる時は相当悪いことをしたやつらだけ、掟にもあったとおり他組織との関与や裏切りなんかそうだね、で。度が過ぎると破門、指づめ。最悪殺される」
「・・・。」
あまりにも世界が違いすぎて怖いと思う暇もない。
「まぁ、そんな事する馬鹿はもうここには居ないだろ！」
「もう？前は居たんですか？」
「居たらしいよ、といっても俺も姉さんもまだ居ない時で親父から姉さん、姉さんから俺にって間接的にしか聞いたことはない」
「へー・・・」
もうどう反応すればいいのか分からない、ただ改めてヤクザを目の当たりにした気分だ。