ダンジョンチケット

４章リザードマンの王

ダンジョンチケット３４

グランガイムの話を聞き拓武は言葉を失った、仲間の為に全てを失ってもグランガイムは王であると心から感じた

拓武の神に対する怒りを哀しみをグランガイムは感じ取っていた。

グランガイム『クリュメノス様、人に器が変わられても中身は変わらぬ物なのですね、暖かい香り、今一度お会いでき本当に幸せにございます。』

拓武『俺は、グランガイムの事も何もかも封印され思い出せないんだ‥‥すまない』

拓武は全てを封印され自分の過去を知る者達の事を思い出せないと言う状況に苛立ちを通り越して悲しみに変わっていた。

だがグランガイムは深刻そうな拓武の雰囲気を感じとり、優しく笑った。

グランガイム『あはは、相変わらず素直な御方だ。我はこんなクリュメノス様に支えられ本当に幸せですぞ』

拓武『俺は‥‥俺はみんなの言うクリュメノスとは違うんだ、力がない、何も守れなかったんだ、大切な物も人も全部だそして今も記憶がなく思い出したくても思い出せない、本当にすまない……』

グランガイム『ですが、皆があなた様に忠義をしめしております。それもまたクリュメノス様の御力なのだとと我は感じます』

拓武『‥‥俺はなんで思い出せないんだ！なんでこんなに俺を思ってくれる仲間達を‥‥ちくしょ‥‥ちくしょう……
俺は力がないから和羽を守れなかった、記憶が封印されている間にいろんな仲間達が傷ついてた、何が神々の王だ！神が、ゼウスが憎い！なぜ‥‥俺は、思い出せないんだ！すまないグランガイム‥‥すまない‥‥』

俺は、涙が止まらなかった悔しかった。

何もかも奪われたのを心の底から感じたからだ。

その時、拓武の中に新たなる記憶が甦ってきたのだった。

クリュメノス『我‥‥力‥‥欲‥‥る‥‥キ‥‥きた‥‥我‥‥名‥‥‥‥べ‥‥あら‥‥な‥‥道‥‥れり』

拓武『なんだこの声は？』

その時だった危険を報せる鐘の音が洞窟中に響き渡った。

カン！カン！カン！カン！

洞窟内が一気に慌ただしくなった

拓武『これは？なんの音だ！』

モシュネ『主様？皆が騒ぎだしました？いったいなんの音かは、わかりませんが余りよい知らせでは無さそうですね？』


バルザック『これは！？危険を報せる鐘だ！ギルガデム！急ぎ表門へ！何が起きているか見てきてくれ』

ギルガデム『言われんでもすぐに向かうわ！者共続けいくぞぉ！』

ギルガデムと部下達は急ぎ表門へ向かっていった。

拓武『俺達も向かうぞ！』

モシュネ『御意、キーメイスとバルザックはグランガイムの側にマナコ！ブレイン！主様に続くぞ！』

マナコ&ブレイン『はい！』

表門に駆けつけたとき、拓武の眼に入ってきた光景は辺り一面を埋め尽くさんとするアイヨロスの軍隊とそれを指揮する１体の指揮官の姿だった。

アイヨロスの指揮官『いけ！今日こそ我らの手でこの冥界を手に入れるぞ！奴等は皆殺しだ！よいな！全軍かかれぇぇぇ！』

アイヨロス兵達『おおおおぉぉぉぉぉ！』 

掛け声と共に黒い波のようにアイヨロスの兵達は進軍してきたのだ！

ギルガデム『猫どもに遅れをとるな！我ら最強のリザードマンなり！者共かかれー！奴等に我らが力をおもいしらせるのだぁぁぁぁ！！！』

リザードマン兵『うおぉぉぉぉぉぉ！』
そしてリザードマン達も一気に突撃したのだ！

黒い波のようなアイヨロスに赤い炎とかしたリザードマンが今全軍をもって相対したのだ！


そして今！戦いの火蓋は切られたのだった！