ダンジョンチケット

７章新たなる目覚め

ダンジョンチケット６２

拓武と炎の中に懐かしい光景をみた、どのくらいの時間が過ぎたのだろうか…俺は今何をしているのか……気が遠くなりそうになる、そして拓武の意識に蘇る和羽の姿、手を伸ばしても何故か届かないもどかしさ、拓武の中にあの日の光景が蘇る。


和羽との短い夏休みの記憶、

俺は、ただ笑っていたかったんだ……ただ二人で歩きたかったんだ……ただ側にいたかったんだ……俺は和羽が好きだったんだ……

そして薄れはじめていた拓武の意識は戻ってきたのだ！

拓武『俺は……力が欲しい！失いたくない奪われたくない、何も分からぬままに理不尽に潰されたくない！』

拓武『黒い炎よ、お前の主は俺だ！力を貸せ！そして黙って従がえぇぇぇぇ！』

黒い炎は一気に火柱となり天井一杯に広がった！そして拓武の身体を炎が包み込んだのだ。

ハデス【おい！マジかよ！やったな拓武、流石にだめなら助けに入ろうかと思ってたが、大丈夫そうだな？】

拓武『何とか、でも二回目はパスしたい気分だよ』

ルー『大分待たされたが？準備はよいか？弱き者よ！我に何時の力を見せよ！』

ハァァァァァァァァァ！！！

互いに全力で槍をぶつけ合った！

ハデスから渡された冥界の衣は拓武の全ての能力をとんでもなくあげる物だった！それによりルーの一撃を受けることも又そこからの反撃も可能になった！

そしてバーダの能力を使い槍を通常の５倍まで能力をあげることが可能になった。

つまり、木の槍にこの能力を使ったとしたら木の槍で鉄の槍よりも威力を出せるのだ、ただし槍の強度がなければすぐに砕けてしまうのだ、バーダの槍エクセルのような特殊な槍でなければ諸刃の刃に過ぎないのだ。

バーダ【はぁ！まだまだ私もエクセルも行けるよ！拓武あんたは大丈夫かい？】

ハデス【おい？おい？俺が拓武のサポートしてやるからお前は槍に集中しな！アイツに吠え面かかせたいんだろ？付き合ってやるよ♪】

そう言うとハデスは黒い炎と一体化したのだ！

ハデス【心置き無く戦え！炎の操作は任せな！！】

だがルーは強かったその先を行っていたのであった！

ルー『あはは！お前は凄いな！いきなり強くなる！もっとだ！もっと！我に力を示せ！我を楽しませよ』

拓武『く、あと少しが足りない、ヤバイ壁にぶち当たった気分だな』

クランガイム『王よ私の魂もお使いください、我が骨の欠片が小瓶に我が魂と共に封じられております』

ルーから何とか距離をとろうと辺りを見渡すと爆弾らしきモノを見つけたのだ！

拓武『ハデス、もし此処で爆弾が爆発したら俺は、死ぬか？』

ハデス【死なねえよ！冥界の炎をなめんな！それにここまで付き合ったんだ！俺が死なせるわけねぇだろ！】

拓武『それを聞けて安心したよ！いけー』

拓武は転がっていた爆発に火をつけルーの近くに投げたのだ！
ルーはとっさに後ろに下がったが爆弾からはすさまじい煙が立ち込めた。
どうやら爆弾ではなく煙り玉だったらしい。

だがそのお陰でクランガイムの瓶を開けることが出来たのだ、そして小瓶の中にあるグランガイムの骨の欠片と魂を自分の中に吸収したのだ！

ハデス【まさかの展開だな？良かったのかよ？クランガイム？】

クランガイム【構わん！我は王と共にある！】

そしてクランガイムの骨の欠片は拓武の身体のなかで骨は一体化し拓武の一部に変わったのだ。

手の紋章が形を変えた今クランガイムの力を拓武は手にいれたのだ！