ダンジョンチケット

８章託されし秘宝

ダンジョンチケット７１

クリュメノスの命令でマナコは部下と共に国中の無痛草を集め始めたのだ。

始めは躊躇いためらいもあったマナコではあったがクリュメノスの言葉を信じその迷いも何時しか無くなっていた。

マナコが命令を受け城を出てくと同時にブレインにもある命令を出していたのだ。

クリュメノスはブレインにあるものの捕獲を命令した。

クリュメノス『すまないがブレイン、ソナタの部隊を使ってドッペルを生きたまま捕獲してきてほしいのだ？可能か？』

ブレインに今頼んでいるドッペルとは、

【ドッペルスライム】スライムの上位種であり大量発生すれば国が傾くほどの被害が出ると言われる特定危険災害モンスターである。
特徴は赤黒い色をしていて相手に変身して行動をする。
それだけならば余り害は感じないがこのドッペルは相手に針をさし相手の能力を一緒にコピーするのだ、そしてその針には毒があり刺されたさいに激痛が走り大概の者は刺されてすぐに気を失う為、駆除が困難なのだ、しかも針を抜くさいにドッペルは相手の傷を蘇生してしまう為に気付かれない事すらあるのだ。


ブレイン『確かに今この国で数体ドッペルが確認はされておりますが、生け捕りですか？』

クリュメノス『ブレインの氷を使う部隊ならば可能かと思ったがやはり難しい？』

ブレイン『いえ！可能です。我が部隊ならば必ずや生け捕りにして見せます』

そしてブレインはすぐにドッペル捕獲を部下に命令した。
 
それから一週間もしないうちにブレイン、マナコ両名が城に帰還したのだ。

ブレインの部隊は目撃情報を頼りにドッペルスライムの住みかを探しある洞窟の中で２体を発見し瞬間凍結し生きたまま凍らせる事に成功していた。
他に２体を捕獲しようとしたがブレイン達に気付いたスライムが抵抗し仕方なく捕獲を諦め始末することとなったのだ。


両者はドッペル捕獲と無痛草の確保に成功した。

クリュメノスは両者に感謝の言葉と各部隊に褒美をあたえたのだった。

クリュメノスの考える今までに無かった新たなる形の弓が後に最強の弓になるとはクリュメノスもその時考えもしなかったのだった。