ダンジョンチケット

１３章 王の戦い

ダンジョンチケット１５２

ブレイン達が警戒を強める中、それは姿を現した。

大空を覆うようにして突如現れた巨大な島であった。

「なんだ！これは何故こんなものが」  
ブレインとマナコ、その場にいた全てのモノが自信の目を疑った。

直ぐにブレインはへ兵士に状況を拓武達に伝えるように言うと兵士は直ぐに森の中を移動し始めた。

「ぐあぁぁぁ」
しかし、直ぐに森の中から悲鳴が聞こえた。
森の中から人面樹の大群がタイミングを図ったかのようにブレイン達目掛けて襲ってきたのだ。

ブレイン達が人面樹と交戦になると頭上の島もピタリとその場に停止した。

しかし、人面樹と交戦を開始してから５分程だろうか、島の下側が突如、回転を始めたのだ。
更に土や泥などで隠れていた部分が回転により本来の姿を露にした。

島半分が光輝き、真ん中には巨大な穴が空いていた。

「何なんだ！あれは」
「ブレイン！凄まじい勢いで島の温度があがってる！何かしてくるぞ」

気付けば辺りにいた人面樹達が姿を消していた。
「これは！まずい、全員退避！逃げろぉぉぉ」

それと同時に放たれた、凄まじい光は一瞬でその場にいた者達を巻き込みながら大地を焼き払ったのだ。

それは拓武達の入る巨兵城からも確認する事が出来た。

拓武はそれを見て直ぐにブレイン達の方へ向かおうとしていた。

「待て、その身体では無理だ俺がいく」
そう言うとオクシードが直ぐに島の方角に移動した。

オクシードと海王族は島に向かうにつれて、その急な温度の変化に焦りを感じていた。

「こいつは、まるで火山のようだ」

オクシード達は直ぐに生存者を探そうとしたが、そこには焼けた大地しか残っていなかったのだ。