ダンジョンチケット

夏カボチャ

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13章 王の戦い

ダンジョンチケット165

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モシュネの提案に拓武は乗り気ではなかった。
勝負と言ってもどうするべきか、悩まずには要られなかったからだ。
無論体のサイズも力も全てが違う、巨人のギガンテス 一族より遥かにデカイ巨兵族を相手に勝負を挑むなど、無謀と言う他なかった。

しかし、モシュネはスルトに力比べを挑んだのだ。
スルトが持ち上げた岩より更に巨大な岩を拓武に持ち上げさせようと言うのだ。

「アハハハハ、我等、巨兵族に力比べを挑むのか?余り嘗めるなよ、手加減などしないぞ!」
スルトはそう言うと森にある巨大な岩を一気に持ち上げたのだ。
それはギガンテス一族も驚く程巨大な岩であった。
そして次に持ち上げるのは拓武だが、モシュネが拓武にあることを耳元で囁いたした。
「グランガイムの力を御使いください、主様の中にはグランガイムの他にも数多の魂が力として存在しています。私の魂も含め、主様を御慕い申しております」

そう言われ拓武は、少し自信がついた。
そしてハデスに頼み、魂の制御に力を貸してもらうことにしたのだ。
「珍しくやる気だな?力比べなんてなんでうけたんだよ?」
拓武にそう問い掛けるハデスに訳を軽く説明しグランガイムの魂を呼び起こしてもらった。
「これは王よ、お久しぶりです、お元気そうで何よりです」
「すまない、グランガイム王、実は頼みがあるんだ俺に力を貸して貰えないだろうか」
グランガイムは直ぐに了承した。
そしてグランガイムは力の使い方を拓武に教えたのだ。

そして、岩の前にだった拓武は言われた通り岩を一気に持ち上げようとしたのだ。
腕の紋章が輝き岩を軽々と持ち上げたのだ。 
岩を持ち上げた拓武の姿にスルトは目を疑った。
そして、その場に居た者達もその光景に驚きを隠せなかった。
そして拓武が片手を離し、1本の腕で岩を持ち続ける姿にスルトも笑いながら敗けを認めたのであった。

実は力だけで岩を持ち上げた訳ではなかったのだ。
グランガイムの重力魔法を使い岩を軽くしたのだった。
全てはモシュネの考えた筋書きだったのだ。
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