ダンジョンチケット

夏カボチャ

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17章 魔王と冥王

ダンジョンチケット216

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拓武は全身に黒い炎をまといだすとサブナックは即座に距離をとり拓武の出方をうかがう。

拓武はもそんなサブナックを逃がさんと炎を槍に纏わせると凄まじい槍裁きを見るがサブナックはそれを必死に交わしていく。
拓武の猛攻に加え、移動速度が上がった事に驚くサブナック。

「炎を出して強くなるか!フェニックスのような奴だ!」

「まさか悪魔から幻獣の名前が出るなんてな!ロマンチストじゃないかサブナック」

「ふん、此れだから人間は愚かなり!フェニックスは悪魔であり不死と言う欲望が生んだ存在だ!それを知らずに幻獣扱いとは、片腹痛い!」

フェニックスの名前が出るとサブナックの猛攻が更に勢いをます。

「我等を利用し悪しき存在とし、裏切った貴様らに我等の怒りがわかるわけがない!」

「わからねぇよ!だからって和羽が死ん でいい理由にはならないんだよ!」

拓武の怒りに任せた一振りは要らぬ隙を生み、サブナックはその一瞬に血剣を拓武の心臓目掛け突き立て、そして拓武を貫いたのだ。

「ガハッ、く、まだまだ……」

「そんな状態で!何が出来る。大人しく運命を受け入れるんだな!」

「何が出来るか…… お前の体で証明してやるよ!」

拓武はサブナックの体に全力で掴み掛かると全身の黒い炎を暴走させた。
其れは拓武の最後の攻撃であり、サブナックもそれを感じ直ぐにその手を振りほどこうとするが確りと後ろに組まれた腕は外す事は叶わなかった。

「く、離せ!離さぬか!」

既に拓武からの返答はない。
サブナックは拓武の腕を切り落とそうとするも血剣は炎の熱で形を保てなくなっていた。

「こんな所で俺がこのサブナック様が人間等に!」

「最後に教えてやる……俺は冥界の王だ……」

その途端に更に炎が勢いを増し拓武とサブナックは炎の中に消えていったのだ。
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